読んだ本の感想をつづったブログです。


成毛眞の超訳・君主論 (メディアファクトリー新書)
成毛眞の超訳・君主論 (メディアファクトリー新書)
成毛眞
メディアファクトリー 2011-12-27

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元マイクロソフト日本法人社長の成毛眞による、マキャベリの『君主論』の内容を自分なりに解釈し、社長としてどのように活用したかを語っている作品。
他の著作にもあるような、実も蓋もない率直な語り口で書かれている。

例えばマキャベリが失脚して山に隠棲していた時期に友人への手紙で「運命の神が私を苦しめる云々・・・」と書かれていたことについて、リストラされた中年男性が居酒屋でクダを巻いているのに近いと評しているところなどは笑ってしまった。

著者が社長に任命されて早々に副社長に解雇を言い渡したり、部下たちから「殿」と呼ばれたり、役員とではなくその下の部長クラスと飲みに行くようにしていたなど、いかに『君主論』の内容を解釈して実践していたかというエピソードは具体的で興味深い。

リーダーになろうとすると嫌われることは避けられず、これを割り切ってしまえばかえって行動しやすくなることや、ケチと言われたり怖がられることは必然に近いことが書かれていて、確かにそうなのだろうと思わされる。

中には著者が『君主論』の内容に意義を唱えているところもあり、これは恩を受けることの是非についてである。
『君主論』では「タダほど高いものはない」という意味のことが書かれているが、著者はおごった相手のことを忘れにくいことを逆手に取り、自分のことを覚えてもらうためのテクニックとして積極的に恩を受けたことを書いている。
これはお返しができてその意思がある人が実行するのはいいが、そうでない人はやらないほうがいいと感じた。

『君主論』はリーダーとしてだけでなく、対人テクニックの本として現代でも十分活用できるとしていて、活用するかしないかは別として知っておいて損はない内容だと再認識できる。

少しくせのある内容だが、まずまず興味深く読むことができた。






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最強のリーダー育成書 君主論
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鈴木博毅
KADOKAWA 2015-10-31

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マキャベリの『君主論』を現代におけるビジネスの局面でどのように利用できるかを解説している作品。
著者の職業はコンサルタントで、戦争が頻発していた16世紀のイタリア半島の状況から現代に通じるエッセンスを抽出し、リーダーとしてどのように行動すべきかという話につなげている。

例えば、チェーザレ・ボルジアなどが行ったような残虐な行動は、現代だと他人が思ってもまずやらないような一見向こう見ずとも取られかねない行動に読み替えていて、事例としてはソフトバンクの孫正義氏が確固とした見通しが立っているとは客観的には言いづらい状況の中で借金をして積極的に投資をしていったことなどを挙げている。

他にも、嫌われたり反発を受けるような思い切った政策は役職に就任して間もない時期に一気にやってしまうのがいいとしているのが最初が肝心という言い方に通じるものがあったり、誰からも支持を受けるような方策は難しいのでバランスを取るのが必要なこと、恨まれた場合は埋め合わせをしても忘れてもらうことはないなど、『君主論』の記述を掘り下げた話が書かれている。

中でも最もインパクトがあったのは、正義には怠惰と傲慢がつきまというという趣旨の言葉である。
これは、正しいことを行おうとしているのだから、何もしなくても多くの人が賛成して協力してくれるはずだと思い込んでしまうことを指している。
反対に悪を行う覚悟がある場合は、どのようにして成功に導くかという知恵をめぐらすということになる。

構成や記述方法にくせがあってひっかかる部分もあったが、『君主論』の厳しさをビジネスの厳しさによく結び付けられていると感じた。
心しておきたい部分が多い作品だと思う。





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「君主論」55の教え (知的生きかた文庫)
「君主論」55の教え (知的生きかた文庫)
ニッコロ・マキアヴェリ (著), 渡部 昇一 (翻訳)
三笠書房 2011-09-21

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超訳 マキャヴェリの言葉 (PHP新書)


渡部昇一による、マキャベリの『君主論』において、当時のイタリアの政情で現代人から見て分かりにくいところ、あまり関心を持たれなさそうなところを切り落とし、分かりやすく抄訳している作品。

君主国と共和国の違い、冷酷さの使いどころ、気前の良さは権力の座についてからは有害など、他の『君主論』関連作品に書かれているものと同様の内容だが、本書はかなり分かりやすい方の作品に属すると思う。

特に、成功した君主と失敗した君主の違いについての部分が比較的分かりやすいように感じる。

イタリア半島はヴェネチア、ローマ教皇領、ミラノ公国、ナポリ王国といった小国に分裂しており、軍事的にスイスの傭兵に依存していたり、フランスやスペインが内乱に乗じて事あるごとに侵略するなど、かなり混乱した政情であることが分かる。

軍事的にやや劣るということもあり、こうした政治的な駆け引きが発達したのではないかと思う。
フランスから見るとイタリアは戦争を知らず、イタリアから見るとフランスは政治を知らないという趣旨のことが書いてあった。

平清盛(敵対勢力の弾圧が不徹底で源氏の逆襲を許す)や足利尊氏(気前が良すぎて大名たちに権力と財力を与えすぎたり、脇が甘くて家来の反乱が相次いで南北朝の混乱を長引かせてしまった)など、日本で『君主論』でダメとしているやり方で失敗した日本史上の偉人たちを思い起こしながら読んでいった。




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超訳 マキャヴェリの言葉 (PHP新書)
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本郷 陽二
PHP研究所 2011-06-16

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マキャベリの『君主論』にある言葉を現代にあった形で解釈し、日本史や有名企業の事例などを挙げて解説している作品。
1つの言葉あたり見開き2ページという構成になっていて、読みやすい。

『悪の人心掌握術 - 『君主論』講義』の記事で下記のようなことを書いたが、まさにそんな感じの本だった。

他にこの手の本が出るとすると、実際のビジネスシーンや近年の企業家や政治家の事例を用いるという形のもの、心理学的に掘り下げたものなどがあるかと思う。


この中では恨みや嫉妬、恐怖といった人間の感情について書かれた部分が印象に残った。

マキャベリの入門書として、まずまずの作品だと思う。



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唐津 一

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マキャベリの『君主論』の言葉から、経営戦略にどのように応用できるかを解説している本。

これまで読んだ言葉を具体的な企業における事例に当てはめ、どのように活かしていくかが書かれている。

結論などの論述が少し古いが、コンパクトにまとめられていて読みやすかった。



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唐津 一
PHP研究所 2015-01-09

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鹿島 茂
中央公論新社 2006-09

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