読書-芸能:雨読夜話

ここでは、「読書-芸能」 に関する記事を紹介しています。


ブラタモリ 6 松山 道後温泉 沖縄 熊本
ブラタモリ 6 松山 道後温泉 沖縄 熊本
NHK「ブラタモリ」制作班
KADOKAWA 2016-12-16

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
ブラタモリ 5 札幌 小樽 日光 熱海 小田原
ブラタモリ 4 松江 出雲 軽井沢 博多・福岡
ブラタモリ 3 函館 川越 奈良 仙台
ブラタモリ (2) 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉
京都の凸凹を歩く -高低差に隠された古都の秘密
新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門
凹凸を楽しむ 大阪「高低差」地形散歩
東海道新幹線の車窓は、こんなに面白い!
週刊鉄道ぺディア(てつぺでぃあ) 国鉄JR編(44) 2017年 1/17 号 [雑誌]


NHKで放送されている教養バラエティ番組「ブラタモリ」を書籍化した作品の第6巻。
松山、道後温泉、沖縄、地震が発生する前の熊本を訪れている。

松山では元々荒れ地だったのを、松山城を築いた加藤嘉明が石手川の氾濫を防ぐために巨大な土手を築いて城と城下町を守った話や、元々は灌漑用水だった水路を三津浜港へ舟で移動する運河としても使用された話などが出てくる。
松山は3回くらい訪れているが、こうした部分はほとんど意識したことがないので興味深かった。

道後温泉も入った記憶があり、リアルタイムでこの回を観ていたこともあってここも熱心に読んだ。
火山がない場所での温泉の例として、地熱で温められた地下水が断層付近で湧き出していることや、道後温泉を一大観光地とするためになされた取り組みの話などがなされている。

沖縄では首里城と繁華街の国際通りの変遷を主に扱っている。
珊瑚礁が積み重なった地形で水に恵まれていることや、繁華街が現在は埋め立てられた島だった場所から内陸部に移り、さらには戦後の復興期に氾濫を繰り返してきた川を暗渠にしてまで街を造ってきた住民の方々のバイタリティなどが印象に残った。

熊本では加藤清正による「やりすぎ」ともいえる熊本城における防御施設の充実ぶりや、あえて街道が城内を通るように設定し「仮想敵」だった薩摩の島津氏に対してのデモンストレーションをやっていたことが興味深い。

熊本は「火の国」でもあるが水に恵まれた「水の国」でもあるとして、火砕流が形成した水が豊かな地形という事情も扱っている。
ここでも清正が、曲がりくねって氾濫をおこしていた白川を坪井川と分けてまっすぐにすることで治水、分けた川を二重の堀として活用、城下町の拡大といくつもの目的を達成しているのには感心した。
しかも白川が曲がっていた頃は熊本城の建設資材を運ばせていたり、「鼻ぐり井手」と呼ばれる火山灰が溜まらない工夫がなされた水路の建設など、清正の土木的なセンスには驚かされる。

本作の終章である熊本の回で桑子真帆アナウンサーが卒業し、次回作からは現在の近江友里恵アナウンサーが登場することになる。
近江アナのちょっととぼけた感じも面白いので、こちらも楽しみにしている。






にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

ブラタモリ 5 札幌 小樽 日光 熱海 小田原
ブラタモリ 5 札幌 小樽 日光 熱海 小田原
NHK「ブラタモリ」制作班
KADOKAWA 2016-12-16

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
ブラタモリ 6 松山 道後温泉 沖縄 熊本
ブラタモリ 4 松江 出雲 軽井沢 博多・福岡
ブラタモリ 3 函館 川越 奈良 仙台
ブラタモリ (2) 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉
新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門
京都の凸凹を歩く -高低差に隠された古都の秘密
凹凸を楽しむ 大阪「高低差」地形散歩
凸凹地図で読み解く 日本の城 ~この地にこの城を建てた理由(ルビ:わけ) (ビジュアルはてなマップ)
3D地形図で歩く日本の活断層


