読んだ本の感想をつづったブログです。


日本史に刻まれた最期の言葉 (祥伝社新書)日本史に刻まれた最期の言葉 (祥伝社新書)

童門 冬二
祥伝社 2006-06

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日本史上の多くの人物による最期の言葉を紹介し、彼らの事跡や時代背景などと合わせて語っている歴史読み物。

「最期の言葉」とは必ずしも死ぬ直前のものだけでなく、引退前の言葉だったり、活動期でも自身を振り返った上での言葉なども含まれている。

生涯を振り返って充実して発した言葉も悪くはないが、恨みつらみや無念さが込められた言葉の方がエピソードと関連付けられやすいこともあって面白い。
ただ、この手の本で収録されていていいはずの、織田信孝が秀吉への恨みを込めた辞世の句が入っていないのはちょっと物足りない。

最期の言葉についてだけでなく、江戸時代における社会の変化についての話がされているのも興味深い。
具体的には、学問や政策立案の主体が僧侶から儒学者に代わったことや、町人という市民階級が出現してその影響力を幕府も無視できなくなったことなどである。

最期の言葉では、一休さんや良寛のものがふざけた感じだったのが人柄が伝わって面白かった。

全体的には、短歌はあまり馴染みがないのであまり頭に入らなかった感もある。
古本市で10円で販売されていなかったら、まず読んでいなかったはずの本である。






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「人望力」の条件 歴史人物に学ぶ「なぜ、人がついていくか」 (講談社+α文庫)
「人望力」の条件 歴史人物に学ぶ「なぜ、人がついていくか」 (講談社+α文庫)
童門 冬二
講談社 2002-07-18

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日本史は「線」でつなぐと面白い! (青春文庫)


戦国時代から幕末にかけての歴史人物たちの事跡から、他人から一目置かれたり重要な仕事を周りの人の協力を得て成功させるためのヒントを紹介している作品。

信長、秀吉、家康に坂本龍馬といった有名なところから、著者の作品ではレギュラーのような扱いの蒲生氏郷、加藤清正、土井利勝、上杉鷹山など、そしてあまり他では読んだことのない秋本喬知(徳川綱吉の頃の老中)や徳川義直(尾張徳川家の初代)、緒方洪庵(福沢諭吉や大村益次郎の師)、帆足万里(江戸時代の学者)などのエピソードが扱われている。

この中では熊本の細川重賢と米沢の上杉鷹山と2人の藩主がそれぞれ藩校を作ったが、それぞれ財政難という事情を関係者に伝えたかどうかが異なるという話が興味深い。
前者では財政について教えないようにしたのに対して後者ではきっちり教えるという具合だったが、どちらでも人が育ったというのは正解は必ずしも1つではないのだろうと思わせてくれる。

また、坂本龍馬や横井小楠についてはいいエピソードを語っている一方で、龍馬は長生きしていたら疑獄事件で評価を落としていた可能性があるとしていたり、小楠はアル中タレントなので龍馬から前に出ない方がいいと思われていたらしいなど、偉人偉人したところから少し下げた話も面白い。

登場している人物が比較的上の階級ということもあり、できるだけ相手を萎縮させたり反発させたりせず、教えたい内容を伝えるやり方が多く書かれている。
これらは人間関係で苦労した人々だからこそ導き出された方法というものが多く、単純にテクニックとして真似してもわざとらしくなる可能性があるとも感じた。

著者ならではの読みやすさもあって、まずまず興味深く読むことができた。






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家康に訊け!―人情通だからできた「非情の経営」 (ノン・ポシェット)家康に訊け!―人情通だからできた「非情の経営」 (ノン・ポシェット)

童門 冬二
祥伝社 1999-12

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家康の政治や経営、家族などに関する哲学と、その背景となる経験してきたエピソードを考察している作品。

人質時代の苦労、今川家から押し付けられた築山殿という悪妻、一向一揆で家臣の半分が叛いたつらさ、信長の恐怖に秀吉の老獪さと、多くの苦難を経たからこそ、家臣たちから信頼を得つつもうまく使ってきたことが分かってくる。

学がないふりをして自分の主張を御用学者に言わせたり、家臣が感動する振る舞いを分かってやっていたり、1つのポストに複数の人物をつけて競争させるなど、人間の心理をよく分かっていると思わされるエピソードが多く紹介されている。

中でも秀忠を後継者にするまでの経緯や、蓄財がらみの話、健康に関するエピソードなどでは家康と家臣たちとのやり取りが書かれていて面白い。

全体的には通説に基づいたオーソドックスな内容だと思うが、その分まとまっていて分かりやすかった。




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新訳 信長の言葉
新訳 信長の言葉童門 冬二
KADOKAWA/角川マガジンズ 2014-11-07

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多作な歴史作家による、これまでの著作で信長が語ったとされる言葉や、こう思っていたのではないかという言葉を現代語で96個挙げ、解説をつけている作品。
実際に資料に残っている言葉から、著者の思い込みで書かれたと思われるものまでがあり、その幅が面白い。

尾張地方には海から幸せを運んでくる風という「あゆち思想」があり、信長の行動もこれに基づいているのではないかということが基軸にすえられている。

天下取りに当たっての構想や、足利義昭や本願寺などの敵対勢力との駆け引き、家臣たちの扱い、同盟者の徳川家康への複雑な感情など、多くの言葉が入っていて、読むほどに信長の生涯がいかに多くの出来事で彩られているかが分かる。

最終的に大大名になったので順調に出世を重ねていたイメージのある前田利家だが、柴田勝家の目付け役として越前に封ぜられたのは左遷という意味合いがあったとしていて、確かに信長政権が続いたら出世できたかどうかはあやしいと感じた。

また、失敗より怠慢を憎むという例で、本願寺攻めの大将だった佐久間信盛を追放した話、秀吉が柴田勝家率いる北陸の戦場から離脱したのは裏で信長の意図が働いていたのではないかとしているなど、過去に読んだ著者の作品に出てきたような話のエッセンスが出ているように思う。

さらっと興味深く読むことができたと思う。



[参考文献に挙げられていた作品]


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戦国武将に学ぶ名補佐役の条件 (PHP文庫)
戦国武将に学ぶ名補佐役の条件 (PHP文庫)
童門 冬二
PHP研究所 1999-09

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黒田官兵衛、本多正信、直江兼続、小早川隆景といった典型的な軍師タイプの武将から、明智光秀や松田憲秀、山中鹿之助のように諸事情でつらい最後を迎えた者、秀吉や家康、鍋島直茂などの後にナンバー1にのし上がった人物など、補佐役やナンバー2と呼ばれるポジションの人々の業績について解説している作品。

当時仕えていた戦国大名のタイプや政治情勢、主君のキャラクターなどとの兼ね合いもあり、さまざまなタイプの補佐役がいたことがより分かってくる。

既に知っている話も少なくないが、読みやすい構成となっていて気軽に楽しむことができる。




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