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読書-SF(海外):雨読夜話

ここでは、「読書-SF(海外)」 に関する記事を紹介しています。


彷徨える艦隊〈7〉戦艦ドレッドノート (ハヤカワ文庫SF)
彷徨える艦隊〈7〉戦艦ドレッドノート (ハヤカワ文庫SF)
ジャック キャンベル (著), 月岡 小穂 (翻訳)
早川書房 2012-01-25

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彷徨える艦隊 旗艦ドーントレス (ハヤカワ文庫SF)


100年の冷凍睡眠からよみがえった軍人が艦隊を指揮するシリーズの第7巻で、第2部の開始編という位置づけとなっている。

元帥に昇格して艦長のターニャと結婚したギアリーは1ヶ月しか新婚生活を送ることができず、アライアンス政府および軍の上層部から新たな指令が出る。
それはシンディックの勢力範囲に侵略していた謎の異星人が支配している星系を訪れ、異星人のことを調べて可能であれば交渉せよというものだった。

結婚したことでギアリーとターニャは以前よりも言いたいことを言い合う感じになっていたり、ひとまずシンディックとの戦争が終わったことで政府や軍の上層部からの不可解な指令、上層部に不信感を持つ艦長たちによるクーデターの動きなど、当然ながら第1部とは少し話の流れが変わっていて政治的な話が多い。

また、ギアリーやターニャと微妙な関係にある、友邦の元副大統領のリオーネも今回も特使という形で艦隊に参加しており、これまでと比べると口出しする回数が少ないのが今後への含みを持たせているように感じられる。

異星人が支配する星系に進み、さらなる戦いや苦難が徐々に発生している中、本作が終わっている。
第2部開幕編として面白かったので、次も読み進めると思う。






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イヴのいないアダム (ベスター傑作選) (創元SF文庫)
イヴのいないアダム (ベスター傑作選) (創元SF文庫)
アルフレッド・ベスター (著),‎ 中村 融 (編集)
東京創元社 2017-11-30

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『虎よ、虎よ!』や『分解された男』などの長編で知られるSF作家アルフレッド・ベスターによる10作品を収録した短編集。

以前『虎よ、虎よ!』を読んでその濃さと魅力が印象に残っているので、本書も読んでみた。

作風は本書に収録された作品でも出ていて、極端な感じの人物描写や急展開するストーリー、そしてSF小説に登場する道具立てをかなり著者なりにアレンジしているところが感じられる。

個別の作品では、ごくまれに異常な動作をするアンドロイドとその持ち主の男が問題に遭うたびに逃避行を続ける「ごきげん目盛り」や、時間SFが絡んで予想される結末を読者に考えさせる「時と三番街と」、ある教師が子供の作文を読んでその子を探しに出かける「願い星、叶い星」、破滅した世界で男と女が奇妙なやり取りを続ける「昔を今になすよしもがな」あたりが好きな作品だった。

濃い作風なので合う・合わないがはっきりした作品もあり、収録されている中で最も長い「地獄は永遠に」は私の教養や理解力が足りないのか、あまり楽しめなかった。

全体的には久しぶりにSFの醍醐味のいくつかを楽しめる作品で、読んで良かったと思っている。
かなり年月が経っているにも関わらず、話の本質が古びていないところもすごい。





破壊された男 (ハヤカワ文庫SF)破壊された男 (ハヤカワ文庫SF)

アルフレッド・ベスター (著),‎ 寺田克也 (イラスト),‎ 伊藤典夫 (翻訳)
早川書房 2017-01-07

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彷徨える艦隊〈6〉巡航戦艦ヴィクトリアス (ハヤカワ文庫SF)
彷徨える艦隊〈6〉巡航戦艦ヴィクトリアス (ハヤカワ文庫SF)
ジャック キャンベル (著), 月岡 小穂 (翻訳)
早川書房 2011-04-05

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シリーズの第6作で、第1部の完結編。
前作でアライアンスの領域に帰還したギアリーは議会から元帥に任命され、補給を終えてからシンディックの本拠に乗り込むことになる。

艦隊にはリオーネに加えて2人の議員が参加したり、捕虜となったシンディックの副司令官から情報を得たりと、政治や外交の話が多くなっている。

これまでの戦いでシンディックの主力が壊滅していたこともあってシンディックの本拠へは比較的スムーズに到達することができたが、シンディックの幹部会はなりふり構わない戦い方や謀略を仕掛けてくる。