NHKで放送されている教養バラエティ番組「ブラタモリ」を書籍化した作品の第5巻。
札幌、小樽、日光、熱海、小田原を訪れていて、小樽の回だけはテレビで観ていた。

札幌では2軒しかなかった寒村が150年で200万都市になったことを扱い、元から住むのに適していた扇状地だけでなく、住むのに適さない泥炭地に対し、土管を埋めたり新たな川を開くことで排水して土地を造成していった話が面白い。
竹村公太郎の本ではまっすぐな川を開いたことは知っていたが土管を埋めて排水していたことは知らなかった。

小樽では来るのが初めてだと語るタモリに、30年以上前にタモリが小樽を訪れ「小樽には何もない」と放言した新聞記事を見せられて苦笑いするところが最大のポイントとなっている。
(小樽市民はこの発言に発奮し、観光地化に努力したという)
そして発展する過程で台地を崩して土地を造成したり、急速に衰退したために既存のインフラを壊すこともできなかったことが皮肉にも観光資源になった話が興味深い。

日光では東照宮に見られるさまざまな仕掛けや、外国人から別荘地として愛される地形や気候が火山によって形成された過程、熱海でも火山が温泉などの地形に与えた影響に、家康をはじめとした歴代の徳川将軍から愛された話、昭和はじめに開通した丹那トンネルが水不足も解決した話などが扱われている。

小田原では小田原用水が江戸期の神田用水などに参考にされた可能性や、城下町全体を土居や堀で囲んだ惣構という構造が、小田原城攻めに参加した大名たちに衝撃を与え、江戸城など江戸初期のインフラに大きく影響を与えたのではないかという話が良かった。
敗者として歴史から退場した北条氏側の話は出てくることが少ないので、知らなかったことが多い。

末尾ではブラタモリで使用される地図が、アジア航測と東京地図研究社という2つの会社が提供していて、それぞれの特徴が担当者から語られていて、地図の表現技術が進歩したものだと改めて驚かされる。

本書も楽しく読ませていただいたので、第6巻も続けて読むつもりである。






にほんブログ村 本ブログへ

ブラタモリ 4 松江 出雲 軽井沢 博多・福岡
ブラタモリ 4 松江 出雲 軽井沢 博多・福岡
NHK「ブラタモリ」制作班
KADOKAWA 2016-10-14

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
ブラタモリ 3 函館 川越 奈良 仙台
ブラタモリ 5 札幌 小樽 日光 熱海 小田原
ブラタモリ 6 松山 道後温泉 沖縄 熊本
ブラタモリ (2) 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉
3D地形図で歩く日本の活断層
京都の凸凹を歩く -高低差に隠された古都の秘密
新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門
凸凹地図で読み解く 日本の城 ~この地にこの城を建てた理由(ルビ:わけ) (ビジュアルはてなマップ)
[最新版] 活火山 活断層 赤色立体地図でみる 日本の凸凹


NHKで放送されている教養バラエティ番組「ブラタモリ」を書籍化した作品の第4巻。
松江、出雲、軽井沢、博多・福岡を訪れた回が収録されていて、松江と博多・福岡の回はテレビで観ていた。

松江では関ヶ原の合戦後に入部した後、山を崩して入り江を埋め、運河を通すなどの大規模な土地造成を実施した堀尾氏による土木技術のすごさに驚かされる。

出雲では江戸時代に遷宮のための費用を捻出するために神職が出雲御師(おし)として全国を回り、クーポン券や富くじ、暦、お札などを発行していたように、当時から観光客を呼び込むプロモーション活動がなされていた話が興味深い。

軽井沢では明治になって宿場町の機能をなくして寂れていたのが、カナダ人の宣教師が避暑地としての価値を見出したことから別荘地として発展していく経緯や、軽井沢のある長野県と群馬県の境にある碓氷峠(うすいとうげ)が西高東低の急峻な地形で交通の難所だったのをいかに克服してきたかの話が扱われている。

