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読書-経済:雨読夜話

ここでは、「読書-経済」 に関する記事を紹介しています。


ポスト平成ですごいことになる日本経済2.0: 2020年までに生じる世界のリスクと新たな秩序
ポスト平成ですごいことになる日本経済2.0: 2020年までに生じる世界のリスクと新たな秩序
渡邉 哲也
徳間書店 2018-01-31

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絶対、世界が「日本化」する15の理由
「反核」愚問: 日本人への遺言 最終章
売国官僚


経済評論家による、今後の日本やアメリカ、中国、朝鮮半島、ヨーロッパといった各国の政治や経済の見通しを解説している作品。

テレビや新聞が極力報道しないようにしている、放送免許や記者クラブ制度などの廃止や、電波オークションの導入といった話がきちんと書かれている。
新規参入で既得権益を壊すことが多少は報道をまともにすることが期待できるが、仮にそうなった後は攻撃的な言論がどれくらい出てくるのかも気になる。

日本ではモリカケ疑惑、アメリカではロシアゲート疑惑で騒がれてきたが、どちらも証拠や実体がなくてマスコミ側に弊害が多かっただけでなく、掘り下げるとむしろ野党などへのダメージが大きいことが共通していることが書かれていて、どちらの国でも増長した報道機関は度し難いものだと感じた。

日本以外では米国と中国の確執、韓国のどうしようもない実態、ヨーロッパの分裂などについても、日本で報道されない話が多く書かれている。
朝鮮半島で戦争や内乱などによって大量の難民が発生した場合は、オーストラリアがクリスマス島で実施したように北方領土を一時的な難民の収容地域としておき、きちんと審査するというアイデアはなかなか面白いと思った。

少し前には野党やマスコミが「共謀罪」として騒ぎ、例えば民進党の小西洋之が「共謀罪が成立すると本気で国外亡命を考えなければならなくなると覚悟している」などと言いながら法案成立後も亡命も議員辞職もする様子がないテロ等準備罪については、これが成立しなければ国際機関から日本がブラックリストに入っていた恐れもあると書かれている。
こうした問題を指摘しない、できないマスコミや野党の存在価値はあるのか?と思ってしまう。

報道されることが少ない問題や今後期待できる話が分かりやすく書かれていて、ためになった。






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関連タグ : 渡邉哲也,

経済は地理から学べ!
経済は地理から学べ!
宮路 秀作
ダイヤモンド社 2017-02-17

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なるほど世界地理
カリスマ講師の 日本一成績が上がる魔法の地理ノート


代々木ゼミナールの人気講師による、地理が経済に及ぼす影響を分かりやすく解説している作品。
立地、資源、貿易、人口、文化といった内容で章立てがなされていて、日本地理の話よりも世界地理がメインで書かれている。

距離や立地、輸送手段などに関係する輸送コスト、外交関係や民族問題といった政治状況、人口や世代分布による市場規模がいかに貿易や産業構造と大きな関係があるのかを改めて知ることができる。

また、距離にも物理距離、時間距離、経済距離、感覚距離と捉え方によって意味合いが大きく異なったり、都市や国、世界とスケールが異なることで印象がかなり異なることも書かれていて、確かにそうだと感じる。

そして地理と経済を扱う関係上、資源国の話が多くなっている。
ブラジル、オーストラリア、カナダ、ノルウェーのような比較的知られている国から、ジョージア、タンザニア、ボツワナ、ナイジェリアのように「感覚距離が遠い」国の話までなされていて、視野が広がる。

以前から気になっていた作品だったが、読んでみて期待を裏切らない内容だった。
話が面白かったので、著者には本書のような作品をもっと書いてほしいと思う。






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結局、勝ち続けるアメリカ経済 一人負けする中国経済 (講談社+α新書)
結局、勝ち続けるアメリカ経済 一人負けする中国経済 (講談社+α新書)
武者 陵司
講談社 2017-08-18

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ポスト平成ですごいことになる日本経済2.0: 2020年までに生じる世界のリスクと新たな秩序
人為バブルの終わり
2018長谷川慶太郎の大局を読む
習近平の独裁強化で世界から徹底的に排除され始めた中国
朝鮮半島終焉の舞台裏 (扶桑社新書)


色々と物議をかもすことが多いトランプ政権のアメリカが今後さらに繁栄し、前のオバマ政権の弱腰に調子に乗って覇権への意欲を隠さなくなった中国がアメリカからさまざまな種類の制裁をくらって大変なことになるという見立てで今後の世界情勢を予想・解説している作品。

