読書-アート:雨読夜話

ここでは、「読書-アート」 に関する記事を紹介しています。


くらべる東西
くらべる東西おかべ たかし (著), 山出 高士 (写真)
東京書籍 2016-06-09

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いなりずしの形、銭湯の湯船の位置、おでんのだしなど、東西における違いをカラー写真と解説文で紹介している作品。

関東と関西の違いという図式で比較されているものも多いが、東の筑波山と西の富士山のように相対的な東西で比較しているものもある。

西側で生まれ育ってきた者としてはおしるこに汁気がなかったり、柏餅がクレープに似た形だったり、ちらし寿司に生魚が載せられている写真を見ると違和感を感じ、このあたりの感覚が面白い。

身近なものだけでなく、落語の形式や魚の骨を抜く器具のように必ずしも一般的に知られているとは限らないものも扱われている。

九州出身としては概ね西のものに馴染みがあるが、たまごサンドの具が関西風の卵焼きのものよりもゆで卵をつぶしたものの方に馴染みがあるように、東のものの方がイメージしやすい場合もあったりと、東か西かが方角だけではないことにも気づく。

関東ローカル、関西ローカルというパターンがあったり、中国・四国が関西に文化が近いのは分かりやすいとして、九州で関東に近い文化があったりという場合もあることを思い起こす。

また、本書で使用されている写真は全て、本書の企画のために撮影されている。
撮影を担当した山出氏による感想も、読んでいてなかなか楽しい。

東西の違いをビジュアル的に感じることができ、楽しく読むことができた。





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戦国武将の肖像画 (ビジュアル選書)
戦国武将の肖像画 (ビジュアル選書)
二木 謙一 須藤 茂樹
新人物往来社 2011-01

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戦国武将の肖像画を紹介しているビジュアル本。

歴史の教科書や読み物、博物館の展示などで見たことがあるものも多いが、初めて見るものもけっこうある。
それぞれの肖像画を鑑賞するに当たってのポイントが書かれているのもいい。

まず印象に残ったのは加藤清正で、現在放送中のNHK大河ドラマ『真田丸』で新井浩文が演じている清正に感じが似ていて、よく研究した上で演じられたのだろうと思った。

そして家康の肖像画では晩年の衣冠をまとった姿や若い頃に三方ヶ原での敗戦後に描かせた「しかみ像」などが知られているが、晩年にラフな服装でくつろぐ姿のものはおそらく初めて見たことになる。

他にも武田信玄や上杉謙信、浅井長政などの有名な肖像画とは異なるバージョンのものや、三好長慶、穴山信友(梅雪の父)、武田信虎(信玄の父)、尼子晴久、池田恒興など、姿をイメージしづらい武将たちの肖像画が掲載されているのが興味深い。

武将ではないが女性の肖像画も掲載されていて、信長の妹で浅井長政にと告いだお市の方とその娘たちである淀殿、お初、お江、秀吉の妹で家康の正室になった旭姫、信長とお市の方の妹で細川昭元に嫁いだお犬の方などを見ることができる。

戦国武将たちの肖像画を見ることで歴史小説などを読む際にイメージがしやすくなるはずなので、楽しく読めたかと思う。





戦国武将群雄ビジュアル百科戦国武将群雄ビジュアル百科

二木 謙一
ポプラ社 2009-10-01

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自由に使える戦国武将肖像画集―著作権フリー自由に使える戦国武将肖像画集―著作権フリー

鬼頭勝之
ブックショップマイタウン 2010-06

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マンホール:意匠があらわす日本の文化と歴史 (シリーズ・ニッポン再発見)
マンホール:意匠があらわす日本の文化と歴史 (シリーズ・ニッポン再発見)
石井英俊
ミネルヴァ書房 2015-09-10

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東京都の下水道局に勤める公務員だった人物による、日本各地で見られる多様なマンホールのデザインを紹介している作品。

著者はある時期からマンホールのデザインの面白さに取り付かれ、全国を旅したり家族や知人に頼んで撮影してもらったりした結果、本書には実に数多くのマンホールが収録されている。

そもそもマンホールの模様は単に見た目で楽しませるだけでなく、その上を通る自動車や歩行者がすべったりつまづいたりしないようにするための凹凸をつけるためという意義があり、これまで考えたこともなかったので少し驚いた。

