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読んだ本の感想をつづったブログです。



野村 克也 (著)
集英社 (2014/11/14)


ノムさんによる、他の人と成績は変わらなくても実績が大きかったりここぞの場面で結果を出したりする人がなぜそうなるのか?という観点から書かれている作品。

まず、楽天時代に著者が「マー君神の子不思議な子」と呼ばれたように、マー君こと田中将大が登板した試合で打ち込まれても味方の援護があってなかなか負けなかった理由には、マー君がチームメイトから勝たせてやろうという信頼を得る言動を普段からしていたからではないか?と考察していて、現役時代は杉浦忠もそれに当てはまっていたという。

また、正しい努力をする必要がある話では著者の作品の常連である稲葉篤紀や宮本慎也の他、長距離打者へのあこがれを捨てることができた土橋勝征などのエピソードを紹介している。
そしてプロ野球では努力しなくても結果を残せた例として、著者の現役時代に一緒にプレーしていた広瀬叔功やシダックス監督時代に一緒だったキューバの選手の話も面白い。

野球選手のエピソードとしては阪神時代の新庄剛志とのやりとりが秀逸で、どこを守りたいのか尋ねると「そりゃあピッチャーですよ。カッコいいじゃないですか」との返答に「ならやってみい」と返して新庄がノリノリで練習していた話については、「宇宙人とヘンな地球人の間でしか成立しない」みたいなことを書いていたのに笑ってしまった。

著者による「スランプではなく未熟なだけ」とか張本勲が語った「夜の素振りは睡眠薬」といった名言も印象に残り、改めて著者の話は使いまわしが多いことを除くといい言葉が多いと再認識した。





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野村の実践「論語」
野村の実践「論語」野村 克也
小学館 2010-11-24

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ノムさんによる、『論語』の言葉と自身の経験に基づく教訓を合わせて語っている作品。

以前ノムさんの著書を読んだ人から「『論語』をよく読んでいますね?」という意味のことを言われたことから『論語』をじっくり読んでみると、考えたことと重なる部分が多いことに気づいたという。

自分は何をするために生まれてきたのかと自問してみることのメリットや、自発的に考えて気づくことが重要なので教えすぎるのはいけないこと、個性を発揮する以前にやるべきことが多いのではないかなど、野村節を『論語』で補強している。

『論語』の文言とノムさんの話の組み合わせでちょっと苦しいところや、編集部による現代語訳に誤りがところどころあったりする欠点はあるが、内容自体は納得できる部分も多い。

蛭子さんの『蛭子の論語 自由に生きるためのヒント』などと比べてそれほど売れていないようなのは、他の著作と重なる部分が多くてギャップや意外性がないためだと思う。






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関連タグ : 野村克也, 孔子,

私が野球から学んだ人生で最も大切な101のこと
私が野球から学んだ人生で最も大切な101のこと
野村 克也
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ノムさんが野球から学んだことを、1項目当たり見開き2ページで100項目、そして101項目目だけはあとがき代わりに12ページで語っている本。

基本的には他の作品とも重なることを書いていて、2ページごとに切り替えながら読んでいけば、読むのにそう時間はかからない。
ただ、本によって重点が異なっていたりして、本書では感謝の大切さや脇役というポジションの重要性、準備や管理についての記述が多いように思い、その分印象に残った。
沙知代夫人については遠慮や容赦なく耳の痛いことを言ってくれることについて感謝していると書いていて、ちょっと笑ってしまった。色々と言われることの多い人だが、ノムさんには合っているのだろう。

エピソードとしては楽天の監督時代に岩隈を叱り続けて大成した話や、「江夏の21球」で古葉監督が動かずにバッテリーを信頼するという作戦を取って成功したことへの絶賛、南海時代に本拠地の和歌山や四国への移転を提案したことなどが比較的目新しく感じた。
ここでもへそ曲がりな門田博光に逆のことを指示して成功した話が出てきて、ついつい笑ってしまう。

ノムさんの率いるチームは奇策を仕掛けていくイメージが強いが、あくまで奇策はごくまれにやるから成功確率が上がるわけで、ベースはきちんとした準備の上で定石を実行することが基本だと書いているのには納得できる。

最後の項目では、同期の技巧派投手としてリードのやりがいがあったとした皆川睦雄投手とのカットボールを使うようになったエピソードを語っていて、他の項目よりも明らかに思い入れが強いことが感じられた。

少し前に往年の名選手だったプロ野球解説者がテレビのコーナーでのリスペクトや理解が欠けた(と思われる)発言がネットで炎上していたが、その点ノムさんは発言の影響や効果を分かった上で言っている節があるし、あまり知らないことについてコメントすることも多くないので、ここまで炎上することは少ないように思う。
そこそこ興味深く読んだというところである。




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弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論 (アスペクト文庫 B 10-1)
弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論 (アスペクト文庫 B 10-1)
野村 克也
アスペクト 2011-11-05

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ノムさんによる自己啓発や教育について語っている作品。
本書では比較的、言葉の解説を丁寧にやっているように感じられる。

他の作品でもよく書かれているいるが、稲尾和久、森昌彦(祇晶)、福本豊といったライバルたちとのやり取りがここでも書かれていて、いかに勝つために知恵を絞ったかが伝わってくる。

本書で初めて読んだ話は、イチローの外見やマスコミ対応などの振る舞いをプロとして認めていないというところや、当時現役だった金本知憲が滅多なことで休まないすごさ、WBCでの監督決めや一部の采配での不満などが挙げられる。

また、プロ野球では名選手が監督となることがほとんどだが、社会人の野球やJリーグのように、ライセンスとまではいかなくても監督にも研修を受けさせることを提案していることには賛成できる。
そして順送りに監督を交代している風潮を漫然とやっているのはいけないが、例えば川上哲治までの巨人や若松→古田と交代したヤクルトのようにきちんと継続性を持たせる分にはいいというのもなるほどと思った。

品格の重要性を説いて、三原脩の他球団の選手への態度の悪さや東尾修が監督をしていた西武の野次の汚さ、長嶋巨人による報復死球などを指摘している一方で、自身も福本の盗塁対策としてぶつけるつもりで牽制球を投げさせたり、ささやき戦術で対戦相手のプライベートな話をして集中力を途切れさせたことも書いていて、あまりのダブルスタンダードぶりに「ちょっとそれはどうなの?」と苦笑しつつ、ノムさんらしいとも感じた。

豊かになってきてハングリー精神が足りない選手が多いことに対し、いかにモチベーションを持つべく考えさせるかというところは、現在ならではなのだろう。
著作の中では、まずまずいい方の部類に入る本ではないかと思った。




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野村の極意 人生を豊かにする259の言葉
野村の極意 人生を豊かにする259の言葉
野村 克也
ぴあ 2009-03-31

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ノムさんこと野村克也氏による、これまでの言葉を259個収録している作品。

これまでの著作でも繰り返しかかれている言葉、過去の経験から学んだ言葉、そして「バッカじゃなかろかルンバ」のようにちょっと脱力系の言葉などと、その言葉が生まれた経緯や解説が書かれている。

自分に合った努力の方向性をいかに見極めるかや考えることの重要性といった教訓的な言葉が多く収録されている一方で、監督として最多敗戦記録を更新した際に自分に似合っていると語ったり、幼稚園児に対等な口調で話しかけたりとユーモラスな面も見せている。

順を追って読み込んでいくというよりも、時々開いてその言葉を読み取るような感じがいいように思う。




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