読書-スポーツ:雨読夜話

ここでは、「読書-スポーツ」 に関する記事を紹介しています。


「最高のチーム」の作り方
「最高のチーム」の作り方
栗山 英樹
ベストセラーズ 2016-12-21

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昨年日本一となった北海道日本ハムファイターズの栗山監督による、2016年シーズンを振り返っての感想などを語っている作品。

ソフトバンクホークスに最大11.5ゲーム差をつけられた状態から怒涛の巻き返しを見せてのリーグ優勝、クライマックスシリーズ突破、引退を発表した黒田博樹のいる広島東洋カープとの日本シリーズと、昨シーズンの要所での試合での出来事とその裏側などが書かれていて、勝つことがいかに大変かということが伝わってくる。

抑え投手だった増井の配置転換、二刀流を続ける大谷翔平の起用法、調子が上がらなかった中田翔の扱いなど、選手たちの話も当然多く出てくるので、選手たちへの関心も高まった。

著者が過去の著作で語っていた言葉を引用して、その後その考えがいかに変わったり変わらなかったりしたのかを率直に語っている部分も多く書かれている。

著者は選手を引退してから解説者やタレントとして活動することが多くて指導者経験がなかったことから、(普通の)監督っぽくならないことを自分に課しているというのが面白い。
吉村GMから「勝ちたがっていませんか?」(勝とうとするあまり野球の魅力についての考えがおろそかになっていませんか?)と聞かれたエピソードからも、球団から求められている役割を果たしているということなのだろう。

大谷を二刀流で起用して成功していたり、他にも奇策と思われる選手起用も多いようで、監督就任時に疑問を持っていた人たちを結果で認めさせてきただけのことはあると感じた。
結果が出ない時期も辛抱強く起用し続けてきた球団も含めての話であり、いい関係が構築できているのだろう。

今年の日本ハムは世代交代や調整の時期に入ってきたのかなかなか結果が出ていないが、巻き返してくるのではないかと考えている。
球団の札幌ドームからの球場移転問題も含め、注目していきたい。






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野村の実践「論語」
野村の実践「論語」野村 克也
小学館 2010-11-24

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ノムさんによる、『論語』の言葉と自身の経験に基づく教訓を合わせて語っている作品。

以前ノムさんの著書を読んだ人から「『論語』をよく読んでいますね?」という意味のことを言われたことから『論語』をじっくり読んでみると、考えたことと重なる部分が多いことに気づいたという。

自分は何をするために生まれてきたのかと自問してみることのメリットや、自発的に考えて気づくことが重要なので教えすぎるのはいけないこと、個性を発揮する以前にやるべきことが多いのではないかなど、野村節を『論語』で補強している。

『論語』の文言とノムさんの話の組み合わせでちょっと苦しいところや、編集部による現代語訳に誤りがところどころあったりする欠点はあるが、内容自体は納得できる部分も多い。

蛭子さんの『蛭子の論語 自由に生きるためのヒント』などと比べてそれほど売れていないようなのは、他の著作と重なる部分が多くてギャップや意外性がないためだと思う。






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関連タグ : 野村克也, 孔子,

必ず成果を出す! サッカー名監督のすごい言葉 (PHP文庫)
必ず成果を出す! サッカー名監督のすごい言葉 (PHP文庫)
桑原 晃弥
PHP研究所 2013-01-04

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サッカー界で活躍してきた名監督たちによる名言を、彼らの経歴やその言葉が語られた際のエピソードなどとともに解説している作品。

章を割り当てているのがモウリーニョ、ファーガソン、グアルディオラ、サッキ、ヒディンク、ベンゲル、アンチェロッティ、クライフ、オシムの9名で、最終章ではカペッロ、リッピ、ファンハール、マンチーニ、ピラスボアス、ライカールトの6名、あと各章末に入っている日本サッカーがらみのコラムではクラマー、オフト、トルシエ、ジーコ、ザッケローニ、ストイコビッチ、佐々木則夫の7名が扱われている。

顔ぶれに偏りがあるように思っていたら、南米の指導者がジーコ以外に入っていないことに気づいた。
(例えばビエルサ、ペケルマン、フェリペ・スコラリなど)
チョイスされた条件を考えると、ヨーロッパのビッグクラブで実績を残したヨーロッパ出身の監督が中心になっているようだった。

そして言葉を読んでいくと、選手たちに自信をつけさせて戦う意欲を高めるもの、規律の重要性を叩き込むもの、慢心を戒めるもの、マスコミの批判から選手を守るもの、トレーニングやチームプレーの意義を伝えるものなど、味わい深い言葉が多い。

