読書-経済:雨読夜話

ここでは、「読書-経済」 に関する記事を紹介しています。


気づいたら先頭に立っていた日本経済 (新潮新書)
気づいたら先頭に立っていた日本経済 (新潮新書)
吉崎 達彦
新潮社 2016-12-15

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双日系列のシンクタンクに所属するエコノミストによる、「遊民経済学」という観点から日本経済をエッセイ風に語っている作品。

タイトルに書かれているのは、欧米など他国も日本と同じようなデフレが定着する現象に見舞われていて、先駆けてこの現象に適応しようとしている日本が注目されているという文脈で書かれている。

これまでの経済学では生活や産業に関わるものを多く取り上げてきたが、それらが満たされた状態になると次は何を目指すか?というところから観光やエンターテイメントに関する産業を扱うという流れから、遊民経済学という話につなげている。

他がまねできない観光資源を利用した産業、著者が趣味とする競馬のようなギャンブル、現在はまっていて毎月のように行っているラーメン二郎など、著者が経験した身近な話から経済の話に展開している。
日下公人の著作で書かれていることと通じているようにも感じる。

軽妙な文体で書かれていて読みやすく、まあまあ楽しめたと思う。





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見抜く経済学
見抜く経済学渡邉 哲也
かんき出版 2014-02-19

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日本経済の行方について、しっかりした論拠からポジティブな展望を語ることの多い経済評論家による、偏向報道などに惑わされずに多くの情報から経済の本質を探るための手法を解説している作品。

日本では特に、いつの時代でも悲観的な報道ばかりがなされる傾向にあるが、これは外れれば「我々が警鐘を鳴らしたから回避できた」と言えるし、当たれば「だから言ったのに・・・」と、責任を追求されずに済むからとあり、確かにそうした面はあると感じる。

また、とりあえず政府のやることに反対する左派的なメディアが多い背景には、団塊の世代で学生運動をやっていた人たちが一般企業から排除され、マスコミ業界に多く就職したことがあるというのも納得しやすい。
これはマルクス主義の経済学や歴史学がいまだに生き残っているアカデミズムの世界でもそうだと思う。

さらに、マスコミや経済評論家などが一次情報に当たることを怠って中には正反対のニュアンスで解説していることも多いと書かれていて、偏向しているだけでなく不勉強もひどいのかと呆れてしまった。

そして裏を取るための情報源を持つことの重要性を語り、例えば内閣府が出している白書等(経済財政白書、世界経済の潮流、地域の経済等)や、経済レポート専門ニュースが紹介されていて、参考にしようと思った。

加計学園の異常な報道を見てもいたずらに不安を煽ったり疑心暗鬼にさせるような情報は多く、多少なりとも情報の真偽を見極められるようになりたいと思った。
本質的で時間が経っても通用する内容だと思う。






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出社が楽しい経済学
出社が楽しい経済学吉本 佳生 (編集), NHK「出社が楽しい経済学」制作班 (編集)
NHK出版 2009-01-08

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2009年にNHKで放送されていた教養番組の第1シリーズを書籍化した作品。
少し前に図書館で開催されていた古本市で10円で販売されていたものを購入して読んだ。

本書は経済学で登場する概念を解説するもので、サンコクスト、機会費用、比較優位、インセンティブ、モラルハザード、逆選択、価格差別、裁定、囚人のジレンマ、共有地の悲劇、割引現在価値、ネットワーク外部性の12章で構成されている。

逆選択、価格差別、裁定といった価格や売買に関連したところは、編者の吉本氏による『金融商品にだまされるな!』『金融広告を読め』でも挙げられていた例を思い起こし、売買の際はきちんとサービス内容や契約事項を読む必要があると改めて感じた。

共有地の悲劇やネットワーク外部性あたりがあまり用語として認識していなかったところで、なんとなくイメージできるが他人に説明できるほど理解していなかったところなので参考になる。

テレビ番組で観たことがないので番組の雰囲気などがどの程度反映されているのかよく分からないが、具体的な例を多く挙げながら解説していて、まずまずの内容だったと思う。






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経済は世界史から学べ!
経済は世界史から学べ!
茂木 誠
ダイヤモンド社 2013-11-22

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駿台予備校で人気の世界史講師による、世界史の事件から経済のさまざまな要素を解説している作品。

売れ行きが良さそうなことから中古で500円を切ったら購入しようと考えていて、先日ブックオフに360円で販売されていたので購入した。

通貨、貿易、金融、財政と章立てがなされていて、ナポレオン戦争、アヘン戦争、アメリカ独立戦争、第一次・第二次世界大戦、江戸時代や戦後の経済政策など、世界史で学んだことがある事柄を用いて分かりやすく解説されていて、新たな歴史的視点を持つことができる。

自由貿易と保護貿易、緊縮財政と積極財政、バブルの発生と崩壊、為替レートや物価の上昇と下落、主導権を持った国が横暴なことをすると何が起こるかなど、示唆に富む内容となっている。

戦前の日本では高橋是清による経済政策が成果を上げていたことは知っていたが、ドイツではシャハトという人物がワイマール政権、ナチス政権の両方で経済政策で結果を出したことが印象に残る。
2人がそれぞれ暗殺、失脚によっていなくなったことで国家が戦争による滅亡に突き進んでいったことを考えると、陸軍の青年将校たちと扇動した者たちの罪は重い。

日本の江戸時代では荻原重秀や田沼意次のような現実的な経済政策をした人物が汚職のイメージがあって評判が悪く、新井白石、松平定信、水野忠邦のような頭でっかちな感じの緊縮財政派が歴史書でわりと評判がいいようなのは、朱子学の影響かもしれないと感じた。
現代の日本でも財政再建のために増税が必要との議論がしばしばなされるが、財務官僚はともかくとして現在それをやるには深刻なダメージが大きいのでやめてほしい。

思っていた以上に興味深い内容だったので、もっと早く読んでいたとしても高いとは感じなかっただろう。






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世界大激変
世界大激変長谷川 慶太郎
東洋経済新報社 2016-07-29

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長谷川慶太郎による、世界と日本の今後の動きについての分析を語っている作品。

先日読んだ著者の『2017年 世界の真実』や、今井澂著『恐慌化する世界で日本が一人勝ちする』 と重なる内容もあるが、それなりに他の本では読んでいない事柄が入っているのはさすがで、下記の3点が印象に残った。

まず、国民投票でEUから離脱を決定した英国について、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドが独立に動き、連合王国でなくなる可能性を指摘している。
英国についていくか、離脱してEUに入り直すかという選択があるわけで、どちらにしてもイングランドは難しい局面に入っているということになる。

次に、日銀のマイナス金利政策によって地銀、生保、農協などが国債で利ざやをかせぐことができなくなり、業界の再編が進んでいくという。(メガバンクは失われた20年の間に再編を完了し、海外向け融資で儲けているので問題ない)
単に再編だけではなく、他業種への進出や海外企業の買収なども発生するかもしれない。

そして業界再編が進みそうなのは自動車業界もそうで、技術の進歩によって電気自動車も普及しつつあること、世界的なデフレ基調による自動車のだぶつきなどから、トヨタ、GM、フォード、日産(?)の四大グループに集約されていく可能性があると言及している。
裾野が広い業種なので、近い分野の業種にもさまざまな影響が出ることも予想される。

基調として日本の消費者にとっては明るい見通しが書かれていて、前向きな気持ちで読むことができる。
金利の低下もあって少しずつ貯蓄の一部を投資に振り向けているので、さらに勉強していきたいと感じた。






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