読んだ本の感想をつづったブログです。


徳川軍団に学ぶ組織論 (日経ビジネス人文庫)
徳川軍団に学ぶ組織論 (日経ビジネス人文庫)
小和田 哲男
日本経済新聞出版社 2017-04-04

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
家訓で読む戦国―組織論から人生哲学まで (NHK出版新書 515)
80の物語で学ぶ働く意味 (日経ビジネス人文庫)
戦国武将の実力 - 111人の通信簿 (中公新書 2343)
あなたの人生は「選ばなかったこと」で決まる 不選択の経済学 (日経ビジネス人文庫)
結果を出すリーダーはみな非情である 30代から鍛える意思決定力 (日経ビジネス人文庫)
家康研究の最前線 (歴史新書y)
戦国武将列伝 100
徳川家康大全
徳川家康の名言 〜最後に必ず勝つ理由〜
藤原氏―権力中枢の一族 (中公新書)


天下を取った家康とその家臣たちが、組織を発展させる上でいかに活躍したかを解説している作品。

メインで扱われているのは家康、徳川四天王(本多忠勝、井伊直政、酒井忠次、榊原康政)、本多正信、服部半蔵正成の7名で、各章の章末のコラムでは鳥居元忠、平岩親吉、成瀬正成、大久保兄弟(忠世、忠佐、彦左衛門忠教)、石川数正、土井利勝、伊奈忠次も紹介されている。

戦場での武功が目立ちがちな武将が政治力や交渉力も持ち合わせていたり、家康との特別な関係性、各人の出身などが整理して解説してあり、理解が進められる。

例えば徳川四天王の中でやや地味な印象がある榊原康政は能力のパラメータにバランスが取れていたらしいことが書かれていて、これが特徴を分かりにくくさせたように感じる。
(スポーツ選手や芸能人でもそうしたタイプの人は何人か思い当たる)
康政が用いていた「無」と描かれた旗印や鎧兜は博物館の特別展で見たことがあってかっこよかったので、もう少し人気が出てもいいように思う。

キャラクターを見たところそれなりにくせがある人々だったと思われ、彼らをまとめていた家康の統率力や苦心も過小評価されがちなのかもしれない。
分かりやすく書かれていて、興味深く読むことができた。






にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

関連タグ : 小和田哲男, 徳川家康,

0から学ぶ「日本史」講義 古代篇
0から学ぶ「日本史」講義 古代篇
出口 治明
文藝春秋 2018-02-27

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史
「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史
人類5000年史I: 紀元前の世界 (ちくま新書)
世界史のなかの昭和史
成毛流「接待」の教科書 乾杯までに9割決まる
東大生が身につけている教養としての世界史
日本史のツボ (文春新書)
世界史とつなげて学べ 超日本史 日本人を覚醒させる教科書が教えない歴史
歴史の余白 日本近現代こぼれ話 (文春新書)
素顔の西郷隆盛 (新潮新書)


ライフネット生命の会長による、日本の歴史で摂関政治のあたりまでで解説している作品。
著者の多大な読書量もあって、比較的最近の研究成果も反映されている。

まず、隋、唐、高句麗、新羅、百済、渤海といった古代東アジアの国々が関連した政治的な力学が働いたという構図での話が面白い。
中華の帝国が強大な時期は周辺の国々が精力的に使節を送り、弱体化すれば自立の動きを見せるというのは分かりやすい。

また、白村江の戦いの後に唐から使者として日本を訪れた郭務悰(かくむそう)をマッカーサー、唐の長安を真似た平城京や中国の史書を意識して書かれた『日本書紀』などの唐風文化を「鹿鳴館政策」と表現しているのはなかなかうまい。
天智天皇が近江京に遷都したのは畿内が唐軍に占拠されていたためでは?という説にも驚かされる。

大化の改新(乙巳の変)や壬申の乱といったクーデターや内乱は親唐派と反唐派の対立という要素が強いことや、反唐派が勝利しても政権を握ると現実が分かって親唐派に変じるというパターンが繰り返されること、遣隋使や遣唐使が留学の意味だけでなく外交特使の役割があったことなどは納得しやすい。

「鹿鳴館政策」で面白かったのは『日本書紀』のところで、元々は『史記』のように『日本書』として「本紀」、「世家」、「列伝」とする予定が「本紀」のみとなったのが『日本書紀』で、事前調査でまとめられたのが各国の『風土記』という話に少し驚かされた。

そして奈良時代は唐の武則天に影響されたのか、強い女性、弱い男性、賢い補佐役という構図が続いたという話も面白い。
強い女性が持統天皇、光明子、孝謙(称徳)天皇で弱い男性が聖武天皇や淳仁天皇、賢い補佐役が藤原不比等や藤原仲麻呂(恵美押勝)などが挙げられている。

他にも大衆向けには分かりやすい儒教や浄土宗が受け入れられ、意味ありげで難解そうなものを好むインテリには道教や禅宗が受けたと書かれていて、納得しやすい。
多分、村上春樹とかエヴァンゲリオンが好きな層も後者に当たるのだろう。

多大な読書量からアウトプットされた知見を多く得られ、充実した読書となった。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 出口治明,

