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読書-マネー:雨読夜話

ここでは、「読書-マネー」 に関する記事を紹介しています。



ポイントの活用、生協での積み立て、ふるさと納税など、少しでもお得だと思われるお金の使い方を紹介している作品。

人によって合う・合わないもあり、魅力を感じるものはそれほど多いと感じなかったが、信用金庫への出資というところだけはあまり知らなかったで大いに関心を持った。

住んでいたり勤務している地域の信用金庫に出資することで利益が出たら配当を得られるというもので、解約して払い戻す際に時間がかかるなどの流動性の低さと、払い戻し時に価格の変動がなくて安定しているのが株式などとの違いのようである。

信用金庫に関連した話では『ちょい投資 - 怖がりだけど欲張りなあなたの投資講座』で知ってから投資している、東証で扱われている信金中央金庫(東証コード:8421)への優先出資(株式購入みたいなもの)と比較してどちらがいいのか?は人によるのだろう。

一口当たりの価格が20万円以上ということと価格変動のリスクがあることを除くと、株主優待があるし信金中央の方がやりやすいと思うが、地域の信用金庫と取引がある人にとっては本書で紹介されている出資だとよりいい関係を築きやすいとも感じた。

信用金庫への出資のことを知ることができただけでも、本書を読んだ意義が大いにあった。




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俣野 成敏 (著), 中村 将人 (著)
日本経済新聞出版 (2015/11/21)


今後発生しうる日本政府による搾取がひどくなることに対し、法人を設立して節税したり、収入を複数にすることを勧めていると思われる作品。
ブックオフで210円で販売されていたものを購入したが、感想としては「日本経済新聞出版さん、こんなの出して大丈夫ですか?」というものとなった。

日本政府の借金の話から始まり、節税のために法人を設立した方がいいというすすめ、収入を複数にするのがいいという話に続いて、後半が怪しくなってくる。

セカンドオピニオンを否定してやるなら徹底してハマるレベルで師匠に学ぶべきとか、本の情報は限られるのでセミナーには負けるとか、現在の人間関係は捨てるなど、ある種の商法とか宗教とかで囲い込む手法みたいなことが書かれていて、これはヤバいと思いながら斜め読みすることになった。

節税とか投資について具体的なことが書かれていないのは、セミナーで話すから受講しなさいということなのだろう。

以前読んだ『お金3.6 2028年―これから10年稼げる人の条件』と近いテイストになっている。

Amazonのレビューでは少数の否定的なコメントと多くの持ち上げるコメントが掲載されていて、サクラを使っているんだろうなと想像した。



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堀江 貴文 (著)
小学館 (2016/9/3)


ホリエモンが『闇金ウシジマくん』で描かれていたエピソードを元に、人生や仕事、金銭などにおいてやってはいけないこと、ある種のマインドコントロールから抜け出すための方法、行動することの重要性などを語っている作品。

『闇金ウシジマくん』で転落していく人々は必ずしも珍しいわけではなく、多くの人がそうなってしまう危険があることを語っていることについては、『闇金ウシジマくん』を読んでいて薄々気づいていても改めて再認識して怖いことだと感じる。

また、自分で対応してしまおうという考えはプライドの高さによるものという話は、仕事においてそうした指摘を受けたことがあったので思い当たる節があり、困っていれば正直に困っていると語ることが必要という話は刺さった。

このように自分で対応しようという考えはプライドの他にも褒められたがることからも来ていることや、世間的な規範と思われていることに縛られて払わなくていいものを払ってしまったりやらなくていいことをやってしまうという心理が、詐欺師などに付け込まれるという話には、道徳として教えられてきた部分もあるので難しいと感じた。

さらに、北九州・連続監禁殺人事件でなされていたような洗脳の話が書かれていて、内容はそれほどでなくても哲学的に感じられる話をして引き込ませるなど、著者が「グリップ力」と呼ぶ能力のある人の恐ろしさも伝わってきた。

他にも、ブラックだったり閉鎖的だと感じた環境からはさっさと抜け出した方がいいことや、お金は信用の一形態なので一時的に資金を出しても根本的な解決にならないこと、『ワンピース』やマイルドヤンキーのような価値観への嫌悪なども書かれていて、なかなか面白い。

