読書:雨読夜話

ここでは、「読書」 に関する記事を紹介しています。


怪盗ニック全仕事4 (創元推理文庫)
怪盗ニック全仕事4 (創元推理文庫)
エドワード・D・ホック (著), 木村 二郎 (翻訳)
東京創元社 2017-04-21

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エドワード・D・ホックの連作ものである「怪盗ニック」シリーズをまとめた作品集の第4集。

ニックは「価値のないもの」の盗みを2万5000ドルで請け負う泥棒で、このシリーズは「価値のないもの」をなぜ盗む必要があるのか?という謎を解くミステリーでもある。
ニックもしばしば依頼人に「なぜその辺の空き巣を雇わないのか?」と質問し、依頼者が答えたり答えなかったりして、最終的に分かるという展開になっている。

本作では「不可能を朝食前に」をモットーとして「白の女王」の異名を持つ女盗賊のサンドラ・パリスが登場し、ニックと競ったり協力し合ったりして話を盛り上げている。

本作は後期に属する作品なので、ニックの恋人のグロリアはニックの職業を知っていて、アドバイスや調べものをするなど協力するシーンも目立つ。
作品によってはニックとの破局の危機を迎えたり、サンドラに心穏やかでない様子を見せたりもしている。

ニックのいい意味での普通さや上品さと、依頼人にまつわる複雑な事情の対比が話を魅力的にしているのだと思うし、私が以前から読み続けている理由なのだろう。






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関連タグ : エドワード・D・ホック,

徳川家康大全
徳川家康大全小和田 哲男
ロングセラーズ 2016-06-28

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家康の事跡について、成功に至った経緯や研究で分かった新事実などを解説している作品。
「大全」とタイトルにつけているだけあって、よく知られた定説だけでなく意外な史実や異説も扱われていて、初めて知る話は非常に興味深い。

例えば、家康と松平一族との関係についてで、清康、広忠、家康に続く家系が松平家の直系とされているが、実は傍系の家系がどこかの時期に本家を乗っ取った可能性や、深溝松平家の家忠が日記である時期まで家康を呼び捨てで書いていたなど、家康の権力は当初相対的なものではなかったという話が面白い。

家康の代わりになりうる者はいくらでもいた可能性や、家康が源氏とされる徳川姓を名乗るようになったのは高位に就くためだけでなく他の松平一族から差別化するためだったという推測、三河一向一揆や関東への国替えなどを反抗的な一族の排除に利用した疑惑などを考えることができる。

他にも今川家での人質時代に優遇されていた説、妖刀とされる村正への弁護(伊勢で製作されたのなら三河で流通していたのは当然)、三男の秀忠が秀吉存命中から後継者と目されていたことなど話が扱われていて読みごたえがある。

江戸幕府が印象付けた神君でもなく、薩長が流布した腹黒い狸でもない家康を意図して書いた旨のことが書かれているのにも好感が持てる。
家康について最初に読むというよりも、興味を持ってから2冊目以降に読むのに向いているように思っている。






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関連タグ : 徳川家康,

「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本
「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本
深田 晶恵
ダイヤモンド社 2011-12-02

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投資を始めようとして失敗しがちなパターンと、そうならないための対処方法を解説している作品。

ついつい銀行などの金融機関で言ってしまってカモと判断されがちな言葉、金融機関の担当者がよく使うセールストーク、手数料が高い金融商品を購入させられないために言ってみた方がいい言葉という部分が特に参考になる。

金融商品は種類が多いこともあって金融機関の担当者もそれらの違いや顧客のニーズに合わせて提案できないことも多く、どうしても手数料のような販売者が儲かる金融商品が勧められるという、考えてみれば当然の話がなされているのも納得しやすい。

本書が書かれたのが2011年ということで、当時はブラジルを投資対象とする投資信託などがよく販売されていたことが多く書かれていて、時代を感じる。(その後のブラジル経済の惨状を考えると感慨深い)
ブラジルというところを、ラップ口座とかフィンテックとか、ロボット投資などに話を置き換えれば、現在でも十分通用する内容となっている。

商品の違いについては既に知っていることも多かったが、金融商品はあくまで売買を繰り返して利益を上げるものという趣旨のことが書かれていて、ほったらかしの投資方法はあまり感心しないというくだりには少しギクッとなった。
積み立て投資をしている投資信託、配当がそこそこ出ていれば多少の値下がりは耐えられる個別株などを長期保有する傾向があるので、定期的に見直しをしておくことは重要だと再認識させられる。

基本的ではあるが重要な話が多く書かれていて、投資でしなくてもいい失敗の確率を減らすのに役立つ1冊だと思う。






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30の都市からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
30の都市からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
金田 章裕
日本経済新聞出版社 2017-02-02

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日本の30都市を選び、その歴史を解説している作品。

東京、大阪、名古屋、京都といった過去も現在も知られている都市、神戸、横浜、札幌、函館、新潟といった比較的新しい都市、十三湊(青森県)、平泉(岩手県)、鞆の浦(広島県)、今井(奈良県)といった現在はそれほどでなくても過去に栄えていた都市と、読んでいくと扱われている理由が分かってくる。

読んでいる人が住んでいる地域によって馴染みがあったりなかったりすると思うので、その土地の話を知ることができ、地理の本として読むこともできる。

地形や地勢についての話も書かれていて、NHKで放送されている教養バラエティ番組「ブラタモリ」で扱われた都市と重なるところも多いので、合わせて読むとより楽しめると思う。

もう少し深く知りたい場合は下に挙げる関連記事で挙げたような本に進むこともできるので、こうしたジャンルの入り口の作品として、興味深く読むことができた。






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「最高のチーム」の作り方
「最高のチーム」の作り方
栗山 英樹
ベストセラーズ 2016-12-21

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昨年日本一となった北海道日本ハムファイターズの栗山監督による、2016年シーズンを振り返っての感想などを語っている作品。

ソフトバンクホークスに最大11.5ゲーム差をつけられた状態から怒涛の巻き返しを見せてのリーグ優勝、クライマックスシリーズ突破、引退を発表した黒田博樹のいる広島東洋カープとの日本シリーズと、昨シーズンの要所での試合での出来事とその裏側などが書かれていて、勝つことがいかに大変かということが伝わってくる。

抑え投手だった増井の配置転換、二刀流を続ける大谷翔平の起用法、調子が上がらなかった中田翔の扱いなど、選手たちの話も当然多く出てくるので、選手たちへの関心も高まった。

著者が過去の著作で語っていた言葉を引用して、その後その考えがいかに変わったり変わらなかったりしたのかを率直に語っている部分も多く書かれている。

著者は選手を引退してから解説者やタレントとして活動することが多くて指導者経験がなかったことから、(普通の)監督っぽくならないことを自分に課しているというのが面白い。
吉村GMから「勝ちたがっていませんか?」(勝とうとするあまり野球の魅力についての考えがおろそかになっていませんか?)と聞かれたエピソードからも、球団から求められている役割を果たしているということなのだろう。

大谷を二刀流で起用して成功していたり、他にも奇策と思われる選手起用も多いようで、監督就任時に疑問を持っていた人たちを結果で認めさせてきただけのことはあると感じた。
結果が出ない時期も辛抱強く起用し続けてきた球団も含めての話であり、いい関係が構築できているのだろう。

今年の日本ハムは世代交代や調整の時期に入ってきたのかなかなか結果が出ていないが、巻き返してくるのではないかと考えている。
球団の札幌ドームからの球場移転問題も含め、注目していきたい。






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