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読んだ本の感想をつづったブログです。





歴史や地理、政治経済など、社会科の内容を分かりやすく解説しているシリーズの1冊で、第二次世界大戦後から冷戦終結までの世界史を扱っている。

近い時代が扱われていることもあり、アメリカやソ連、中国共産党などのえげつないやり口が目立ち、国際政治や戦争などの重さを感じさせてくれる。

著者は複数の歴史のパターンを書いているが、本書で特に印象に残ったのは、戦争や植民地支配の負の面、損失が多くてコストがかかる割にメリットがないことを経験していない国は、侵略で儲けることや勢力を誇示できるメリットばかりに目が向いてしまって拡大志向に走り、時に身の程知らずな言動をしてしまうというくだりである。
これは中国や韓国、北朝鮮、その他植民地から独立した国などで見られる傾向で、こうした国々の危険性は理解しやすい。

他にも植民地から独立した国が他の地域を併合したり侵略するなどで善と悪は単純に決めることができないこと、敵の敵は味方という思想でさらに厄介な敵が生み出される話など、特に中華人民共和国がのさばってしまったことへの問題点が伝わってくる。

著者の主張のくどさや、笑いを狙って書いたと思われる時事ネタの寒さ・痛さはこの作品でもしばしば見受けられてしまうが、一読しておく価値は十分にある。






実感する世界史 現代史
大橋 康一
ベレ出版 2018/8/13


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著者がセレクトした50か国の歴史を、1か国につき10分程度で読めるように構成されている作品。

日本と関係が深い国、ヨーロッパ・中南米、アジア・オセアニア、中東・アフリカの4分で大別されている。
選ばれている国は大半が納得できて数か国くらいに疑問に感じたり、この国が入っていないのはどうなの?という感想を受けたが、サッカー日本代表のスタメンみたいに誰が選んでもいくらかは納得が得られないものなのだろう。

入っていてもいいのでは?と思った国は、モンゴル、インドネシア、旧ユーゴスラビア諸国、パキスタンなどだが、旧ユーゴスラビア諸国などは限られたページで書こうとすると雑になるから入れなかったのだろうという推測もした。
逆に失礼ながら外してもいいのでは?と思った国は、モナコとかバーレーンあたりになる。

広い領土を支配した栄光の時代、侵略を受けたり植民地化された屈辱の時代などがそれぞれあり、現在では大国というイメージがないスウェーデン、デンマーク、ポーランド(とリトアニア)、オーストリアなどが中世に覇権を争っていたことには歴史の流れを感じる。
各国民では最大領土を基準に考える人が多いだろうから、なかなか争いごとはなくならないのだろう。

ヨーロッパでは婚姻政策が多いこともあってか、同君連合という形での国家乗っ取りが行われたり、王家の嫡流が途絶えたことで数か国の干渉による継承戦争が発生したり、スウェーデンの議会がナポレオンとの関係を考慮してナポレオンの部下であるベルナデット(つまりフランス人)を国王に迎えて現在の王室になっているなど、万世一系とされる日本から見るとすごい歴史が紹介されているのも印象に残る。

著者が最初の「この本の使い方」でも書いているように、読んでいくうちにそれぞれの国のイメージや歴史の流れ、パターンを何となく知ることができ、興味深く読むことができた。






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読むだけですっきりわかる世界地理 (宝島SUGOI文庫)
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後藤 武士
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興味を持って読めて分かりやすい『読むだけですっきりわかる』シリーズの世界地理編。
世界の各地域ごとに、それぞれの国のことを限られたページ数の中でどんどん解説していく。

通常社会科や地理の授業で扱われることが少ない地域、例えばサハラや東アフリカの国々、中南米やカリブ海の国々、オセアニアの島国などについても書かれているのはすごいと思う。

サッカーなどのスポーツに関連付けたり、年配の人にとって分かりやすい呼称(ビルマとかセイロンなど)も合わせて紹介されているのも、読者のことを考えて書かれていることが伝わる。

細かなケアレスミス(東西南北の誤りや中米と中東を書き間違えるなど)が目立つのはいただけないが、それ以外は興味深くてなかなかいい作品だと思う。






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読むだけですっきりわかる日本地理 (宝島SUGOI文庫)
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後藤 武士
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社会科や国語の教科で教えられていること、授業時間や教科書のページの都合で省かれがちなことについて分かりやすく解説しているシリーズの日本地理編。

まず、かつて社会科の授業で習った工業地帯の生産高による順番が中京、阪神、京浜、離れて北九州の順になっていたり、農産物の生産高1位の都道府県が変わったりと、時間の経過とともに内容が変わっていることに改めて気づかされる。

また、それぞれの地方別に話をしているので、授業ではこぼれ落ちていたと思われる地方の話が出てきて、初めて知ることも多い。

例えば、北海道の旭川が上川盆地という内陸部に位置することや、以前利用したはずの新千歳空港が思っていたよりも札幌から離れているなど、学生の頃は関心を抱かなかったと思う部分が目についたりもする。

そして各地の高速道路網や鉄道網、空港の位置、航路などについても書かれていて、旅行を計画する場合にどの交通手段を利用するかの参考にもなる。

ダジャレとともに繰り出される昭和ネタや現状への所管などはあまり面白くないが、著者が各地を訪れた際のエピソードが書かれている部分はけっこう興味深く読んだ。
特に、札幌の時計台や高知のはりまや橋といった、実物を見てがっかりする観光名所の話には笑ってしまった。

授業などでは頭に入らなかったと思うことや新たに知ることなどが多く書かれていて、思っていた以上に役立ったと思う。






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読むだけですっきりわかる世界史 近代編 コロンブスから南北戦争まで (宝島SUGOI文庫)
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世界史を分かりやすく解説しているシリーズの近代編。

アジアでは明、清、ティムール帝国、オスマン帝国、ムガール帝国などが歴史に登場し、欧米ではルネサンス、大航海時代、清教徒革命と名誉革命、アメリカ独立戦争、フランス革命、ナポレオン戦争、南北戦争など、有名な出来事が多く扱われている。

ヨーロッパではフランスのブルボン家とオーストリアのハプスブルク家の対立、カトリックとプロテスタントの対立、オスマン帝国の脅威などを軸に、イギリス、スペイン、オランダ、スウェーデン、プロイセン、ロシアなどが入り乱れての戦乱が描かれている。

本作でも著者が見出した歴史のパターンを紹介していて、このあたりが世界史の理解に大いに役立つ。

例えば、就任する可能性が低かった人物が君主になると張り切ることが多いこと、善良でまっすぐな人が権力の座に就くと恐怖政治になりやすいこと(クロムウェルやロベスピエール)、改革を求めて蜂起した民衆は既得権を得ると保守化すること、人の話をよく聞くいい人が君主の時に政権が崩壊に至っているケース(ルイ16世、阿部正弘、ゴルバチョフなど)などで、確かにそうだと思ったりした。

ちょっと現代の日本を貶めすぎな気もするが、民主主義や衆愚の問題点、自由や権利ばかりを主張した結果どうなるか、外交上の安易な妥協が取り返しのつかないことになるなど、歴史に学ぶことの重要性を語っているのもいい。

読みごたえのあるシリーズだと評価していて、本書も興味深く読むことができた。






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