博多・福岡ではタモリの地元ということで、櫛田神社に段差が存在することを既に知っていたり、山陽新幹線開通当時の博多駅周辺が開けていなかった話など、いつも以上に饒舌に語るシーンが出てくる。

博多地区と福岡地区の違いや、タモリが何度か「歴史を大切にしない」と語るように新しもの好きの地域性が影響して遺跡の発掘では同じ土地で江戸時代、鎌倉時代、平安時代、弥生時代と何層にもそれぞれの時代の遺物が出てくる話が印象に残る。

また、軽井沢では碓氷峠を越えるために使用されたアプト式という線路と列車に歯車を組み込んだ鉄道、博多・福岡ではタモリが若い頃に利用していた路面電車や新幹線の車両基地、博多駅と車両基地を結ぶ博多南線と、タモリが大好きな鉄道関連の取材が多く、テンションが上がっているのが伝わってくる。

末尾では番組でしばしばカメラ撮影されたシーンが登場するが、それを撮影しているスチールカメラマンの山田氏によるつぶやきも収録されていて、内容に奥行きをもたらしている。

来月に5巻と6巻が刊行される予定なので、これらも楽しみにしている。






にほんブログ村 本ブログへ

ブラタモリ 3 函館 川越 奈良 仙台
ブラタモリ 3 函館 川越 奈良 仙台
NHK「ブラタモリ」制作班
KADOKAWA 2016-10-14

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
ブラタモリ 4 松江 出雲 軽井沢 博多・福岡
ブラタモリ 5 札幌 小樽 日光 熱海 小田原
ブラタモリ (2) 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
ブラタモリ 6 松山 道後温泉 沖縄 熊本
ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉
3D地形図で歩く日本の活断層
新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門
京都の凸凹を歩く -高低差に隠された古都の秘密
[最新版] 活火山 活断層 赤色立体地図でみる 日本の凸凹
地形で解ける! 東京の街の秘密50 (じっぴコンパクト)


NHKで放送されている教養バラエティ番組「ブラタモリ」を書籍化した作品の第3巻。
函館、川越、奈良、仙台を訪れた回を扱っている。

函館では青函トンネルの規模、青函連絡船に貨物列車を積み込むためのレール、海底火山によって函館山ができてその後陸続きになった経緯、要塞を建設するに当たって函館山を削り取ったことで見晴らしのいい山になった話などが紹介されている。

川越では江戸時代に川を蛇行させて水量を増やすことで舟運で栄えた話や、火事への備えとして「蔵造り」と称される町並みが「小江戸」と呼ばれるようになったことなどが印象に残る。

奈良では興福寺が平城京の東側の台地上に造られたり、春日大社がご神体である山をできるだけ整地せずに段差を残して建てられているなど、段差好きのタモリが喜ぶような話が出てくる。
奈良の大仏が何度も修復されたことで、何層にも修復の跡があることを解説されているのも興味深い。

そして最後に扱われている仙台が、後編を実際にTVで観たこともあって最も面白かった。

本書では伊達政宗を地形マニアと評し、以下のような業績を紹介している。
  • 海沿いの平地が洪水に襲われることを見越し、河岸段丘の上に仙台の街を建設した
  • 四ツ谷用水を通して飲料水の確保だけでなく、湿地帯を通して排水させたり、地下水が貯まったことで現在の仙台の市街地でも井戸水が利用できるようにした
  • 経済政策として家臣たちの屋敷に実のなる木、材木や燃料になる木を多く植えさせたことで、「杜の都」と呼ばれる美しい景観を形成した
四ツ谷用水では青葉山へ水を通すために高低差の条件が厳しい中で水道橋や暗渠を利用して建設したところは、第1巻の金沢編に出てきた辰巳用水と重なってくる。
その設計者には、小学生の頃に読んだ伊達政宗の伝記に登場した川村孫兵衛の名前が出てきたのでテンションが上がった。

また、本拠の青葉山城(仙台城)だけでなく、政宗が隠居後の屋敷として幕府から許可を得て建設した若林城(名目は屋敷だが規模はどう見ても城)の前方に第2の市街地とも言える城下町を造っていた話も面白かった。
この場所は現在刑務所として利用されていて、特別に許可を得て取材していたのにはNHKの力を感じた。

