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博物館・美術館:雨読夜話

ここでは、「博物館・美術館」 に関する記事を紹介しています。




先週、福岡市美術館で開催中の「大浮世絵展-歌麿、写楽、北斎、 広重、国芳 夢の競演」(開催期間:2020年1月28日〜3月22日)を観に行った。
北斎や国芳の特別展は過去にも観に行ったことがあるが、観ていて飽きない。

歌麿と写楽はおそらくこうした特別展で見るのは初めてで、歌麿の美人画はそれほどピンときたわけでもなかったが、写楽の代表作である「江戸兵衛」の絵が見られたのにはテンションが上がった。
また、脇役の2人組を描いた絵は、サンドウィッチマンのように仲のいい芸人のコンビを連想させてくれるように感じたのも楽しかった。

北斎では有名で既に知っている『富嶽三十六景』や『諸国瀧廻り』、広重だと『東海道五十三次』や『木曽街道六十九次』、『名所江戸百景』などの他に、あまり知らなかった北斎の『千絵の海』や広重の『近江八景』といった作品が展示されていて、これだけでも観に来た意義があったとすら思った。

国芳では大胆な構図や魅力的なキャラクター描写、エンターテイメントとして様々な風刺やしゃれなどを駆使した多彩な作品が入っていて、現代でも全く古びていない面白さがあるのはすごいことだと感じる。

充実した展示を楽しむことができ、行って良かったと思う。






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関連タグ : 葛飾北斎, 歌川広重, 歌川国芳,


週末、福岡市博物館に気になっていた「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」展(2019年11月16日~12月22日)を観に行った。
本展は名古屋市博物館収蔵のものを多く展示しているとのことで、初めて観たものも多かったように思う。

国芳の絵は初期から描いてきた迫力ある武者絵、幕府からの追及をかわすためにさまざまな工夫を入れた風刺画や役者絵、人の体が組み合わさって大きな人の顔になっているような面白い絵など、国芳らしい絵を存分に楽しむことができる。

初めて観た絵では、幕府から制限されていた吉原の絵を登場人物を雀にしている絵に、検閲を行った幕府の渡辺という役人もノリノリで許可を出したらしく、「渡」という検閲許可の印を客の背中に押させているのが面白い。

また、歌舞伎役者たちをなぜか亀に見立てて描いている絵では、体が亀なのに顔がリアルなオッサンなのが絶妙に気持ち悪くて面白かった。

芳年の作品ではこれまで観てきたイメージの血みどろバイオレンスな絵が多く収録されている他、「〇〇そう」や「〇〇したい」というお題に従って描いたシリーズも展示されていて、これはバカリズムのフリップ芸とか、柳原可奈子のものまねみたいなあるあるネタに通じるものを感じさせてくれた。

他にも芳年の兄弟子である落合芳幾など、国芳の弟子たちの作品も多く収録され、充実したものとなっている。
国芳とその弟子たちの技巧や面白さを堪能でき、行って良かったと思う。






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関連タグ : 歌川国芳,


先日福岡市美術館に「仙厓―小西コレクション」展(開催期間:2019年10月1日〜12月1日)を観に行った。
ここではギュスターヴ・モロー展(2019年10月1日〜11月24日)も同時期にやっていたがこちらは入場料が1500円で関心がなかったのでスルーし、入場料200円のこちらにした。

仙厓(せんがい)は江戸時代に博多・聖福寺の住持としても活躍した禅僧で、親しみやすい書画により「博多の仙厓さん」として地域住民からも親しまれたという。

観てみると確かにゆるくてかわいい感じの禅画が多く展示されていて、簡単そうなタッチだがこんなイメージを持って絵を描くことはできないはずで、印象に残る。

現代の目から見ても楽しめる絵で、当時も仙厓の絵を欲しがる人が多かったのも分かる。

低額でなかなか楽しめる展示だったので、行って良かった。







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先日、九州国立博物館に「室町将軍 戦乱と美の足利十五代」展(2019年7月13日〜9月1日)を観に行った。
歴代の将軍にまつわる肖像画、木像、書状、刀剣類、絵画のような美術品が展示されている。

学生の頃の日本史の教科書に足利尊氏を描いたものとされた肖像画は研究の結果高師直の一族の誰かだとする説が有力となったことで『騎馬武者像』と呼び方が変わっていたことや、神護寺の『伝・平重盛像』が尊氏を描いたものだったのでは?という話はしっていたが、ここでは広島・浄土寺のものが展示されていて、『騎馬武者像』のような荒々しい風貌ではなく、貴人然とした感じなのが伝わってくる。

書状で印象に残ったのは11代・義澄が書いた願文で、1番目にライバルの「今出川義材(10代・義稙)の死」を書いていて、無病息災などは5番目くらいというのがなかなかすさまじいと感じた。

そして最もインパクトがあるのが、若くして亡くなった5代・義量と京都に入ることができなかった14代・義栄の2人を除く13人の木像が展示室を囲むように展示されていたコーナーで、立体的な上に風化で妙な迫力が出ているのと、目が光って見える作られ方をしているので、肝試しなどでいきなり見たら腰を抜かすかもしれない。

見て分かりやすいもの、価値が分かりにくいものと人によって評価が分かれる可能性はあるが、充実した特別展だったことは確かである。






室町幕府将軍列伝
清水克行
戎光祥出版 2017/10/3


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先日、福岡市美術館で開催中の「富野由悠季の世界」(2019年6月22日〜9月1日)を観に行った。

富野由悠季(喜幸)氏は『機動戦士ガンダム』シリーズをはじめ、『無敵超人ザンボット3』、『無敵鋼人ダイターン3』、『伝説巨神イデオン』、『オーバーマン・キングゲイナー』、『戦闘メカザブングル』、『聖戦士ダンバイン』、『ブレンパワード』、『勇者ライディーン』など多くのロボットアニメの制作に携わったことで知られていて、その発想の背景に関する展示が多くなされている。
そして最初のところで富野氏による、「恥を忍んで協力した」という旨のコメントが書かれている。

富野氏の父親が旧日本軍関連で与圧服の研究をしていて実物が自宅にあって影響があったらしいことや、子供の頃から科学技術への関心やデザインの才能があったこと、ただし理系の才能はあまりないと感じて美術系の学校に進んだことなどが時系列的に紹介されていて興味深い。

そしてそれぞれの作品に関する展示があり、これがかなり充実している。
初期の絵コンテや企画書などが多く展示されていて、例えば富野氏がメカニックデザイナーの大河原邦男氏に提出したざっくりした発注書が、大河原氏によってかっこいいデザインのものになっているのはいつ見ても面白い。
また、アニメのクライマックスシーンも流されていて、『ザンボット3』の人間爆弾の回がエグくて当時の子供たちに衝撃を与えたことは想像に難くない。

想定していた以上に展示数が多くて、2時間以上滞在して閉館時間近くまでいたが後半はやや駆け足で見ることになったくらいなので、興味のある方は半日くらいの時間を見ておいた方がいいと思う。

ガンダムシリーズに携わった富野氏と大河原氏の展示を見たことになるので、作画を担当した安彦良和氏の特別展が開催されるようであればぜひ観に行きたい。







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