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読んだ本の感想をつづったブログです。


東京箱庭鉄道
東京箱庭鉄道原 宏一 (著)
祥伝社 2009-05-14

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主人公の前に突然謎の紳士が現れ、予算400億円、期間3年という条件で東京へ敷設する鉄道のプランを立てて欲しいという依頼がなされ、メンバーを集めてプロジェクトに挑むという小説。

400億円とはいまいち実感の湧かない額だが、調査するうちに全長数キロ程度の規模しか引けないことが分かり、新宿周辺や吉祥寺あたりの不便な場所、地元から復活の要望の強い場所などでの路線案が構想され、主人公を中心に集まった5人はあれこれ議論を重ねながら話は盛り上がっていく。

そこから謎の資産家である日野宮氏の過去や、明らかに西武鉄道グループを皮肉った企業グループの暗躍などが徐々に描かれてきて、西武鉄道グループが戦後にうすら暗い手口で急成長を遂げたことに対する風刺にもなっている。

ストーリー自体は『かつどん協議会』と同じような感じで目新しさは少ないが、鉄道に対してのわくわくするような思いや鉄道プランがリアルで実際にできると面白そうで、楽しく読むことができた。


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原 宏一 (著)
集英社 2009-01-20

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『床下仙人』という作品が書店員の支持を受けるなどしてベストセラーになった作家による3つの中編からなる小説集。

カツ丼好きの主人公がふとしたきっかけでかつどん協議会という会合に出席し、それぞれの食材の団体による激論や引き抜き合戦などのドタバタを描いた表題作の他、
  • くじ引きで政治を決定するという信条を持つ老人が登場する「くじびき翁」
  • 弁護士ならぬ謝罪士を名乗る人物が登場して謝罪という行為がいかに攻撃的に利用できるかを語る「メンツ立てゲーム」
の3作品から構成されている。

日常のちょっとしたところから異常なまでに掘り下げていくという話の進め方が楽しく、他のレビューなどでは著者の作風がカフカや星新一に近いようなことも言われているようだが、むしろ筒井康隆やかんべむさし、清水義範といったところに近いと思う。

ちょっと脱力系なところがなかなか面白くて軽く読むことができるので、他の作品も読むことになるかと思う。




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