デザインには地方の名産品や産業、建築、自然、お祭りなど多種多様で見ていて飽きない。

地方の祭りをデザインしたものの中では、学生時代の位置時期を過ごした山口の「山口七夕ちょうちん祭り」をデザインしたものが掲載されていた。
祭りに行ったことはあってもマンホールには注意を払っていなかったので、当然知らなかった。

たまにデザインのないマンホールを使用している自治体もあり、こうした場合は格子模様か市章のようなマークに波の模様を多く使用しているようだった。


身近にあるがなかなか注意がいかない分野について書かれた本であり、本書を読んでからしばらくは、道にあるマンホールのデザインをとりあえずチェックしてしまうようになるかもしれない。






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江戸の判じ絵―これを判じてごろうじろ
江戸の判じ絵―これを判じてごろうじろ
岩崎 均史
小学館 2003-12

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江戸時代によく描かれていた判じ絵(なぞなぞのような絵文字)を紹介している作品。
以前テレビ番組で扱われていたのを観て関心を持ったので読んでみた。

比較的に簡単なところから、江戸時代のカルト的な予備知識がなければ判別しようがないような難解なもの、さらには著者も解読できなかったものと、難易度はさまざまになっている。

天狗の絵を「ま」(魔)と読むなど現代の常識では予測しづらいところもあるが、物の絵をひっくり返したら逆さに読んだり下部が描かれていなければ最後の文字を外して読むなど、パターンを覚えることで多少は推定がしやすくなる。

しかし、鎧兜をまとった武者を「義経」とか「佐々木高綱」などと読んだり、能や狂言、歌舞伎などに登場する人物の名を想像するのは厳しい。
判じ絵で長文というものまであり、ここまでくるとお手上げである。

また、文字や動物を擬人化したキャラクターが変な動きをすることで文字を表現していたりするなど、判じ絵というよりも笑いを狙った絵のように見えるものも多くて面白い。

『クレヨンしんちゃん』や『名探偵コナン』のような漫画にも判じ絵に通じる手法が使用されている話も紹介されていて興味深い。
本文では扱われていないが、メールやSNSで使用される顔文字などもそれに当てはまるかと思う。

判じ絵に習熟することはとてもできないが、まずまず楽しめたと思う。




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戦国名将列伝―戦国武将の鎧・兜 (別冊歴史読本 21)
戦国名将列伝―戦国武将の鎧・兜 (別冊歴史読本 21)
新人物往来社 2008-08-20

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図説戦国の実戦兜―決定版 (歴史群像シリーズ)
日本甲冑史〈上巻〉弥生時代から室町時代
変り兜: 戦国のCOOL DESIGN (とんぼの本)


着用したとされる鎧兜が残っている戦国武将たちについて、それぞれの活躍と鎧兜の写真を紹介しているムック本。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、武田信玄、上杉謙信といった有名な戦国大名たちから、直江兼続、本多忠勝、榊原康政、井伊直政などの有名な家臣クラス、織田信雄や豊臣秀次、小早川秀秋のようなややイメージが良くない人物、上田宗箇や市橋長勝などかなりマニアックにしか知られていなさそうな人物など多岐にわたる。

全体的には比較的古い時代の人物や地方で活躍した人物の鎧は鎌倉時代や室町時代から続くデザインのものが多く、桃山時代以降に上方を主戦場とした人物の鎧が新しいタイプのものとなっている傾向が読み取れて面白い。

有名どころの鎧兜は下記の関連記事で書いているので重ねては述べないが、例えばバカ殿のイメージが強い織田信雄の鎧兜などもなかなかしぶくてかっこいいデザインだったりして何とも言えない気持ちになる。

毛虫の前立てのように一部で毛を使用した兜は知っていたが、後藤又兵衛(黒田長政の家臣)や仙石秀久(漫画『センゴク』の主人公)の兜のように、熊の毛で覆われた総髪型という兜はあまり知らなかったので少し驚く。

初めて見た鎧兜では、蜂須賀家の三代目である蜂須賀至鎮と、脇坂安治の息子の脇坂安元のものがなかなかいいデザインだったように思う。

多くの鎧兜を武将たちの業績とともに見ることができ、なかなか楽しめた。





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