トランプは関係の悪いマスコミから保護主義や孤立主義のレッテルを貼られることが多いが、アメリカを強い「帝国」として再興させようという志向からの政策になっていると語っている。
そして支持層はこれまでオバマ政権での政策で割を食ってきたと感じる中西部・白人・ブルーカラーなどが多く、トランプが過激な表現を多用するのはこうした層が分かりやすい言葉を使った結果であり、必ずしも言葉通りの政策になるわけでもないという。

財政や金融においては過去の財政赤字が解消されてきたことなどもあってドル高が基調になるとの見立てをしていて、これにより他の国では米ドルの不足に悩まされるであろうというようなことが書かれている。
特にダメージを受けそうなのが中国で、貯めていた外貨がさまざまな理由で急激に流出している上、現在の保有する分も放出が出来ない種類のものも多いという。

中国は不公正な貿易のやり方や財産権の軽視、フリーライドなどもアメリカから問題視されていて、日本が80年代から90年代にかけてアメリカから受けたような圧力をかけられるのではないかという話もなされている。

日本はどうなるのか?という話では、これまでアメリカに要求に応じて購入し続けてきた米国債がドル高で値上がりすることや、中国への敵対をする関係からアメリカから好意的な扱いが期待されること、「失われた20年」と呼ばれた時代の揺り戻しなどもあって景気がよくなるとの見方がなされている。

経済的な話で理解できたかどうか自信がないところもあるが、少なくとも日本に関しては楽観的な方向で書かれているのは読んでいて気分がよく、知らなかった観点からの話を興味深く読むことができた。





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この一冊で「経済」のしくみが丸ごとわかる!  (青春新書プレイブックス)この一冊で「経済」のしくみが丸ごとわかる! (青春新書プレイブックス)

木暮 太一
青春出版社 2012-04-25

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経済や労働についての解説が分かりやすいことで知られる人物による、Q&A方式で価格、給料、税金、社会問題などについての構造を分かりやすく説明している作品。

この記事の下に挙げている『カイジ』を用いた著書で書かれていることを大幅に簡略化して説明しているという感じで、著者の作品を読んだことがない人は分かりやすい表現に少し驚くかもしれない。

ただ、下記の作品を読んだ後ではあまり新たな発見はないので、1冊目とか2冊目くらいであればいい作品なのだろうと思う。






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経営者・平清盛の失敗 会計士が書いた歴史と経済の教科書
経営者・平清盛の失敗 会計士が書いた歴史と経済の教科書
山田 真哉
講談社 2011-12-16

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『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『女子大生会計士の事件簿』などの著作で知られる公認会計士の山田真哉による、平清盛による経済政策の功罪を考察している作品。

まずは伊勢平氏が貿易で経済力をつけた背景を解説している。
この時代は南宋の商人が博多を拠点に貿易の全てを取り仕切っていたのを、朝廷に輸入品を献上して価値を上げたり、瀬戸内海沿岸の港湾を整備して利権を抑えたなどの話が書かれいて最初から面白い。

そして、宋銭が流通するようになったのは平清盛が始めたと語っている。
元々は末法思想が広まっていたことから寺社が経筒といってお経を胴の筒に入れて地中に埋めるという、仏教版タイムカプセルの原料として宋銭が輸入されていたのに目をつけ、通貨として普及させたという話に驚かされる。

独自通貨を発行しなかったのは当時の日本での鋳造技術が低かったこともあるかもしれないが、贋金作りへの対策ではないかとしている。
この場合その目的は果たしているものの、中央銀行がやっている通貨の発行量をコントロールすることができないわけで、「銭の病」と呼ばれる現象(ひどいデフレ?)や、源平合戦で敗戦を重ねた背景にハイパーインフレで財源不足に陥ったことがあるのではないかという話が書かれているのが非常に興味深い。

それまで通貨が使用されていなかった社会で通貨が急速に普及するとどのようなことが起こるのか?というケースの1つとして読むこともできるわけで、この時期に普及したことはいいことも悪いこともあっただろうが、総合的には良かったように思う。

他にも伊勢、博多、薩摩、神戸といった港湾都市における清盛の貢献が書かれているなど、思っていた以上に清盛が傑物だったことが理解でき、最近読んだ本の中ではかなりの当たりだったと思う。






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