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読んだ本の感想をつづったブログです。



大宮 理
PHP研究所 2022年02月03日


予備校で人気の化学講師による、化学上の発明がどのように歴史に影響を与えているかを紹介している作品。

火の利用から顔料や染料、香辛料、火薬、石油製品、肥料などと続き、第二次世界大戦で使用された原子爆弾に至るまでが書かれている。

あまりに数が多いのと、化学は苦手で分子結合や化学式のところはよく分からなかったりして消化できなかったところも多いが、例えば石油はそのままでは燃料として効率が悪く、触媒を加えるなどしてガソリンとして効率を高める話など、知らなくて興味深い話もけっこうあった。

それぞれを発見したり実用化に成功した人々が必ずしも報われたとは限らないところも、人間社会の常なのだろう。

もう少し内容を絞って、それぞれにページを割いた方が良かったのかもしれない。
少し前に読んだ『人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する』が、そのような構成になっていたことを思い出す。




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桑原晃弥
PHP研究所 2014年07月17日


ジェシー・リバモア、是川銀蔵、ピーター・リンチ、フィリップ・フィッシャー、ジョージ・ソロス、ジム・ロジャース、ベンジャミン・グレアム、ウォーレン・バフェットの8人を中心に、投資で名を上げた人々の名言を紹介している作品。

リバモアのように最後にすべてを失った人も、是川銀蔵のように成功して終われたと思われた人もいて、先日読んだ『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』に書かれていた、裕福になることと裕福でい続けることは必ずしもイコールではないことを思い起こした。

投資家たちが語っていることである程度共通する部分はあり、調べることに手間を惜しまないことと、周囲に人々の言うことに左右され過ぎないことなどは投資で成功するために必須のことなのだろう。
投資だけでなく、ビジネスなどでも当てはまりそうである。

片手間に投資をする人には参考にならないと思われる言葉も多いが、まあ使い方次第、応用できるかどうかといったところだろうか。

最終章には、山崎種二、ジョン・ポールソン、マイケル・スタインハルト、チャーリー・マンガー、ドナルド・トランプの5人の言葉も収録されている。
トランプがまだ大統領になる前に出た本なので、あくまで破産を繰り返しながらも不動産王になった実業家の言葉となっている。

投資には色々な考え方があり、自分に合ったどんな考え方、どんな手法を選ぶか?ということになるだろうか。





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関連タグ : 桑原晃弥, ウォーレン・バフェット,



モーガン・ハウセル(著), 児島 修(訳)
ダイヤモンド社 2021年12月09日


投資や貯蓄、消費などのお金の使い方について、心理的に陥りやすい失敗や、失敗を少なくするための考え方や手法、思われていたことと必ずしも一致しない傾向などを語っている作品。

過去を振り返って「なぜあの人はあのような愚かな行動をしてしまったのか?」と思われる場合が多いが、これについては「人間が判断するための情報は限られているから」と語っていて、それなりの事情があったのだろうと納得してしまう。

また、裕福になることと裕福でい続けることはイコールではないこと、性急に儲けようとしたりさらに儲けようとし過ぎた場合に何が起こるかなどについては、ジェシー・リバモアなど投資の失敗で全てを失った投資家や、大規模な詐欺で逮捕された実業家の事例を挙げているのも分かりやすい。

投資においては、ロングテールは有効で多くの銘柄がマイナスでも少数の銘柄が大きく上がってトータルでそれなりにプラスになるという話が印象に残る。
これは大きく上がる銘柄なんてプロでも必ずしも分からないということと思われるわけで、保有銘柄が増えるのは自然な流れなのだろう。

それと投資でリスクによって大きく価格が上下して心理的に翻弄されるのは投資市場に参加するための入場料と考えるべきで、それを逃れようと手段を弄すると痛い目に遭うという話も大いに参考になった。
投資したモノの価格が下がることをいかに耐え、長期的に資産形成ができるか?という命題を思い知らされる思いがした。

巻末では、著者が実践している手法も書かれていて、収入が増えても生活レベルをあまり上げずに投資や余裕資金を確保するなど、以前読んだ本多静六著『私の財産告白』を思い起こす。

他にも投資だけでなく未来が思っているより良くも悪くもならない不確実なものであることを認識することが大切など、示唆に富む1冊だった。




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野中 根太郎(訳)
誠文堂新光社 2020年01月11日


『菜根譚』の全文を現代語訳し、それぞれの言葉に対して1文で分かりやすい要約を付けた構成の作品。

解説文は下のところに最小限の形で記載されていて、この手の思想や哲学の本にありがちな、訳者や編者が古典の言葉にかこつけて自分の主張をあれこれ書き込んでいないところが非常に読みやすい。

これまで他にも『菜根譚』関連の本を読んでいるので大まかな趣旨は知っていたが、全文が扱われていることで抄訳だと外されがちな言葉が何となく分かったりもした。

人間関係の部分で中国人からするとそうでもなくても日本人に受けが悪そうと思われるところや、道教思想の言葉で似たものが続くところなどがそうで、特に後ろの方は後者の言葉が続いて少し読むのに飽きたりもした。

言葉の並びは原文と同じのようで、元々このような順番で作者が書いたのだということも分かり、興味深く読んだ。






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