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読書-産業・技術:雨読夜話

ここでは、「読書-産業・技術」 に関する記事を紹介しています。


30の発明からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
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池内 了
日本経済新聞出版社 2018-04-03

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日本で発明された30の物や文化の歴史を紹介・解説している作品。
扱われているのは以下の30となっている。

縄文土器/漆器/納豆/日本酒/城/かな文字/畳/和紙/着物/扇/日本刀/醤油/忍者/茶道/歌舞伎/浮世絵/握り寿司/ソメイヨシノ/俳句/乾電池/養殖真珠/八木アンテナ/胃カメラ/インスタントラーメン/新幹線/クオーツ時計/光ファイバー/自動改札機/カラオケ/青色発光ダイオード

定着しすぎてあまり意識していないもの、日本では気づきにくいが海外で驚くほど評価されているもの、産業の構造に大きく影響を与えたものなど、改めてさまざまな発明が世の中を変えてきたことを認識させられる。

セイコーのクオーツやミキモトの養殖真珠のようにヨーロッパの既存産業に壊滅的な打撃を与えたり、八木アンテナが肝心に日本で有効性が理解されずに第二次世界大戦で劣勢に陥った一因になったなど、技術がもたらすある種の強力な攻撃力みたいなものを感じたりもした。

関心が持ちやすいもの、持ちにくいものと分かれるが、興味深く読むことができた。






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金融排除 地銀・信金信組が口を閉ざす不都合な真実 (幻冬舎新書)
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橋本 卓典
幻冬舎 2018-01-30

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ベテラン融資マンの渉外術―事業性評価につながる


以前読んだ『捨てられる銀行』の著者による、地銀や第二地銀、信用金庫、信用組合、信用保証協会といった地域の金融機関における「金融排除」の問題と、その問題を解決すべく奮闘する人々の話などを解説している作品。

銀行業界では「貸出先がない」とか「オーバーバンキング」と言われることが多いが、人口比からすると日本の銀行は他国に比べるとむしろ少なく、融資を受ける側の企業とは大きく認識にギャップがあることから話が始められている。

これは担保や保証が十分にある優良な企業のみが融資先と認識されて奪い合いになっているためで、金融機関はそれ以外の企業に対しては冷淡な対応をしており、この状況を森信親金融庁長官が「金融排除」と名づけた経緯が紹介されている。

金融排除されるパターンはいくつもあり、取引先の倒産のように自社の責任でない事情で返済できなかった企業が銀行から見捨てられたり、無借金で営業する価値がないと思われている優良企業にも冷たかったり、「奇跡のリンゴ」のような確かな技術や有望なビジネスモデルがある企業が融資を断られるなどの事例がいくつも挙げられている。

また、融資以外についても、企業からの人材や取引先の紹介、経営へのアドバイスを求めてもそれに応えない、あるいは応えられないことも金融排除の事例となっている。

この問題はバブル後の不良債権を処理してきた時期が長く続いたことで、銀行員が企業の事業内容や経営者のタイプなどを見てリスク評価する能力を失い、決算書、金利、担保、保証などでしか融資の判断ができなくなったためとしている。

これはさらに元をたどると、アメリカから会計やら銀行やらの国際基準を押し付けられたことも要因だろうと思っている。

この問題に対し、地銀、信金、信組、保証協会といった金融機関や、鎌倉投信のような隠れた優良企業を応援するファンド、地域のために活躍できる人材を育成する大学教授など、多くの人々が事態を改善するために活動していることが紹介されている。

金融機関から見捨てられた中小企業ではちょっとした支援やアドバイス、取引先の紹介などで大きく助けられるケースも多いようで、この分野のニーズを吸い上げられるような企業や団体が多く出てくればいいと思う。

その一方で、こうしたことさえできない金融機関はかなり恨みを買っているはずで、淘汰されても仕方ないのかもしれない。
学生からの人気企業ランキングで銀行の順位が急降下した背景にも、こうしたことも影響しているのだろう。

地域の企業を支えて持続可能な経済を作るという話からは、上杉鷹山や二宮尊徳といった偉人の話にも及んでいる。

著者の『捨てられる銀行』『捨てられる銀行2 非産運用』に続く作品で、本書もかなり読み応えがあった。






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銀行激変を読み解く (日経文庫)
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廉 了
日本経済新聞出版社 2016-11-16

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三菱UFJ銀行のシンクタンクの研究員による、近年の銀行を取り巻く状況を解説している作品。

マイナス金利、ドル調達コストの上昇、国際的な銀行の規制ルール強化による業務のやりづらさ、高齢化や地方経済の疲弊、国債の流動性低下、新興国からの資金流出のような問題の一方で、TPPやフィンテックのようなビジネスチャンスについても書かれている。

