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読書-マネー:雨読夜話

ここでは、「読書-マネー」 に関する記事を紹介しています。



ジョージ・S・クレイソン (著), 大島 豊 (翻訳)
グスコー出版 (2021/5/15)


古代メソポタミアの都市・バビロンが繁栄していたという設定の舞台で、さまざまな人物がお金や働き方、人間関係などについて語ったり経験したりした話をしているストーリーの寓話。

収入の一定部分を残すこと、残して貯めた分は吟味して投資すること、他人を助けるにしても自分を犠牲にし過ぎないことなど、金銭がらみで確かにそうだと思えそうな話が多く書かれている。

この手の金銭に関する考え方の本をそれなりの数読んだ状態からはそこまで真新しい話はなかったが、まあ実行できているかは全く別の話なので、改めて考えるきっかけにはなる。
特に、意志に関する部分が身につまされる。

この手の本を読んでいない状態で読んだらさらに効果があったはずで、1920年代頃に書かれたロングセラーというだけのことはある。




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船ヶ山哲 (著)
きずな出版 (2019/12/14)


勤め人としての収入以外で、自身の経験や知識、人脈などを活かして起業するに当たっての心構えなどを語っている作品。
著者はこうしたことをやろうとする人向けのコンサルティングを職業としているようである。

起業に当たって、かけるべきコストやかけてはいけないコスト、最初の成功を分析して方向性を決めていくことなど、そういう形でやっていけば成功率は上がるのだろうとは感じた。

ただ、いまひとつ具体性に欠ける気がしなくもなかった。
このあたりは、クライアントとして著者に教えを請わなければ教えてもらえないところなのかもしれない。




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山崎 俊輔 (著)
PHP研究所 (2019/5/29)


マネーアプリの種類や選び方、使い分けなどを紹介している作品。

現在使っているのがdocomoのiPhoneで、決済ではd払いだけしか使っておらず、他にはポイントカードや証券会社、銀行のアプリを少しずつ入れているという感じなので、知らなくて役立ちそうなものがあればと思って読んでみた。

今後使うことを検討しようかと思ったのがモバイルSuicaで、既に入れたのが東証マネ部、それ以外はそこまで使ってみようとまではならなかった。

決済アプリの種類や仕組みが多少分かったところも、収穫と言えば収穫ではある。






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加谷 珪一 (著)
朝日新聞出版 (2021/1/7)


ビジネスや投資、資産管理といったお金にまつわる考え方には教養を持つことが効果的で、どのようなものがあるかを紹介している作品。

社会学、経済学、数学、情報工学、哲学、歴史学の6章で構成されている。

社会の構造、数学的な考え方による分析、考え方のパターン、歴史のパターンなどを知ることで、他人が気づかないことをいち早く気づいたり、日々のニュースに惑わされないようにするといった感じのことが書かれている。

これまでに多少学んだことがある話、例えば歴史や社会学のところでは、確かにそういう部分はあると納得しやすかったので、あまり得意でない他の分野もそういった部分があるのだろうと推察できた。

ただ、本書はあくまで入門的な位置づけなので、それぞれの分野で知識を得たり考えたりして、教養を身につけていく必要がある。





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山崎 元 (著)
朝日新聞出版 (2018/3/20)


経済評論家の山崎元氏による、お金についての抑えておきたい原則的なことを語っている作品。

基本的には他の著作にもしばしば書かれている「金融商品は手数料が安いものを選ぶ」や「銀行員には要注意」などが本書でもか書かれているが、下記の趣旨を語っているところが他の著作であまり目にした印象がなく、心に残った。
  • 投資の本質は、リスク・プレミアムをなるべくたくさん、長期にわたって上手に貯め込むこと
  • 運用は、「売り買い」することではなく、「持っている状態」であること
このあたりの話を読むと、必ずしも著者が勧めているインデックスファンドや個人向け国債でなくても、私がたまに購入してそのままにしていることが多い個別株(売買単位が比較的安くて配当率が高いもの)でも特に問題はないのだろうと思い、少しだけ気持ちが楽になった。

どの本だったか忘れたが、「市場から退出しないことが重要」という言葉とも符合しているかもしれない。

極端な話、上記の2点を読んだだけでも大きな収穫だったと思う。





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