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読んだ本の感想をつづったブログです。



関 厚夫 (著)
さくら舎 (2018/9/6)


産経新聞で連載されていた、信長や戦国武将たちのことについて、著者とマキャベリが語り合う形式で書かれたコラムをまとめている作品。
著者は産経新聞の編集委員という肩書となっている。

信長が本能寺の変に際して発したとされる「是非に及ばず」という言葉は、「やむを得ない」という意味ではなく「もってのほか」や「けしからん」などの意味合いだったのでは?という話など、導入部やテーマは興味を引くものとなっている。

しかし、著者の前に偉そうに師匠面をして語り掛けてくるマキャベリのセリフがくせが強く、途中で読む意欲が低下して読むのをやめてしまった。

しばしば引いてしまう、「題材はいいのに構成が残念」というタイプの作品だと感じた。
新聞でコラムとして読むには刺激があったが、単行本としてまとめるとつらくなった、ということなのかもしれない。




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1分間君主論 差がつく実学教養3 (1分間名著シリーズ)
ニッコロ・マキャベリ (著), 齋藤 孝 (著)
SBクリエイティブ 2018/6/13



1項目当たり見開き2ページで1分程度で読み終えられるようにし、77項目で構成されているシリーズの『君主論』編。

そのままのニュアンスだとどぎついと感じられる部分も現代のビジネスや社会生活に活かせるような形で解説していて、読みやすい。

読んでいくと、改めてマキャベリの『君主論』をはじめとした著書のリアリズムが時代を越えて通用すること、特に他力に頼り過ぎないことや、どう見られるかの重要性、大衆となった人間の弱さなどがストレートに伝わってきた。

このシリーズの他の作品にも劣らず、なかなか良かったと思う。
(『君主論』に関する本も、このシリーズに属する本も何冊も読んでいくと、さすがに書くことがネタ切れしてくる・・・)





1分間菜根譚 差がつく実学教養4 (1分間名著シリーズ)
洪 自誠 (著), 齋藤 孝 (監修)
SBクリエイティブ 2018/9/20


1分間資本論 差がつく実学教養5 (1分間名著シリーズ)
カール・マルクス (著), 齋藤孝 (監修)
SBクリエイティブ 2019/3/9


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フランス文学者による、マキャベリの『君主論』における君主を社長と読み替えることで、現代のビジネスでより活かせるような形で解説している作品。

中世イタリアの戦国時代みたいな都市国家や周辺国家の抗争における概念を、例えば以下のような形で読み替えていて、かなり分かりやすい。
  • 軍事力≒資本
  • 傭兵軍≒銀行からの融資
  • 外国の援軍≒株式割り当てを通じた他社からの投資受け入れ
  • 領民の武装≒社員に裁定権を与える

著者はさまざまな経営者たちの成功や失敗に関する著作を多く出してきたそうで、有能だがお人好しな社長が悪人の奸計にはめられた事例など、多くのエピソードを交えて語っているので説得力を増している。

フランス文学者ということで、17世紀の貴族のロシュフコーによる辛辣なコメントが多く収録された『箴言集』の言葉も引用していて、こちらの作品にも関心を持った。

書かれたのがゼロ年代はじめのため、小泉政権や田中真紀子といった少し古びた話もしばしば入っていることを除くと、分かりやすくてためになる作品だと思う。






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マキャベリの『君主論』に書かれている内容をかなり現代的なものに即した形で訳し、具体的な例も交えて解説している作品。
著者の『超訳孫子の兵法』が分かりやすくていい内容だったので、続けて本書も読んでみた。

本作でも信長、ナポレオン、チンギス・ハーン、劉邦など東西の歴史上の人物の事例や、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツ、バラク・オバマのような現代の人物の事例が場面に応じて扱われているので分かりやすい。
さらにはソニーの盛田昭夫の長男でさまざまな大失敗を重ねた英夫氏や、小室哲哉と離れた後の安室奈美恵と華原朋美の対比、『ドラゴンボール』や『エイリアンVSプレデター』まで事例に使われているのも面白い。

マキャベリの思想の重要なポイントにフォルトゥナ(運命、英語だとフォーチュン)とヴィルトゥ(自分で動く意思や行動のような概念)が書かれていて、ヴィルトゥをきちんとやらなければフォルトルナを十分に活かすことができないことが書かれていて、確かにそうだと思った。

権力をうかつに部下に委譲したために失脚した人物、外部の勢力に頼ったことで成果を奪われた人物など、何をしたら・何をしなかったらどのようなことが起こるかがきちんと書かれているので、ポイントを整理しやすい。

『君主論』から得られる話をまた知ることができ、なかなか役立つ作品だと思う。






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河島 英昭
日本経済新聞出版社 2016-07-02

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マキャベリの『君主論』について、マキャベリの生涯や活躍していた中世イタリアの政治状況、『君主論』がその後どのような評価を受けてきたかなども含め、分かりやすく解説している作品。

著者の河島氏は岩波文庫版の『君主論(岩波文庫)』を翻訳していて、これは原文に忠実さを重視したためか少し分かりにくかった記憶がある。

この点を自覚していたり批評を多く受けたりしたのか、本書では国の政体による統治の仕方、君主としてすべきことやしてはならないこと、組織を運営していくに当たっての注意点などを図解を多用してかなり分かりやすく書かれている印象を受けた。

粛清や増税のような不人気な政策は最初に1回で済ませてしまうのが望ましく、恩賞のように人気取りの政策は小出しに出していくというくだりは、先日読んだ行動心理学の本である『不合理だからうまくいく: 行動経済学で「人を動かす」』に書かれていた内容と驚くほど通じている部分であり、マキャベリが人間の心理を熟知して書いていることが分かってくる。

本書は思っていた以上に丁寧に書かれていて、現代語訳した作品と合わせて読むことでより理解が深まる1冊だと思う。






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