正直、マイナス金利の話や銀行の規制ルールの話は予備知識がなくてあまり理解できなかったが、構造的に大変なことは伝わってきた。
国際的な規制の強化は各国の金融機関がやらかしたことによる自業自得の面もあるが、円安やアメリカでの利上げなども絡んだ米ドルの調達コストが上がって海外向けの融資の足を引っ張っているのは困ったことだと感じる。

ただ、銀行が国債による利ザヤ稼ぎを中心とするビジネスモデルはどの程度社会の役に立っているのか?という疑問があったり、リスクやリターンを見極めての企業への融資という本来求められている仕事がどれくらい出来ているのか?と思ったりもした。
書いているのがあくまで銀行側の人なので、銀行への批判的な話はあまり書けないのだろう。

銀行と企業の関係では企業が銀行からのアドバイスや情報に期待できないので相談しないケースが多いことや、お互いに求めるものと提供されるものにギャップがある傾向、一方で他国ではあまりやっていないという海外進出へのサポートをして成果を上げている話もある。
銀行は企業にとって助けてくれたというケースもあれば、アドバイスを聞いてしまったために大変なことになるケースもあり、難しいところかと思う。

フィンテックという言葉もこのところ多く語られるが著者は騒ぎすぎと語っていて、これについては同意する。

少し前に読んだ『捨てられる銀行』などに比べると物足りない面はあるが、銀行側の立場での話ということでそこそこ興味深かった。






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がっちりマンデー!! 知られざる40社の儲けの秘密
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TBSでまともに観る気になる数少ない番組の1つである、がっちりマンデー!!で放送された中から、40社を選んで書籍化している作品。
この番組でレギュラーを務める森永卓郎が各章で解説をしている。

1社目で日本の中古車をアフリカなど世界各国に輸出する会社であるビィ・フォワードが挙げられていて、この会社は高野秀行のノンフィクション『恋するソマリア』『世界の辺境とハードボイルド室町時代』を読んで知っていたので少しテンションが上がった。

また、少し前に読んだ『マンガで学ぶ はじめてのコインランドリー投資』を出しているマンマチャオ社も、主婦をターゲットとしたコインランドリーの経営で紹介されていることも少し驚いた。

もう1社本書を読む前から知っていたのはホテルAZを運営するアメイズ社で、AZを利用したことはあったがその特長については考えたこともなかったのでなるほどと思った。

他にも芝ではなくコケで屋上緑化をする会社、ビルの屋上を借りてバーベキュー会場にする会社、営業力が弱点のIT企業に代わって営業を請け負う会社、花をよく贈る企業に胡蝶蘭を扱う子会社の設立を持ちかける会社(これは税金対策でもメリットがあるのか?)など、「そうした手があるのか!」というアイデアで儲けている会社を知ることができて興味深い。

日曜の朝に少し眠い状態で観ているとそのまま頭を通過していくことも多いが、書籍の場合だと「ライバルは出てこないのか?」、「この会社が進出していない場所でやったら儲かるのではないか?」、「契約のトラブルや防犯はどうなっているのか?」、「本当にそれだけでコストを抑えられるのか?」などと考えながら読むことができるので、書籍化の意義は十分あると思う。





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角井 亮一
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ネット通販による配達数の増加や再配達による現場の疲弊など、近年問題があることが広く知られるようになってきた物流業界において、最大手であるアマゾンとその競合企業が取り組んでいるサービスやインフラを解説している作品。

主に扱われている企業はアマゾンと、楽天、ヤフージャパン、ユニクロ、セブン&アイ、ヨドバシカメラ、アスクル、ウォルマートといったところで、自社で受け持つ部分と他社に委託する割合、店舗や倉庫といったインフラの構成、店舗とネットでの扱いの違いなどが各社でさまざまな方法を取っていることが分かる。

本書では「オムニチャネル」という言葉がしばしば用いられ、これは店舗での販売やネットでの注文、宅配、店舗での受け取りなど、さまざまな経路を利用した流通の形態で、それぞれの特性に合った方法を取ったり、共通化して効率化することなどで相乗効果を図っていることが書かれている。

宅配と店舗受け取りでは例えば梱包の方法のようにオペレーションが異なり、それぞれ別の倉庫を建設するなど、利用者からはなかなか分からないことが書かれていて興味深い。

著者も物流の問題には受け取る側の消費者にも改善した方がいい部分があることを語っていて、受け取る時間帯などが決まっている場合などはドライバーの方に迷惑をかけないようにしようと改めて思った。
ただ心がけだけで何とかなる問題でもないので、再配達する回数が減るような仕組みづくりができることが望ましい。






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