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読んだ本の感想をつづったブログです。


情報の強者 (新潮新書)
情報の強者 (新潮新書)
伊藤 洋一
新潮社 2016-02-16

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経済評論家の伊藤洋一による、多くの情報がやり取りされる現代でいかに自分にとって不要な情報を捨て、役立つ情報を思考に役立てられるかという方法を解説している作品。

まず、テレビ、新聞、ネットなど、さまざまなメディアにおける長所と短所を分かりやすく対比している。
例えば構成上テレビのニュースは一定のサイクルで繰り返されるために1日に何時間も見る必要はないこと、偏向報道などで叩かれることが多い新聞なども情報が一定のルールで整理されているという点は捨てがたいということ、ネットの弱点は情報の価値に応じて扱いを変えづらいことなど、言われてみればという感じの話が多い。

情報のさばき方として、テレビのニュースは重要なものから初めてだんだん「暇ネタ」になっていく逆三角形の構造になっているので最初の方だけ見ればいいことや、毎年恒例の行事などは情報の価値が極めて低いことなどが書かれているという話も思い当たる。

また、関連情報ばかり追いすぎてはいけないこと、「快楽情報」ばかりを見るのはいけないことという部分については、ついついやってしまうことを自覚していて、直すことはできないだろうが多少は気をつけたい。

後半では、集めた情報を関連付けてループを作る方法について書かれている。
ここではさまざまな種類の情報を集めて異質な部分を脳の中で組み合わせたり、意識して得た情報を処理するなど、参考になる部分が多い。

そして情報を集めるだけでは効果に限度があり、アウトプットすることでその価値を上げることが書かれている。
方法の1つにブログを書くことがあり、当ブログでも気になっていたり身近なエピソードがあれば本などの情報と関連付けて書くようにしていて、なかなかいい方法であることを再認識できた。

著者がラジオNIKKEI第1で伊藤洋一のRound Up World Now !という30分の番組をやっていて、ポッドキャストで聴くことができることを知ったのも、本書を読んでいて良かった点である。
著者の論調は比較的まともであるように感じられるので、時々聴いてみることにしたい。

方法によっては合わないものもありはするが、情報の処理について考えさせられること、参考にしたいことなどが多かったので、興味深く読むことができた。






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ほんとうはすごい!日本の産業力
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伊藤 洋一
PHP研究所 2011-09-13

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経済評論家の伊藤洋一による、経済読み物。

タイトルのわりに産業関連の話があまり触れられておらず、日本の報道における傾向や情報収集のコツ、国際情勢などの話が多い。
これは巻末に、本書の内容はウェブ上で連載していた『10代で学ぶ金融そもそも講座』という作品を加筆修正したものとあって納得した。
『日本力 アジアを引っぱる経済・欧米が憧れる文化』など他の著書と比較すると、かなり軽めの内容となっている。

まずは、
  • 外国からの日本批判を過大に取り上げる
  • 悲観的な一面ばかりを取り上げた報道が多い
という、日本の新聞やテレビといったマスコミ報道の癖を扱っている。
ネットなど他のメディアからも情報を収集して客観的に考えるべきことが書かれ、日本のマスコミが改善することはあまり期待できないとの思いをいっそう強くした。

産業関連では、MRJ(三菱の国産ジェット機)、宇宙開発、細胞シートなどの医療技術といった例を挙げ、日本で産業の裾野が広がっていることを語っている。
アメリカのように劣勢の産業からは撤退して、規制緩和を前提に新たな産業にリソースを投入することの重要性を強調しているが、アメリカのように潔すぎる撤退はリスクが大きすぎるのでやめてほしいと感じる。

そして、世界経済や為替、金融政策などに最も多くページが割かれている。
主に金融政策などで孤立するなど、グローバル化が進んだことでアメリカも世界の金融に影響を与えられなくなりつつある現状から、世界経済の安定のためには通貨政策の司令塔を新たに造ることが必要ではないかということが語られている。

これまで読んだ著者の作品はどれも興味深く読むことができたが、本書はそれらに比べてかなり落ちるように感じた。少々残念に思う。



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ITとカースト―インド・成長の秘密と苦悩
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伊藤 洋一
日本経済新聞出版社 2007-01

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現状のインドについて、数回の現地取材を元に多面的に語っている本。
最近語られるBRICsやITからだけではなく、カーストや宗教、都市と農村の現状など様々な点から述べられている。

以下のような点が触れられていて、インドの現状を知ることができて面白かった。

・ITが発展した一因に、もともとカーストにない階級であるため挑戦する人が多かったということがある。
・経済発展しても農村は依然として貧しいところが多く、借金を重ねた挙句に不作にあって自殺した農民もかなり出ている。
・世界最大の民主主義国とされるが西欧や日本とはかなり異なった政治がなされていて、経済発展を喜ばない政治家も結構いるらしい。ただ、選挙の結果により政権が交代する分、中国よりも分かりやすい。
・下位のカーストへの優遇措置が設けられているが、差別の再生産や利権の温床になるという意見もあり、評価が難しい。



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カウンターから日本が見える 板前文化論の冒険 (新潮新書)
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伊藤 洋一
新潮社 2006-09-15

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日本料理の店でしばしば見られるカウンターという形式に対して、その発生や特徴などを追求している本。

古来よりあったように思われるカウンターだが、実際には80年ほど前に大阪で始められたと、意外に新しい形式ということだった。始めた店主は元々名の知られた板前で、客との触れ合いを求めることや従来のお座敷という形式に飽き足りなくなったことがカウンターを始めた動機のようだ。

その後好評を得て関西で徐々に広がっていき、関東大震災で東京の料理屋が打撃を被ったこともあって関東にも進出、さらに全国的に基本的なスタイルの1つとなっている。

カウンターの良さは客の目の前で料理人が料理をしているため、客の反応を見てきめ細かいサービスを行うことが出来ることや、隣に誰が座るか分からないことによる面白さ、料理人と客が知的バトルを行うことが出来る点などが挙げられている。

ただしカウンターは日本特有のもので、職人に対する尊敬、治安の良さ、階級意識の少なさなどが根底にあるようだ。外国の料理人たちもカウンターに対しては驚き羨ましがるようだが、自国では諸事情のためにそのままでは取り入れられないため、これに近づけたオープンキッチンが広がっているとのこと。

当たり前に思っていた形式に対して多くの発見が書かれていて面白かった。



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上品で美しい国家―日本人の伝統と美意識
上品で美しい国家―日本人の伝統と美意識
日下 公人 (著), 伊藤 洋一 (著)
ビジネス社 2006-05

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『そして日本が勝つ』などの著作のある日下氏と、テレビにしばしば登場しまた『日本力』を出してもいる伊藤氏による、日本の現状をもっと楽観的に捉えていこうといった本。

ある程度は他の著作と重なる部分も多いが、傍から見て比較的近いベクトルにあると思われる両人の違いがかいま見える。

祭りが日本の活力の源となり、また暴動が少ない原因ともなっているとする論調や、士農工商の分業システムの長所、インドや中国の抱える問題点など新たに書かれている部分もあって面白かった。

日下氏が外務大臣にはサッカーの川淵キャプテンがいいとして、その理由に外人が汚いことをすることを熟知していることや、外人に命令することに慣れている点を挙げており、トルシエやジーコといった一癖も二癖もある外国人監督を起用してきたり、不良外国人選手の問題を知っている経緯を考慮するとなるほどと思ってしまった。



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