読んだ本の感想をつづったブログです。


信長は光秀に「本能寺で家康を討て!」と命じていた (双葉新書)
信長は光秀に「本能寺で家康を討て!」と命じていた (双葉新書)
跡部 蛮
双葉社 2011-07-06

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本能寺の変は元々信長が自作自演である事件を起こそうと企て、実行を命じた腹心の光秀に裏切られたのではないかという見立てで書かれている歴史読み物。

基本的にはいわゆる陰謀説で、朝廷勢力、室町幕府勢力、そして信長政権内にいる協力者などの暗躍を推定していて、荒木村重の謀反が1回目の信長暗殺計画、そして本能寺の変が信長による謀略を逆手に取った2回目の暗殺計画に成功したという構図で描かれている。

著者も参考にしたと書いているように、明智憲三郎著『本能寺の変 427年目の真実』(ということは必然的に続編の『本能寺の変 431年目の真実』も)に近い形での考察がなされていて、著者によってこのように書き方が違うものなのかというところが分かる。

史料によっては本能寺が爆発したことを示唆するものもあるようだが、少し前に読んだ『信長はイエズス会に爆殺され、家康は摩り替えられた』と比較すると、現象は同じでもそれに至る背景はかなり異なった形で捉えることができるのも興味深い。

本能寺の変はタイムマシンでも発明されるようなことでもなければ真相が解明されることはないと思うので、これもまた説のひとつとして楽しめた。

それにしても先日読んだ『秀吉ではなく家康を「天下人」にした黒田官兵衛』と同様に、誤字やケアレスミスの記述があちこちに入っているのはつくづく残念である。
歴史読み物ではしばしば見られるような気もするが、予算的な問題なのか、時間的な問題なのかとちょっと考えてしまった。






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五輪景気を逃すな!J-REIT「金メダル」投資術
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酒井 富士子
秀和システム 2013-12-26

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2020年の東京オリンピック開催やアベノミクスなどが投資環境を有利にしているとの前提から、J-REIT(東証で取り引きされる不動産投資信託)投資について解説している作品。

タイトルはダサいと思うが、内容は意外とまともなものになっていて、あまり知らなかったことも多く書かれている。
そもそもREITに関する入門書はそれほど多くないように感じているので、こうした本は貴重だと思う。

REITは株式に比べると値動きが緩やかで、価格が下がって分配金の利回りが高い時期に購入してインカムゲインを狙うという手法が基本のようである。
当然、安全性などのチェックも必要となる。

投資対象は大別してオフィス、商業施設、物流施設、マンションのような住居、ホテルなどがあり、これらの複合型、総合型のタイプも存在する。
この中では物流施設に投資するものに関心を持った。
(倉庫などの不動産投資にも関心があるが、価格やリスクが高くてとても手が出ないので・・・)

REITの指数に連動するインデックスファンドやETFについては特に書かれていないので、個別の銘柄と比較してどうなのか?という点については、他の本を読んだりデータに当たったりして調べることになる。

実際に投資してみないと分からないことも多いわけで、基準価格が安いものを試しに購入してみようかと考えている。
資産運用の本にありがちな変な危機感(国家債務とか年金とか・・・)を煽ったりもしなくて文章も読みやすく、まずまず興味深く読むことができた。






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出社が楽しい経済学
出社が楽しい経済学吉本 佳生 (編集), NHK「出社が楽しい経済学」制作班 (編集)
NHK出版 2009-01-08

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2009年にNHKで放送されていた教養番組の第1シリーズを書籍化した作品。
少し前に図書館で開催されていた古本市で10円で販売されていたものを購入して読んだ。

本書は経済学で登場する概念を解説するもので、サンコクスト、機会費用、比較優位、インセンティブ、モラルハザード、逆選択、価格差別、裁定、囚人のジレンマ、共有地の悲劇、割引現在価値、ネットワーク外部性の12章で構成されている。

