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読んだ本の感想をつづったブログです。


退職刑事〈3〉 (創元推理文庫)
退職刑事〈3〉 (創元推理文庫)
都筑 道夫
東京創元社 2003-01

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探偵は眠らない (光文社文庫―都筑道夫コレクション)


捜査一課に所属する刑事である五郎が、退職した元刑事の父親に事件の話をし、父親が推理することで展開される安楽椅子ものミステリー連作集の第3作。

本作では「乾いた死体」、「散歩する死体」、「料金不足の死体」など、死体の名のついた7作収録されている。
死体ということで、ダイイングメッセージや目撃者の証言などから、退職刑事が推理を展開していく。

大抵の場合は五郎の自宅でお茶を飲みながら推理するが、暴力団関係者が殺害された「大魔術の死体」では、捜査四課の刑事に退職刑事が話を聞きに行くということや、「料金不足の死体」ではミステリーのネタ切れ傾向を語るなど、変化が付けられている。

ミステリー評論家の新保博久氏の解説では、本作くらいから著者がこのシリーズを終わらせようか悩んでいたようなことが書かれているのも興味深い。

電話に交換手が必要なことや、携帯電話やネットカフェ、コンビニなどが登場しないあたりは時代の変化を感じた。
安定して楽しめるシリーズだと再認識した。



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都筑 道夫
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都筑道夫による代表作のひとつとも言える安楽椅子探偵ものミステリー連作シリーズの第2作。
第1作が面白かったので、時間は空いたが続いて読んだ。

基本的にはワトスン役を現役刑事の五郎と、ホームズ役に刑事を退職した父親=退職刑事の2人の会話で話が進み、たまに五郎の妻のや退職刑事の知人も事件の語り手として登場することもある。

五郎とその妻は名前が出るものの退職刑事の名は書かれておらず、退職刑事の知人からは「退職さん」という少々不思議な呼ばれ方をしていて、あまり名前を出さないようにする工夫というかこだわりが面白い。
ちなみに、五郎は「現職さん」と呼ばれていた・・・

本書で収録されているのは7作で、真冬なのにビキニを来た状態で亡くなった女性、ある駅のある都市に40分程度滞在して終電で帰宅する行動を1週間繰り返していた女性が死体で発見される事件、結婚式場で友人たちが見ている前で刺殺された花婿など、不可解な事件が退職刑事のもとに持ち込まれる。
そして五郎との掛け合いを通して、退職刑事の推理が徐々に明らかになっていく。

中にはそこまで話だけで推定していいのか?と思われるケースもあるが、おかしな状況からいかに事件を組み立てるかというミステリーの醍醐味を味わえる。
計画的な犯罪よりも偶発的な犯罪、そしてそれに伴っての関係者の行動が具体的に推理されているのが面白い。

いかにも安楽椅子ものらしい作品で、楽しむことができた。
このシリーズは第6作まで出ているので、この後もちょこちょこ読んでいくことになるかと思う。



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都筑 道夫
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退職刑事〈6〉 (創元推理文庫)

刑事の息子が、定年退職した元刑事の父親に抱えている事件の内容を語り、父親が名推理を披露するという安楽椅子探偵ものミステリ連作。

テイスト的には鮎川哲也の三番館シリーズやアシモフの黒後家蜘蛛の会シリーズに近いが、本作は主な登場人物が父親と息子、あとは嫁の美恵が少し顔を出す程度と際立ってシンプルな構成になっているのが特徴である。

著者はあとがきで”マンネリズムに徹して”いると書いており、最近の言葉で言うと安楽椅子ものでのベタを追求している。それだけに内容のみで勝負する部分が多くなるが、それに十分耐えられるだけの中身がある。

推理としては奇想天外なトリックではなく、読者や息子が抱きがちな錯覚を利用した論理を利用したものが多く、この点でも著者のこだわりがあるようだ。

冒頭の方で語り手役の息子による”かつては硬骨の刑事、今や恍惚の刑事”というフレーズに吹き出し、面白く読むことが出来た。



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