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読書-産業・技術:雨読夜話

ここでは、「読書-産業・技術」 に関する記事を紹介しています。



日経ヴェリタス編集部 (編)
日本経済新聞出版 (2017/11/18)


あまり知られていないが高い技術や新たな技術で期待が持てる企業を紹介している作品。
2017年に発行された本なので時代の変化を考慮する必要はあるが、興味深い記載が多い。

例えば『会社四季報』で事業内容が気になっていたサイセイランディック(3277)は権利関係が複雑な不動産を整理して販売するというビジネスモデルの企業で、ややこしくて他が手を出しづらいところをビジネスモデルにすると儲かるという形が分かりやすいと感じた。
その分、ノウハウやオペレーションで他社に差をつけているのだろう。

他にも知らなかった企業が多く紹介されていて、『会社四季報』などと情報を照らし合わせた上で投資の参考にしたいと思える内容だった。





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2018年時点で将来有望と考えられる分野の企業を紹介している作品。

テーマとしては電気自動車、外国人向けビジネス、イスラム関連ビジネス、国内の少子高齢化、社会貢献などが挙げられている。
そして出版から2年以上経過した現在では、カジノや外国人観光客相手に稼ぐ企業などは必ずしも有望とは言えない状態となっている。

テーマとして関心を持ったのはイスラム関連のハラール認証を取得している企業や、後継者不足による事業継承に関わる企業、製品が環境保護に貢献している企業などで、このあたりは社会の変化に関わらず有望だと感じた。

本書の内容とは無関係に『会社四季報』を読んで実際に株式を購入したり購入候補としてチェックしていた企業もいくつか入っていて、さらに関心を深めたりもした。

具体的にはタナベ経営、山田コンサルティンググループ、ヒューリック、日本化薬といった企業で、最低購入価格が10万円台と比較的手頃でもある。

また、フォーバル(8275)や青山財産ネットワークス(8929)もこれまで注目していなかったが、買いやすくて業績も良さそうなのでチェック対象に入れた。

『会社四季報』の概要欄を読んでも分からない点が具体的に書かれていて、投資をする上で参考になった。





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IoT(Internet of Things)の進展により、下記4つの強みを持つ日本企業が今後の発展が期待できることや、IoTによってどのようなことが実現できるかなど、技術や経済、社会などの分野にわたって解説している作品。
  • レガシー半導体
  • 電子部品
  • モーター
  • 電子素材

AIやドローンの効率的な利用による期待できることについては予想の範囲をそれほど超えるものでもなかったが、IoTに関連した企業にどのようなところがあるのかという話は、株式投資の参考になるので興味深く読んだ。

おそらくいいことばかりでもないだろうが、そんなことばかり考えても仕方がないので、希望を持ちつつ技術動向などに注視していきたい。






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タイトル通り ビットコイン(などの仮想通貨)とブロックチェーンの概念やその長所と短所、今後起こる可能性がある変化などについて、一問一答の形で解説されている作品。

少し前のIT革命と呼ばれたインターネットの発達で弱点となっていたのは経済的な価値を移管する手段や、管理者がいることが前提なので管理者が不正をしたらどうしようもないという点であり、管理者がいない、というか、関係者すべてが管理者のようなブロックチェーンの仕組みが世の中を変えていくのではないか?という基調で書かれている。

この仕組みは不正を行うハードルが極めて高くなり認証などのコストが抑えられる一方で、管理者というか責任者がいなくて現行の法整備が追い付いていなかったり、認証に時間がかかるなどの課題も挙げられている。
インターネットの世界でも民主制のデメリットが現れているのはちょっと面白い。

技術的な話からサービス、そして働き方に至るまで、この技術が実現するかもしれない方向性が書かれていて、分かることも分かりにくいこともあったが、興味深く読むことができたと思う。






ブロックチェーン革命 分散自律型社会の出現
野口 悠紀雄
日本経済新聞出版社 2017/1/19



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総合商社が時代に応じて業態を変化させたり、日本以外の国ではあまり成立していない事情、今後の展開などを解説している作品。

現在総合商社とされる企業は7社(三井物産、三菱商事、伊藤忠、丸紅、住友商事、双日、豊田通商)で、大きく分けると財閥に由来する企業(三井物産、三菱商事、住友商事)、繊維の商社に由来する企業(伊藤忠、丸紅など)、鉄鋼の商社に由来する企業(双日の前身・日商岩井など)の3種類になっていて、幅広い分野を手掛けることは共通するものの、その内訳はそれなりに異なっていることも書かれている。

明治時代に外国の商人に対抗すべく国策で組織された経緯や、第一次世界大戦で商圏を広げた話、第二次世界大戦時に国から統制されてそれまで扱っていなかった商品も扱うようになったこと、終戦後にGHQから三井物産と三菱商事が一時期解散を命じられたことで他の総合商社が伸びてきた経緯など、さまざまな激変に適応してしたたかに業績を上げてきたことが分かる。

総合商社の業務についても扱われていて、取引の手数料を得るトレード、製造業や小売業といった他業種の企業に投資して配当を得る方法、さらに他業種の経営に参画することなどが挙げられていて、それぞれの業務が相乗効果を上げていることも伝わってくる。

欧米や新興国はこうした日本の総合商社を自国でも育成しようと試みられたらしいが、韓国を除くとあまり成功しているとは言えず、どこの国でも成立しやすい業種というわけでもないようである。
例えばイギリスにも似た業態の商社があったが、イギリス内の他の企業とのつながりをあまり持っていなかったことが大きく異なるなど、その企業だけでなく他業種の企業や政府の役割なども関連しているのかもしれない。

このように総合商社という業態はムーディーズのような格付け会社もどのように評価したらいいのか悩ましい存在のようだが、徐々に認められつつあることも書かれているのは朗報だと感じた。
もちろん、三菱商事などが総合商社のメリットや役割を伝えてきたことも記しておきたい。

経営や商業の用語などで少し難しく感じるところもあったが、おおまかなところを知ることができて非常に興味深かった。
株式投資においても、総合商社をチェックしておきたい。







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