逆選択、価格差別、裁定といった価格や売買に関連したところは、編者の吉本氏による『金融商品にだまされるな!』『金融広告を読め』でも挙げられていた例を思い起こし、売買の際はきちんとサービス内容や契約事項を読む必要があると改めて感じた。

共有地の悲劇やネットワーク外部性あたりがあまり用語として認識していなかったところで、なんとなくイメージできるが他人に説明できるほど理解していなかったところなので参考になる。

テレビ番組で観たことがないので番組の雰囲気などがどの程度反映されているのかよく分からないが、具体的な例を多く挙げながら解説していて、まずまずの内容だったと思う。






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『養生訓』 病気にならない98の習慣 (日経プレミアシリーズ)『養生訓』 病気にならない98の習慣 (日経プレミアシリーズ)

周東 寛 造事務所
日本経済新聞出版社 2013-08-09

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江戸時代における黒田藩の儒学者だった貝原益軒が書いた『養生訓』から98の言葉を抄訳し、現在の医学の観点から解説している作品。
著者は台湾出身の医師で、1項目当たり見開き2ページの構成になっているので読みやすい。

まず、胃腸などの消化器を労わることが重要で食べすぎ、飲みすぎ、寝る前の食事、刺激物などを避け、温かくて消化のいいものを食べることを勧めているのは理にかなっている。
ただし陰陽五行説による食物の分類が現在から見ると少し怪しかったり、食品の保存技術が発達していなかったことによる言葉もあったりと、現在では通用しないところもいくつかある。

他にも頭を冷やして身体をほどよく温めること、顔や手足などをマッサージする手法、同じ姿勢を続けることの弊害、歯磨きの重要性など、思っていた以上に現在でも通用する話が多い。
この中では足の指をマッサージしたり正座をしている時に動かして足のしびれをやわらげられるという話が特に参考になったように思う。

単に現代語訳したものを読むまではいかない『養生訓』のエッセンスを知ることができたのが最大の収穫で、そこそこ興味深く読むことができた。






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論語抄 (中公文庫)
論語抄 (中公文庫)陳 舜臣
中央公論新社 2009-08

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陳舜臣による、『論語』の言葉についての解釈や時代背景などを語っているエッセイ。
原文が編集された順に話を進めている。

まずまえがきで、説教調にならないよう気をつけたと書いていて、上から目線や説教臭い文章がいかに読者から嫌われるかを分かっていると好感が持てる。
この種の古典や思想に関する本ではこれが分かっていないのか、分かっていてもどうしてもそうなってしまうのか、そのような書き方になっている人が多いのには辟易させられる。

『論語』が編纂された当時は文字を竹簡や木簡に書き付けていて手間がかかることから、分かりきっていたことを省略しているケースが多かったようで、そうしたところの解釈が分かれがちなことが書かれていて、なるほどと思う。

そしていくつかの学説を紹介していて、漢文だと接続詞のニュアンスが伝わりづらくて複数の受け取り方ができてしまうものだと改めて感じる。

弟子たちの問答については彼らのキャラクターや、『春秋左氏伝』や『史記』などの歴史書で描かれた彼らの活動も紹介されている。
例えば子貢が仕えていた魯の国が隣国の斉から攻められないように呉や晋といった斉のライバル国と外交交渉を行っていたなどの話が書かれていて、孔子の弟子たちが政治の世界で活躍していたことが分かる。

この中では清廉潔白すぎて面白みがない顔回よりも、表裏がなくて感情をストレートに表す子路、才能豊かだがしゃべりすぎの傾向がある子貢、孔子に遠慮なく質問するシーンが目立つ子張などの方が感情移入しやすい。

後世に国教化したり朱子学のように原理主義的になった儒教とは合わないような言動を孔子がしていたり、弟子の派閥によって異なる解釈や話が書かれているなどの類推がされているのも興味深い。

著者らしい丁寧で分かりやすい語り口が読みやすかった。






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関連タグ : 孔子, 陳舜臣,