夫婦で行く東南アジアの国々 (集英社文庫)
夫婦で行く東南アジアの国々 (集英社文庫)
清水 義範
集英社 2018-01-19

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
週末ちょっとディープなベトナム旅 (朝日文庫)
定年後に夫婦仲良く暮らすコツ (ベスト新書)
夫婦で行く意外とおいしいイギリス (集英社文庫)
単細胞にも意地がある ナマコのからえばり (集英社文庫)
間違う力 (角川新書)
夫婦で行く旅の食日記 世界あちこち味巡り (集英社文庫)
夫婦で行くイタリア歴史の街々 (集英社文庫)
僕はLCCでこんなふうに旅をする (朝日文庫)
天才 (幻冬舎文庫)
夫婦で行くイスラムの国々 (集英社文庫)


作家・清水義範が夫人とともに東南アジアの国々を訪れた紀行文。
パック旅行を利用していて、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、カンボジア、マレーシア、インドネシア(ジャワ島とバリ島)を旅行している。

このシリーズはイスラム圏、イタリア、バルカン半島諸国に続いてのもので、夫人が「日本人がよく行くところだからいい」とか「バルカン半島の国々はよかったけど、馴染みがないからあまり売れなかった」などとあけすけな発言をするところから始まるのが面白い。

仏教寺院では裸足が基本だが小石や砂に閉口したり、パクチーが多く含まれていた食事に困ったり、ラオスにあるゲテモノの仏像パークが妙に印象に残ってしまったりなどのエピソードが描かれている。

パック旅行だったからなのか、私が関心を持てる対象が少なかったからなのか、著者が加齢で筆力や構成力、感性などに衰えが生じたためなのかはよく分からないが、以前読んでいたほどは面白く読めなかった。





にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 清水義範,

図解 言志四録─学べば吉 (図解シリーズ第5弾)
図解 言志四録─学べば吉 (図解シリーズ第5弾)
齋藤 孝
ウェッジ 2017-10-19

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
図解 論語―正直者がバカをみない生き方
図解 菜根譚
図解 葉隠―勤め人としての心意気
図解 養生訓
勉強 (南々社新書)
幕末の大儒学者「佐藤一斎」の教えを現代に 心を治むる指南書「言志四録」を読む
最強の人生指南書(祥伝社新書205)
[現代語抄訳]言志四録
まねる力 模倣こそが創造である (朝日新書)
二十四節気に合わせ心と体を美しく整える---医者にも薬にも頼らない和の暮らし


TBSの報道バラエティ番組「ニュースキャスター」でレギュラー出演していることでも知られる学者・齋藤孝による、佐藤一斎の『言志四録』の言葉を分かりやすく図解・解説している作品。

著者は『最強の人生指南書-佐藤一斎「言志四録」を読む』も著しているので、さらに分かりやすい形で書かれた作品ということになるだろうか。

『言志四録』の言葉は心に響くものが多く、本書でもそれは感じることができる。
特に、

「心下痞塞すれば、百慮皆錯あやまる」
(しんかひそくすれば、ひゃくりょみなあやまる)
現代語訳:心の奥底が塞がっていると(何もよい考えが出てこなくて)、考えも計画もみな誤ったものになってしまう

という言葉が強く印象に残った。
仕事などでさまざまな課題に対応する上で有用な言葉と思ったので、職場で輪番で実施している朝会での資料朗読(何かしら役立つ話を選んで発表する場)でこの言葉を発表したくらいである。

他にも体と心の関係を表した言葉、経験の重要性を語った言葉、自己肯定を得るための言葉などがいくつも収められていて、味わい深い。
繰り返し読むのに適した言葉が多く、いい作品だと思う。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 齋藤孝, 佐藤一斎,

【至急】塩を止められて困っています【信玄】
【至急】塩を止められて困っています【信玄】
スエヒロ
飛鳥新社 2015-04-25

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
豊臣秀吉を名乗る人物から刀狩りの連絡がきました。詐欺でしょうか?
明日切腹させられないための 図解 戦国武将のビジネスマナー入門
もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら
織田信長の天下布武日記 (武ログ壱) (武ログ 1)
もし文豪たちがカップ焼きそばの 作り方を書いたら 青のりMAX
【悲報】本能寺で何かあったらしい……光秀ブログ炎上中! 歴史Web2.0
偉人ブログ
山田全自動でござる
戦国武将の履歴書 教科書には載っていない意外な素顔 (宝島SUGOI文庫)
戦国診察室 お館様も忍びの衆も歴女医が診てあげる♪


武田信玄が今川と北条から塩止めをされた逸話を○ahoo知恵袋風にしたタイトルから分かるように、戦国時代から幕末にかけての日本史上のエピソードを現代のツールで面白おかしくいじっている作品。

扱われているのは本能寺の変や太閤検地、関ヶ原の合戦、徳川将軍、新撰組、赤穂浪士の討ち入りなどで、これらをメール、LINE、招待状、チラシ、チケット、○mazonや○ァミ通のレビューなどにしていて、歴史上の人物が言いそうなこと、書きそうなことなどを書いていて笑ってしまう。

しょうもないところでリアルさを出しているのがじわじわきて、なかなか楽しめたと思う。





豊臣秀吉を名乗る人物から刀狩りの連絡がきました。詐欺でしょうか?豊臣秀吉を名乗る人物から刀狩りの連絡がきました。詐欺でしょうか?

スエヒロ
幻冬舎 2016-06-30

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

明日切腹させられないための 図解 戦国武将のビジネスマナー入門明日切腹させられないための 図解 戦国武将のビジネスマナー入門

スエヒロ
KADOKAWA 2016-07-20

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

にほんブログ村 本ブログへ