FC2ブログ
読んだ本の感想をつづったブログです。



1分間君主論 差がつく実学教養3 (1分間名著シリーズ)
ニッコロ・マキャベリ (著), 齋藤 孝 (著)
SBクリエイティブ 2018/6/13



1項目当たり見開き2ページで1分程度で読み終えられるようにし、77項目で構成されているシリーズの『君主論』編。

そのままのニュアンスだとどぎついと感じられる部分も現代のビジネスや社会生活に活かせるような形で解説していて、読みやすい。

読んでいくと、改めてマキャベリの『君主論』をはじめとした著書のリアリズムが時代を越えて通用すること、特に他力に頼り過ぎないことや、どう見られるかの重要性、大衆となった人間の弱さなどがストレートに伝わってきた。

このシリーズの他の作品にも劣らず、なかなか良かったと思う。
(『君主論』に関する本も、このシリーズに属する本も何冊も読んでいくと、さすがに書くことがネタ切れしてくる・・・)





1分間菜根譚 差がつく実学教養4 (1分間名著シリーズ)
洪 自誠 (著), 齋藤 孝 (監修)
SBクリエイティブ 2018/9/20


1分間資本論 差がつく実学教養5 (1分間名著シリーズ)
カール・マルクス (著), 齋藤孝 (監修)
SBクリエイティブ 2019/3/9


にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト




関連タグ : 齋藤孝, マキャベリ,



フランス文学者による、マキャベリの『君主論』における君主を社長と読み替えることで、現代のビジネスでより活かせるような形で解説している作品。

中世イタリアの戦国時代みたいな都市国家や周辺国家の抗争における概念を、例えば以下のような形で読み替えていて、かなり分かりやすい。
  • 軍事力≒資本
  • 傭兵軍≒銀行からの融資
  • 外国の援軍≒株式割り当てを通じた他社からの投資受け入れ
  • 領民の武装≒社員に裁定権を与える

著者はさまざまな経営者たちの成功や失敗に関する著作を多く出してきたそうで、有能だがお人好しな社長が悪人の奸計にはめられた事例など、多くのエピソードを交えて語っているので説得力を増している。

フランス文学者ということで、17世紀の貴族のロシュフコーによる辛辣なコメントが多く収録された『箴言集』の言葉も引用していて、こちらの作品にも関心を持った。

書かれたのがゼロ年代はじめのため、小泉政権や田中真紀子といった少し古びた話もしばしば入っていることを除くと、分かりやすくてためになる作品だと思う。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : マキャベリ,



マキャベリの『君主論』に書かれている内容をかなり現代的なものに即した形で訳し、具体的な例も交えて解説している作品。
著者の『超訳孫子の兵法』が分かりやすくていい内容だったので、続けて本書も読んでみた。

本作でも信長、ナポレオン、チンギス・ハーン、劉邦など東西の歴史上の人物の事例や、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツ、バラク・オバマのような現代の人物の事例が場面に応じて扱われているので分かりやすい。
さらにはソニーの盛田昭夫の長男でさまざまな大失敗を重ねた英夫氏や、小室哲哉と離れた後の安室奈美恵と華原朋美の対比、『ドラゴンボール』や『エイリアンVSプレデター』まで事例に使われているのも面白い。

マキャベリの思想の重要なポイントにフォルトゥナ(運命、英語だとフォーチュン)とヴィルトゥ(自分で動く意思や行動のような概念)が書かれていて、ヴィルトゥをきちんとやらなければフォルトルナを十分に活かすことができないことが書かれていて、確かにそうだと思った。

権力をうかつに部下に委譲したために失脚した人物、外部の勢力に頼ったことで成果を奪われた人物など、何をしたら・何をしなかったらどのようなことが起こるかがきちんと書かれているので、ポイントを整理しやすい。

『君主論』から得られる話をまた知ることができ、なかなか役立つ作品だと思う。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : マキャベリ,

60分で名著快読 マキアヴェッリ『君主論』 (日経ビジネス人文庫)
60分で名著快読 マキアヴェッリ『君主論』 (日経ビジネス人文庫)
河島 英昭
日本経済新聞出版社 2016-07-02

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
君主論 (まんがで読破)
60分で名著快読 論語 (日経ビジネス人文庫)
今度こそ読み通せる名著 マキャベリの「君主論」 (名著シリーズ第3弾)
60分で名著快読 クラウゼヴィッツ『戦争論』 (日経ビジネス人文庫)
資本論 (まんがで読破)
続・資本論 (まんがで読破)
マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド
マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)
よいこの君主論 (ちくま文庫)
60分で名著快読 三国志 (日経ビジネス人文庫)


マキャベリの『君主論』について、マキャベリの生涯や活躍していた中世イタリアの政治状況、『君主論』がその後どのような評価を受けてきたかなども含め、分かりやすく解説している作品。

著者の河島氏は岩波文庫版の『君主論(岩波文庫)』を翻訳していて、これは原文に忠実さを重視したためか少し分かりにくかった記憶がある。

この点を自覚していたり批評を多く受けたりしたのか、本書では国の政体による統治の仕方、君主としてすべきことやしてはならないこと、組織を運営していくに当たっての注意点などを図解を多用してかなり分かりやすく書かれている印象を受けた。

粛清や増税のような不人気な政策は最初に1回で済ませてしまうのが望ましく、恩賞のように人気取りの政策は小出しに出していくというくだりは、先日読んだ行動心理学の本である『不合理だからうまくいく: 行動経済学で「人を動かす」』に書かれていた内容と驚くほど通じている部分であり、マキャベリが人間の心理を熟知して書いていることが分かってくる。

本書は思っていた以上に丁寧に書かれていて、現代語訳した作品と合わせて読むことでより理解が深まる1冊だと思う。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : マキャベリ,

使えるマキャベリ のし上がるための心理学 (ちくま新書)
使えるマキャベリ のし上がるための心理学 (ちくま新書)
内藤 誼人
筑摩書房 2011-03-09

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)
非情な人ほど成果を上げる―マキャベリ式最強の仕事術 (日文PLUS)
イヤなやつほど成功する! -マキャヴェリに学ぶ出世術
社長のためのマキアヴェリ入門 (中公文庫)
ゾーンを引き寄せる 脳の習慣 (祥伝社黄金文庫)
成功者の習慣が身につく「超」心理術
継続は、だれも裏切らない
非情な人ほど成果を上げる―マキャベリ式最強の仕事術 (日文PLUS)
ズルい奴ほど成功する!
超訳君主論―マキャベリに学ぶ帝王学


心理学の観点から『君主論』などで知られるマキャベリの言葉における妥当性や有効性を解説している作品。

本音を明かさないことや、怖れられることやケチと見られることは問題ないが憎悪や嫉妬は避けるべきこと、他人の悪行を改善させることはあまり効果がないなど、マキャベリの思想を多くの実験結果やデータなどで裏付けているのが興味深い。

また、他人に頼っての成功を狙うのはその人に支配されることにつながるので、あくまで自力がベースという話ももっともだと思う。
それが難しいわけだが・・・

読んでいて思ったのは、マキャベリズムを活用して成功した人にはサイコパスの人も多く含まれていたのでは?ということだった。
変に情があってできないことも、こうした人だったら戦略的に判断して行動できるのかもしれない。

マキャベリと内藤氏の心理ネタという、どちらも関心のあるテーマの組み合わせが自分の中で盛り上がっていて、興味深く読むことができた。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 内藤誼人, マキャベリ,