眞邊 明人 (監修)
宝島社 (2022/6/14)
家康が語った言葉、あるいは語ったとされる(が本当かどうか怪しい)言葉を100紹介・解説している作品。
真偽はともかく、家康のキャラクターや周囲からどのように見られていたか、言いそうだと思われた言葉ということでさまざまな言葉が集められている。
教訓となりそうな言葉、味わい深い言葉は当然あるとして、家康の感情が出ている言葉や、ミスしたと思われる発言などが収録されているのもいい。
この手の本にありがちな、解説での説教臭さも抑えられている。

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朝日文庫編集部 (編集)
朝日新聞出版 (2014/8/7)
ニーチェの代表作『ツァラトゥストラはこう言った』(氷上 英廣訳)の言葉をハローキティのイラストとともに、かなり思い切った意訳と前向きな感じの言葉で構成している作品。
元の言葉とかなり表現が違っていて、ここまで変えるのはどうなんだろう?と感じてしまったが、これくらい思い切った感じで言い換えないと堅いイメージは取れないだろうなとも思った。
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フランツ カフカ (著), ヨハン・ヴォルフガング・フォン ゲーテ (著), 頭木 弘樹 (翻訳)
草思社 (2018/6/5)
ネガティブな名言が多いカフカと、ポジティブな名言が多いゲーテの名言が生まれたエピソードを紹介し、比較している本。
同じような対象に感じることが、それぞれ反対に捉えているようなところが面白いポイントなのだと思われる。
…が、100ページも読んでいかないうちにパターンに飽きてしまい、読むのをやめた。
「で?」「だから何?」と思ってしまった形で、カフカやゲーテに対して予備知識がそれほどなければ、あまり楽しめないのではないかと思う。
以前読んだ清水義範の短編(タイトルや収録作品は忘れた)に、長嶋茂雄のポジティブな言葉と村山実のネガティブな言葉をいかにも本人たちが言いそうな形で語っているものがあり、これはけっこう面白く感じたことからすると、読む側がカフカやゲーテに対する関心があまり高くなかったのがハマらなかった要因にあるのだろう。
また、短編とかコラムくらいの分量ならちょっと面白いというところで終わるのだろうが、この手のテーマで丸々1冊使うとくどいとも感じる。

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小野 小一郎 (著)
サンクチュアリ出版 (2016/8/29)
家康が遺したとされる名言を紹介し、著者が世相などについてあれこれ語っている作品。
著者は出版社勤務の傍らで武士道を研究してきた人物だという。
強すぎる私欲の危険性や、馬術に達者でも危ないところでは下馬した方がいいように無駄に技術を使うべきでないなど、本当に家康が語ったかどうかは別として、紹介されている名言はなるほどと思えるものが多い。
しかし、その後に書かれている解説文で、著者が現在の政治やら日本の敗戦に至る経緯やら税金についてなど、あれこれ語っているのが鼻につく。
これについては先日読んだ『ワールドトリガー 25』に登場する水上敏志が、水上の行動に対して格言を持ち出して物言いをつけてきた照屋文香に対して放ったこのセリフをぶつけてやりたい。
このやり取りに至るまでの水上の言動自体は物議をかもし、その後水上は今結花から叱られることになるが、言いたいことは分かる。俺…自分の主張通すために都合のいい格言持ち出す人も苦手やねん
中学生の頃に格言やことわざを持ち出して偉そうに話をしてきた同級生のことも思い出した。
しかも意味が微妙に間違っているなど、賢いとは感じられない人の言でもあったので、こんな言動をしたらどのように受け取られるのか?という反面教師になった記憶がある。
名言にかこつけて自身の主張をあれこれ語りたいという私欲を抑えられていないような印象を受け、何とも言えない気持ちになった。

福本伸行 (著), 橋富政彦 (編著)
竹書房 (2013/7/17)
福本伸行の漫画『賭博黙示録カイジ』、『アカギ 〜闇に降り立った天才〜』、『銀と金』、『天 天和通りの快男児』、『最強伝説 黒沢』などから、人生や価値観に関する含蓄に富む言葉を紹介・解説している作品。
「金は命よりも重い」、「世話を焼いてもらえると思うな」、「一生迷って機会を失い続けろ」、「素人ほど不安に耐えられず、すぐに肚を括る」などの趣旨のことを語っている、『カイジ』に登場しスピンオフ漫画『中間管理録トネガワ』にもなった利根川幸雄が債務者に対して言い放つ冷徹な言葉が目につく。
中には「本当のオレを使っていないと言い続けても、今まで生きてきたすべてが丸ごと本物」と、漫画『俺はまだ本気出してないだけ』との組み合わせで考えるとより味わい深い言葉もある。
利根川と同様に『カイジ』の人気キャラクターでスピンオフ漫画『1日外出録ハンチョウ(1)』になった班長・大槻の言葉は意外に少なく、「明日ではなく今日がんばった者のみ明日が来る」くらいだが、これもまた印象に残る。
他にも、感動や優しさで洗脳手法を戒める「悪魔はみな優しい」とか、「魔が差した」という言葉の欺瞞、ギャンブルで「次は来る」とか「取り返す」という考えをした時点で負けという話など、世の中や人生の厳しさを教える言葉が多い。
麻雀やギャンブルについての言葉では、あまりやらないのでピンとこないものもあるが、安易にハマるとロクなことにならないことは伝わってきたので、ピンと来なくてもいいのだろう。

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