また、あくまで勝利至上主義の監督と勝つだけでなく観客を魅了するサッカーを求める監督、スターを使いこなす監督と規律を重視してチーム作りする監督など、監督によって求めているサッカー哲学の違いが出たり、扱われている監督同士の舌戦が紹介されているなど、それぞれの個性の違いが面白い。

どんなに実績を挙げた監督も、ちょっと負けが込んだり、勝ち続けてもサッカーの内容がつまらないと批判されたり、経営陣やスター選手と衝突したりするとあっさり解任される場合も多い。
特に、ミランのベルルスコーニやチェルシーのアブラモビッチ、レアルのペレスなど、わがままで辛抱強さに欠けるオーナーのもとで監督を務めるのは大変だと思う。

監督の言葉やキャラクターから近年のサッカーにおける栄枯盛衰の一端を知ることもでき、興味深く読んだ。






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私が野球から学んだ人生で最も大切な101のこと
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野村 克也
海竜社 2011-07

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ノムさんが野球から学んだことを、1項目当たり見開き2ページで100項目、そして101項目目だけはあとがき代わりに12ページで語っている本。

基本的には他の作品とも重なることを書いていて、2ページごとに切り替えながら読んでいけば、読むのにそう時間はかからない。
ただ、本によって重点が異なっていたりして、本書では感謝の大切さや脇役というポジションの重要性、準備や管理についての記述が多いように思い、その分印象に残った。
沙知代夫人については遠慮や容赦なく耳の痛いことを言ってくれることについて感謝していると書いていて、ちょっと笑ってしまった。色々と言われることの多い人だが、ノムさんには合っているのだろう。

エピソードとしては楽天の監督時代に岩隈を叱り続けて大成した話や、「江夏の21球」で古葉監督が動かずにバッテリーを信頼するという作戦を取って成功したことへの絶賛、南海時代に本拠地の和歌山や四国への移転を提案したことなどが比較的目新しく感じた。
ここでもへそ曲がりな門田博光に逆のことを指示して成功した話が出てきて、ついつい笑ってしまう。

ノムさんの率いるチームは奇策を仕掛けていくイメージが強いが、あくまで奇策はごくまれにやるから成功確率が上がるわけで、ベースはきちんとした準備の上で定石を実行することが基本だと書いているのには納得できる。

最後の項目では、同期の技巧派投手としてリードのやりがいがあったとした皆川睦雄投手とのカットボールを使うようになったエピソードを語っていて、他の項目よりも明らかに思い入れが強いことが感じられた。

少し前に往年の名選手だったプロ野球解説者がテレビのコーナーでのリスペクトや理解が欠けた(と思われる)発言がネットで炎上していたが、その点ノムさんは発言の影響や効果を分かった上で言っている節があるし、あまり知らないことについてコメントすることも多くないので、ここまで炎上することは少ないように思う。
そこそこ興味深く読んだというところである。




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弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論 (アスペクト文庫 B 10-1)
弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論 (アスペクト文庫 B 10-1)
野村 克也
アスペクト 2011-11-05

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ノムさんによる自己啓発や教育について語っている作品。
本書では比較的、言葉の解説を丁寧にやっているように感じられる。

他の作品でもよく書かれているいるが、稲尾和久、森昌彦(祇晶)、福本豊といったライバルたちとのやり取りがここでも書かれていて、いかに勝つために知恵を絞ったかが伝わってくる。

本書で初めて読んだ話は、イチローの外見やマスコミ対応などの振る舞いをプロとして認めていないというところや、当時現役だった金本知憲が滅多なことで休まないすごさ、WBCでの監督決めや一部の采配での不満などが挙げられる。

また、プロ野球では名選手が監督となることがほとんどだが、社会人の野球やJリーグのように、ライセンスとまではいかなくても監督にも研修を受けさせることを提案していることには賛成できる。
そして順送りに監督を交代している風潮を漫然とやっているのはいけないが、例えば川上哲治までの巨人や若松→古田と交代したヤクルトのようにきちんと継続性を持たせる分にはいいというのもなるほどと思った。

品格の重要性を説いて、三原脩の他球団の選手への態度の悪さや東尾修が監督をしていた西武の野次の汚さ、長嶋巨人による報復死球などを指摘している一方で、自身も福本の盗塁対策としてぶつけるつもりで牽制球を投げさせたり、ささやき戦術で対戦相手のプライベートな話をして集中力を途切れさせたことも書いていて、あまりのダブルスタンダードぶりに「ちょっとそれはどうなの?」と苦笑しつつ、ノムさんらしいとも感じた。

豊かになってきてハングリー精神が足りない選手が多いことに対し、いかにモチベーションを持つべく考えさせるかというところは、現在ならではなのだろう。
著作の中では、まずまずいい方の部類に入る本ではないかと思った。




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