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読書-サイエンス(その他):雨読夜話

ここでは、「読書-サイエンス(その他)」 に関する記事を紹介しています。



池内 了 (著)
祥伝社 (2015/8/3)


宇宙物理学者による、現在の科学でどこまで分かっていてどこからが分かっていないのか?を解説している作品。

宇宙、地球、生物、医学、エネルギー、物理の6章構成で、宇宙の構造、ダークマターとダークエネルギー、ブラックホール、原子力、iPS細胞、ヒッグス粒子など、ニュースで扱われるような話も多く出てくる。

扱われている話は興味深いということになるのだろうが、読んでいる側の基本的な知識が不足しているのがいけないのか、まだちょっと難しい。
十分に理解するには、もう少し科学読み物などを読んで教養を深める必要がある。






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サはサイエンスのサ
鹿野 司 (著), とり・みき (イラスト)
早川書房 2010/1/22



科学ライターによる『SFマガジン』に連載されていた科学エッセイをまとめている作品。

クローン、iPS細胞、SETI、天才、生命、知能、小惑星探査機のはやぶさ(この時はまだ帰還していない)、環境問題など多くのテーマを扱っている。
さらには科学者が業績を認められるまでの困難や日本国憲法に法解釈、さらには経済などの話もしている。

扱われた話では環境問題についての話が、政治的なプロパガンダなどでけっこう変わったり、新たな研究の成果によって望ましい対応が変わっても人の意識や法制度などがついてこれず、おかしな結果になる場合が多い話が印象に残る。

ただ、全体的には興味があったりなかったり、予備知識による理解ができたりできなかったりで内容にばらつきがあったり、権威を感じさせないようにとのざっくばらんな書き方が苦手だったりで、あまり好きな作品にはならなかった。





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ねじとねじ回し この千年で最高の発明をめぐる物語 (ハヤカワ文庫NF)
ヴィトルト リプチンスキ (著), 春日井 晶子 (翻訳)
早川書房 2010/5/30



建築学や都市学を専門とするカナダ人の大学教授による、ねじとねじ回しがどのように発達してきたかの歴史を語っている科学エッセイ。
著者は編集者から最高の発明としての工具についてのエッセイを依頼され、いろいろと考えたり奥さんのアドバイスを受けたりしてねじとねじ回しを題材に選んだことを書いている。

火縄銃や西洋式の甲冑にねじが使われた話や、初めの頃は釘とどちらを使用するかがしばしば検討された話、さまざまな工夫で一定の品質を保って量産できるようになった過程、ねじ切りのための旋盤の話などが扱われている。

意義のある作品だし人によってはすごく興味深く読むことができる作品だろうと思うが、私にとってはそれほど関心度が高いテーマでもないことに、読み始めて少しして気づいてしまった。





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昔の地図、地図が書かれた目的、球体の地球を平面で表現するためのさまざまな技法、測量やGPS衛星などの手段など、科学の観点を多めに解説されている作品。

GPSは等高線を描くのには向かないなど、知らなかった話が多く出てくる。
科学的な話はあまり分からないので斜め読みになったが、それなりに興味深くはあった。




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長沼 毅
集英社 2006-10

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人口増加に伴う食糧問題に対して、水産資源を増やすことで対応できないかという観点から書かれている作品。
著者は目指す方向を「100億人がマグロを食べる」という表現で表している。

まず、「漁業の本質は海から窒素とリンを収奪すること」と定義していて、その通りなのだが軽くショックを受ける。

浅い海では魚のえさとなる植物プランクトンの光合成に必要な日光が豊富に得られる一方でミネラルが取り合いになって不足気味になるのに対し、深海では逆に日光がなくて沈殿してきたミネラルが豊富にあるというギャップがある。

このギャップを埋める現象として、地球の自転などによって深海のミネラルを多く含んだ深層水が表層に湧き上がる「湧昇」(ゆうしょう)というものがあり、湧昇が発生するところでは植物プランクトンが増えて魚も増えるという。

ただ、湧昇が発生していても鉄分が少ないと効果が小さいらしく、湧昇が起こっているのに魚が少ない海に鉄粉を撒くという実験を繰り返して確かめられている。

この湧昇を人工的に起こしたり、起こりやすい条件を整えたりすることによって水産資源を増やすという話につながっていく。

簡単にできることではないし、できたらできたで別の環境問題が発生する可能性もあるので今後も研究が進められていくはずだが、今後に希望を持たせるような話がなされている。

世の中で課題を解決する場合にいくつかの解答候補がまま出てくるわけで、魅力的で皆が幸せになれる正解が見つかればいいなと思う。






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