読んだ本の感想をつづったブログです。


今日の小幸せ (ちくま文庫)
今日の小幸せ (ちくま文庫)
上大岡 トメ
筑摩書房 2012-10

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支払いのときにちょうど財布の中の小銭を使いきれた!とか、通勤電車で目の前で座っていた人が早目に下りていった!など、日常で発生する小さな幸せを意識していくことで、気持ちをポジティブに持っていくことを語っているエッセイ。

具体的な小幸せを著者独特のゆるいイラストとともに書いていて、ほのぼのとした気持ちになる。

どうしても小さな不幸の方を先に意識してしまいがちだが、生活しているといいこともそれなりに起こっているわけで、こうした小幸せを大事にしたいところである。

そしてタイトルは忘れたが村上春樹のエッセイで「小確幸」(小さくても確かな幸せ)という言葉が使われていたことを思い出した。






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深層水「湧昇」、海を耕す! (集英社新書)
深層水「湧昇」、海を耕す! (集英社新書)
長沼 毅
集英社 2006-10

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人口増加に伴う食糧問題に対して、水産資源を増やすことで対応できないかという観点から書かれている作品。
著者は目指す方向を「100億人がマグロを食べる」という表現で表している。

まず、「漁業の本質は海から窒素とリンを収奪すること」と定義していて、その通りなのだが軽くショックを受ける。

浅い海では魚のえさとなる植物プランクトンの光合成に必要な日光が豊富に得られる一方でミネラルが取り合いになって不足気味になるのに対し、深海では逆に日光がなくて沈殿してきたミネラルが豊富にあるというギャップがある。

このギャップを埋める現象として、地球の自転などによって深海のミネラルを多く含んだ深層水が表層に湧き上がる「湧昇」(ゆうしょう)というものがあり、湧昇が発生するところでは植物プランクトンが増えて魚も増えるという。

ただ、湧昇が発生していても鉄分が少ないと効果が小さいらしく、湧昇が起こっているのに魚が少ない海に鉄粉を撒くという実験を繰り返して確かめられている。

この湧昇を人工的に起こしたり、起こりやすい条件を整えたりすることによって水産資源を増やすという話につながっていく。

簡単にできることではないし、できたらできたで別の環境問題が発生する可能性もあるので今後も研究が進められていくはずだが、今後に希望を持たせるような話がなされている。

世の中で課題を解決する場合にいくつかの解答候補がまま出てくるわけで、魅力的で皆が幸せになれる正解が見つかればいいなと思う。






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超要点解説とキーワードでわかる・使える孫子の兵法
超要点解説とキーワードでわかる・使える孫子の兵法
福田 晃市
ソフトバンククリエイティブ 2004-04

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『孫子』の言葉を読み下し分、現代語訳、現代で通用するような解説、そしてその言葉が当てはまりそうな中国史上の出来事で解説している作品。

それぞれの言葉当たり見開き2ページで構成されていて、どこからでも読むのに向いている。

一方で読み下し分と解説の文字の大きさはそこそこのサイズのフォント、訳文と出来事のところは小さいフォントと、差があるのはあまり読みやすいと感じなかった。

また、中国史上の出来事については『史記』や『三国志』に出てくるような比較的有名な出来事や人物だけでなく、南北朝時代や五代十国時代といった小説などになることが少ない時代の名将の話も出てくるのが興味深い。

どういう意図か分からないが例えば曹操(カオカオ)のように中国語(現代の北京語?)の発音でルビが振られているのは、人によっては邪魔に感じるかもしれない。自分としてはこういう形もあるのかくらいに感じた。

『孫子』の関連本としては普通くらいの評価となった。






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関連タグ : 孫子,

「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史
「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史
出口 治明
新潮社 2016-01-18

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ライフネット生命会長による、世界史を各世紀ごとに語っていく歴史読み物の下巻。
上巻に続いて、15世紀から現在までを語っている。

他の歴史読み物ではあまり読んだことがない事件の捉え方や歴史の流れについての話が多く、随所で目につく記載が出てくる。

例えば、イベリア半島でレコンキスタ(再征服)を完了したスペインではユダヤ系とムスリムを追放したために金融業と農業が打撃を受け、異端裁判によって有能な人が流出して人口減少をを招き、南米の銀が流入していた最盛期ですら何度もデフォルトを起こしている話が印象に残る。

排他主義がいきすぎると国家の衰退を招くいい例であり、当時のスペイン王家だったハプスブルク家はドイツやオランダでも同様の愚策を繰り広げ、婚姻によって勢力を拡大した割に「賢主が出ない不思議な家系」と評しているのが言い得て妙だと感じた。

排他主義の失敗例としてはムガール帝国で宗教に寛容な皇帝が続いた後、6代目のアウラングゼーブが敬虔すぎるムスリムだったために戦争を繰り返して領土拡大をした一方で反乱にも悩まされ、ここからムガール帝国の衰退が始まったことも挙げられていて、人間はどこでも何度でも似た過ちをしてしまうものだと思う。

近代では第一次世界大戦の後にドイツへの憎しみを抑えないフランスがドイツに法外な賠償金を要求してヒトラーの台頭を招いたり、日本では国力を考えたら出来すぎなくらいの勢力拡大をしていたのに悪い情報を隠していたために民衆からの突き上げで妥協ができずに第二次世界大戦での敗北に突き進んでいった話、冷戦下でアメリカが頼ってきたエジプトやキューバを冷たくあしらったために東側になってしまったなど、近い時代なだけによりその重さが伝わってくる。

『フランス革命の省察』の著者であるエドマンド・バークの保守主義の考えを一言で「人間はアホ」として、人間の理性には信頼が置けないので経験や市場でうまくいったことを重視すべきだという話にはなるほどと思う。

著者独自の視点からの話が本書でも多く書かれていて、さまざまなことを考えさせてくれる。






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日本人だけが知らない「がんばらない」投資法 ほったらかしでも1億円貯まる!
日本人だけが知らない「がんばらない」投資法 ほったらかしでも1億円貯まる!
中井 俊憲
二見書房 2016-01-21

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海外で行われていて日本ではあまり行われていないと思われる投資や資産保全の方法を語っている作品。

導入部で今後低金利や社会保険料の負担増について書かれているのは他の類書と同じだが、戦後の1946年の日本が国家破産し、新円切り替えと預金封鎖で国民が政府から資産を取り上げられた話が他の本にあまり出てこない。
これは生前に祖母から聞いたことがあったのを思い出した。

次にお金の使い方における無駄づかいしやすいポイントを語っている。
保険においてがん保険がかなりボッタクリの性質がある金融商品であることと、「無駄づかいは病気、借金はがん」という表現が印象に残る。

お金の使い方の次には、金融商品の罠みたいな話となる。
株式や投資信託については比較的知っていることが多かったが、不動産投資、中でもマンション投資についてのリスクや問題点について書かれているところが役立った。
昨日マンション投資を持ちかける電話がかかってきたこともあり、やるならかなり研究する必要がありそうである。

そして本論とも言える、投資方法についての話となる。
インデックス型の投資信託を積み立てる方法は他の本でも読んでいるが、海外の銀行口座を解説する方法が書かれていて、海外に行かなくても開設できるなど、思っていたよりもハードルは低そうなので検討してみたくなった。

そこから海外で販売されている投資信託や保険、不動産の中で有利なものがあることを紹介している。
為替リスクやカントリーリスクがあるとはいえ、そういう方法があるということで記憶の一部にとどめておきたい。

思っていた以上に初めて知る情報が書かれていて、興味深く読むことができた。






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