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読書-コンピュータ:雨読夜話

ここでは、「読書-コンピュータ」 に関する記事を紹介しています。





  • 「俺はITにはシロウトだから(ベンダー側で忖度してシステムを作れ)」(ユーザー企業のIT部門担当)
  • 「機能を追加して。でもスケジュールの延期や費用・人員の追加は認めない」(ユーザー企業担当)
  • 「仕様にありません。言われていません」(ベンダー担当)
  • 「そこは運用でカバーして」(開発担当)
  • 「資料がないから引き継げない」(運用担当)
  • 「報告に来い!報告書を提出しろ!」(管理職)
  • 「それは弊社の対応範囲ではありません」(ベンダー担当)
など、システム開発に関する各担当者の不見識やわがまま、調整不足などによる問題を構造化し、どうしたら改善につなげられるかを語っている作品。

著者はユーザー企業のIT担当もベンダー企業も経験していて、それぞれの立場を知っていることからさまざまな担当者の思いを書けているように見える。

そこから、
  • 「購買部門はITが分からないのなら、余計な口出しせずに発注だけしてくれ」
  • 「トラブル対応で大変なところに、報告を求めて余計な仕事を増やすな」
  • 「そのわがままが、どれだけ末端の下請けベンダーを苦しめるのか認識して欲しい」
のようにかなり悲痛な意見から、立場の違いを理解するための手法の紹介、問題を解決後に反省会をやって次以降につなげることなど、実現できる範囲からの改善方法も書かれている。

仕事をしていて経験した話もけっこうあり、事例のところでは納得しやすい。
意見や問題点を図解した地図はちょっと苦しいところもないではないが、問題が多いことを示すのにはいいと思う。






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若手SEのための ソフトウェアテストの常識若手SEのための ソフトウェアテストの常識

秋本 芳伸 岡田 泰子
ディー・アート 2006-01-25

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システムエンジニアになって日が浅い人向けに書かれた、ソフトウェアテストの重要性や実施する上で抑えておくべきポイントなどを解説している作品。

丁寧に解説されていると感じる一方、少しくどくて頭に入りにくい気もする。
ただし内容はしっかりしていて、開発に比べてテストが軽視される傾向があること、完全なテストは不可能なこと、要件定義の段階から常に問題となる要因が潜んでいることなど、確かにそうだと思わせられる。

テスト仕様書での書き方も付録として収録されているので、開発やテストに当たる人は目を通しておいて損はない内容だと思う。




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これからはじめるプログラミング基礎の基礎<実技編>これからはじめるプログラミング基礎の基礎<実技編>

谷尻 かおり 谷尻 豊寿
技術評論社 2005-10-13

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以前読んだことがある『これからはじめるプログラミング基礎の基礎』の続編で、ExcelのVBAマクロを用いてどのようにプログラムを組んでいくかを細かく説明している作品。

VBAマクロを用いているのは実際に使ってみるハードルが低いためで、他の言語でも応用が効く書き方となっている。

プログラムの経験がある人からするとくどく感じるかもしれないが、実際のプログラムでは細かい指示や設定、分岐などが必要であることがよく伝わっている。

初心者に優しい作品だと思う。




[改訂新版] これからはじめるプログラミング基礎の基礎[改訂新版] これからはじめるプログラミング基礎の基礎

谷尻 かおり 谷尻 豊寿
技術評論社 2008-12-12

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これからはじめるプログラミング 作って覚える基礎の基礎これからはじめるプログラミング 作って覚える基礎の基礎

谷尻 かおり 谷尻 豊寿
技術評論社 2016-07-23

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システムを「外注」するときに読む本
システムを「外注」するときに読む本
細川 義洋
ダイヤモンド社 2017-06-15

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システム開発をベンダーに外注した際に発生しがちな問題や、それに対する対応策などを小説の形式で解説している作品。

化粧品メーカーのシステム課長からITコンサルタント会社に出向した白瀬が主人公で、年下だがベテランの美咲から厳しい指導を受けながらあちこちの現場で問題解決に当たるというストーリーとなっている。

発注企業におけるシステム部門の軽視、システム担当者への待遇の悪さがもたらすモチベーション低下、システム導入に対する当事者意識の欠如、ベンダーへの丸投げ、ベンダー側での問題に対する無関心など、著者が経験したと思われるリアルな事例がいくつも扱われている。

システムを導入して業務改善を図る場合、何よりも現状の業務を把握し、継続すべき点と改善すべき点を洗い出すことが重要なことが分かる。
それもあってか、本作では要件定義が進まなくてその後の行程に進めなくてもめるシーンが多く出てくる。

バグや仕様の抜けや漏れといった想定外の事態はいくらでもあるわけだが、本書では要件定義や発注企業とベンダーの分担、担当者間の人間関係といった技術以前の話が多く扱われている。

プロジェクトに参加したことのある人だったら思い当たる話が出てきて、かなり参考になる作品となっていると思う。






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悪夢のIT業界ジョーク集 (中経の文庫)悪夢のIT業界ジョーク集 (中経の文庫)

世界ITジョーク研究会
中経出版 2008-08-25

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開発現場のブラックさ、コンピュータに疎い人とそれに対応するオペレータやシステム管理者が引き起こすドタバタ、マイクロソフト社のWindowsシリーズの不具合や仕様、対応などのひどさ、コンピュータやネットに依存してしまった人の言動など、ITに関連するブラックジョークを集めている作品。

英語圏ではこの手のジョークが一大分野になっているそうで、それらを日本人が読んでも楽しめる形に構成されている。

これまでにやってきた仕事柄から、ユーザーからの頭を抱えてしまいそうな問い合わせ内容、高すぎる期待値や無理解による理不尽な要求、度重なる仕様変更、納期やコストを無視した無茶振りやゴリ押しなどによる開発者へのしわ寄せなど、身につまされるものが多すぎる。

特に、社内外からの理不尽な要求に心を込めて対応したことで精神に異常をきたした人物が語る「システム管理者よりひと言」という45ヵ条のアドバイスは、ユーザーなどからの要求や言動に対する皮肉がたっぷり込められているのが重くていい。

また、マイクロソフトやビル・ゲイツに関するジョークもまた、マイクロソフトの製品を使用してきた多くの人にとって思い当たるものが多いはずである。
以前読んだ漫画『機動戦士ガンダムさん さいしょの巻』ではアムロがWindowsのOSが入っていると思われるガンダムで大気圏突入をしようとしてひどい目にあう回を思い起こした。
また、本書で書かれている「彼らの回答は、理論的には正しいが、まったく役に立たなかった」という言葉がつぼにはまる。

ジョークなので出来不出来、合う合わないはあるが、複雑な思いを抱きながらも楽しく(?)読むことができた。





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