『闇金ウシジマくん』を使っている分だけよりどぎつく分かりやすくという面が強く、考えさせられる部分が多い一冊だった。




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関連タグ : 堀江貴文,


飯田 泰之 (著)
PHP研究所 (2019/5/29)


マネーから見た日本史ではなく、日本史から見たマネーの本。
古代、中世、江戸時代の通貨事情を中心に、通貨の理論も交えた内容が書かれている。

日本史好きだが経済や通貨については苦手な人には、用語や理論、イメージなどが少し分かりにくいかもしれない。

古代では富本銭や和同開珎といった政府が発行した通貨が結局普及しなかった理由を書いていて、中世では宋や明といった中国から輸入した銅銭が普及した事情を書いている。

中国から銅銭を輸入するようになったきっかけとしては、船のバラスト(安定させるための重し)として適当だったからという説や、鎌倉の大仏のように鋳つぶすための素材として輸入されたという説が紹介されていて、以前読んだ『経営者・平清盛の失敗 会計士が書いた歴史と経済の教科書』とはまた別の説だったのが面白い。
輸入した銅銭が流通していたために通貨の発行量のコントロールができず、しばしばデフレになっていたという話は分かりやすい。

江戸時代では幕府の直轄地が全国の15%以下であり金山や銀山の枯渇もあって家綱や綱吉の時代に財政危機に陥ったが、通貨発行権を握っていたため、荻原重秀により金の割合を落とす改鋳によって通貨量を増やす政策が当たった話が書かれている。
次の家宣の時代に登用された新井白石は逆に通貨における金の割合を増やしたためにひどいデフレで多くの人々が苦しんだが、ここではやらなくてもいいグローバルスタンダードを目指したのでは?という説が紹介されていて、浮世離れした学者が政治をやった場合の弊害と感じる。
その後、吉宗のもとで大岡忠相が活躍した時代に通貨量を増やしてデフレを緩和し、家斉と水野忠成の時代にさらに通貨量を増やすたことで化政文化が花開いた話、その後の開国で世界経済に通貨も組み込まれていった経緯が書かれている。

知らなかった話が多く書かれていて、興味深く読むことができた。




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猫組長 (菅原潮) (著)
講談社 (2020/6/19)


経済ヤクザだった人物による、コロナショック後の見通しや投資に関する話などを語っている作品。

暴力団の組長だったこともあり、暴力(武力や軍事力とも言う)が基軸通貨であるドルの裏付けになっているという話は確かにそうで、そうでなかったFacebookのリブラがつぶされた話も納得しやすい。
中国に関する話では人命に関する意識が低いなど知っている話も多いが、「匿名医師」などに代表されるプロパガンダがなされた話には改めて憤りを覚える。
トランプ大統領が株価を上げるために情報操作をしているという話も、いかにもありそうなことと感じた。

また、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)についてはあまり知らなかった話が多くて興味深かった。
この中ではAppleは製造業、Googleはソフト、AmazonはサーバやASPなど、ビッグデータ以外の収益源を持つようになっているのに対し、Facebookだけは個人情報頼みで苦しいという話が特に印象に残った。

そして、タイトルにもある投資の話がなされている。
現在の相場は素人があまり手を出すべきでないことや短期取引については人間はAIに勝てないこと、それでもコロナショックのような大きな流れがあると人間の感性が勝ることなどが書かれている。

素人の投資家に欠落しているのは時間の観念だと書いていて「?」と思いながら読み進んでいくと、「これはという会社の株を長期保有する」という長期投資のことを指していて、著者のプロフィールやタイトルの印章に反してオーソドックスなものだった。
だからこそ「王道」の投資と書いていたのかと腑に落ちたし、黒社会にいた人の話がウォーレン・バフェットのような投資家と同じ結論になるのがちょっと面白い。

安倍首相が辞任を発表したことでこれからの情勢がさらに心配になるところだが、著者も語っているように希望を失わずに冷静な現状認識ができるようになりたいと思う。




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