読むのが3冊目となったこともあり、このシリーズの楽しみ方が分かってきたのか、以前よりもさらに早く読み終えることができたように思う。
さらに続編が出ているので、続けて読んでいく。






にほんブログ村 本ブログへ

ブラタモリ (2) 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
ブラタモリ (2) 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
NHK「ブラタモリ」制作班
KADOKAWA/角川書店 2016-07-29

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉
京都の凸凹を歩く -高低差に隠された古都の秘密
地図マニア 空想の旅 (知のトレッキング叢書)
「昔の名残」が見えてくる! 城下町・門前町・宿場町がわかる本
地形で解ける! 東京の街の秘密50 (じっぴコンパクト)
凹凸を楽しむ 大阪「高低差」地形散歩
【Amazon.co.jp限定】 ガールズ&パンツァー 第2次ハートフル・タンク・ディスク (描きおろしスチールブックケース付) [Steelbook] [Blu-ray]
廃道探索 山さ行がねが (じっぴコンパクト文庫)
なんだこりゃ? 知って驚く東京「境界線」の謎 (じっぴコンパクト新書)
大東京23区散歩 (講談社文庫)


NHKで放送されている教養バラエティ番組「ブラタモリ」を書籍化した作品の第2巻。
第1巻が期待にたがわず面白かったので、続けて読んだ。

本書では富士山、東京駅、大河ドラマ「真田丸」にちなんで主演の堺雅人とともに上田・沼田を訪れた回を扱っている。


富士山は4つの山が積み重なって構成され、3つ目の山と現在の山が重なって存在していた時期があったのが、噴火で3つ目の山だけが崩れて現在の形になったことが書かれていて、全く知らなかったので驚く。

また、雪代という氷雪交じりの土石流がしばしば発生するのにギザギザしていないのは、噴火で溶岩が流れることでお色直しの効果があるためともいうことで、自然の驚異だと感じる。

高所が苦手なタモリは空気の薄さなどに苦しんだりしているが、宝永火口という江戸時代の噴火によって古い富士山の頂上が出ている火口を気に入ったり、山小屋でラムネを飲むなど楽しんでいることが伝わってくる。


東京駅では地下通路や地下街を建設する上でできた、既存の地下鉄やライフラインに影響を与えないための工夫としてできた、段差や傾斜などが多く解説されている。

自動車用の地下通路として先行で建設に着工したのが中止になったために空いた地下空間が発見され、それを取材しているところも出てきて、ニュースになったことを思い出した。

そして大岡越前で知られる南町奉行所跡や、江戸時代の堀や石垣の跡など、江戸時代の遺跡についての話も面白い。


上田と沼田のところでは、タモリが大好きで本シリーズでお馴染みの「河岸段丘」の典型的な地形が出てきて、タモリのテンションが上がっていることが文章と写真からも伝わってくる。

上田では真田氏時代の石垣と、その後に領主となった仙石氏時代の石垣が重なって存在したり、堀の跡にすっぽり収まる形でグラウンドや野球場が造られていること、目の前の山が虎空蔵山城(こくぞうざんじょう)という上杉氏の砦があったことに堺雅人が衝撃を受けているところなどが印象に残る。

沼田では河岸段丘の上の台地に平地が広がっていることや、弱点である水利を解決するために造られた用水路における工夫、近代に鉄道を建設しづらいこの土地で利根軌道という鉄道が7年間利用されていた話などが出てくる。

ここではタモリがある坂道に「ようやっと坂」と名づけ、地元の人々がこれにちなんだ商品製作や観光スポット化を計画しているとスタッフの話に出てきて、少しあざとい感じはあるが面白い。


前作に続いて、本書もかなり楽しんで読むことができた。
タモリが引退したがっているという説が出ているようだが、他の番組はともかく、この番組は続いてほしいと思っている。






にほんブログ村 本ブログへ