アライアンス、シンディックともに長引いた戦争によって中央政府の支配が弱まっていることも書かれていて、それぞれの支配下の星系で反乱や離脱の動きも出てくる。

さらにこれまで暗躍してきた「異星人」とか「謎の種族」と呼ばれる存在の行動も目立つようになってきて、ギアリーが率いるアライアンス艦隊は何度か危機的な状況に陥ったりもする。

ギアリーとデシャーニの関係についても多くのページが割かれていて、読んでいて少し辟易しながらも重要なところでもあるので読み進んでいく。

全体的に作りこまれた設定やほどほどに複雑な人間関係が話に厚みを出していて、読みごたえがあった。
第7作から第2部が開始するわけだが、しばらくは余韻を味わっておきたい。






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彷徨える艦隊〈5〉戦艦リレントレス (ハヤカワ文庫SF)
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ジャック キャンベル (著), 月岡 小穂 (翻訳)
早川書房 2010-01-10

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運命のいたずらで宇宙艦隊を率いることになった人物が、敵の勢力範囲から脱出すべく奮戦するシリーズの第5作。

ギアリーが率いるアライアンス艦隊はなんだかんだで危機を切り抜け、もう少しで味方の勢力圏というところまでたどり着く。
ただ、それまでの戦闘で多くの将兵や艦を失ったり残ったものも損傷がひどい上、全体的に戦艦の燃料電池が3割を切っていて焦りも見られるようになっている。

これまでは必死で戦っていただけだったのだが、アライアンスの本拠に着いた後のギアリーの処遇などについて考えることが多くなり、先走った動きをしようとする艦長が出てきたりもしている。

そんな中経路上の星系では約2000人の味方の捕虜が収容されていることが判明したため、宙兵隊による救出作戦を実行することになる。
これまでは艦隊戦がほとんどだったのが、本作では兵隊たちによる地上戦が展開されているのがけっこう新鮮に感じたりもした。

敵側であるシンディックも、ギアリーの艦隊にしばしば敗北したことが伝わってきたのか、兵や民間人に疲弊が見られたり、反乱の動きが見られるようにもなっている。

そして比較的順調に物事が進んでいると思われていた矢先、味方の中に潜む敵や、正体不明の敵による攻撃がなされていることが分かり、話のテンポが早くなっていく。

本作でもギアリーとデシャーニ、リオーネの人間関係の話も艦隊の戦いと平行して進んでいて、微妙に関係が良くなったり悪くなったりするのも見所ではある。

次の第6作で第1部が完結するようなので、引き続き読んでいくつもりである。






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彷徨える艦隊〈4〉巡航戦艦ヴァリアント (ハヤカワ文庫SF)
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彷徨える艦隊11 巡航戦艦レビヤタン (ハヤカワ文庫SF)


100年前の冷凍冬眠から蘇った英雄(?)が、敵地の真っ只中で劣勢にある宇宙艦隊を率いて脱出を図り戦っていくシリーズの第4作。

ギアリーが率いるアライアンス艦隊は前作でラコタ星系において大打撃を受けてイクシオン星系に逃れたが、あえて逆を突いてラコタ星系に戻る決断を下す。
戻ったところ敵のシンディック軍は大した戦力が残っておらず、これに一撃を加えて物資の調達にも成功する。

そしてシンディックの主力艦隊が戻ってくる前に移動しようとしていたところ、不可解な事故が発生したりシステムに手を加えられたことが発覚したりと、アライアンス内部あるいはシンディック以外にギアリーとその支持者を亡き者にしようとする敵の存在が分かって艦隊に衝撃が走る。

さらにギアリーと同盟国の副大統領であるリオーネと旗艦・ドーントレスの艦長を務めるデシャーニの三角関係がもめるシーンが多く描かれていて、本作では敵との戦いよりも内部の話がメインとなっている観がある。

問題が発生している一方で、ギアリーが示してきた人道的な行動が他の士官たちにも好影響を与えている描写があったり、シンディック側の人々も戦争に疲弊していることが分かったりと、話に厚みを加える要素がいくつも書かれている。

そろそろ第一部が中盤から後半に差し掛かるようで、続きが気になるので読み進めていく。






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