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読書-アンソロジー:雨読夜話

ここでは、「読書-アンソロジー」 に関する記事を紹介しています。



阿刀田 高 (編)
講談社 (2014/4/15)


阿刀田高が選者を務めるショートショート・コンテストで入選した作品を収録したシリーズのうち、2010年~2011年の60作品を扱っている作品。

収録されていた作品では、「持ち腐れ」、「中国美人」、「第二の人生」、「よりによってこんな日に」、「見えない少女」、「嗅覚」、「立つ鳥あとを濁さず」、「オリジナリティ」、「諦めて、鈴木さん」あたりが面白かったと思う。

「よりによってこんな日に」や「立つ鳥あとを濁さず」などは読み始めて何となくオチが予想できても雰囲気や話が好きで繰り返し読めそうな作品だし、「オリジナリティ」は「スカットジャパン」に出てきそうな爽快感がある。

後ろの方で面白いと感じる作品が少なかったのが少しつらいが、好みやコンテストを実施した月によるばらつきもあって致し方ないところだろう。




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阿刀田 高 (編)
講談社 (2015/4/15)


小説現代のショートショート・コンテストで入選した作品を収録したシリーズの、2011年~2012年頃の60作品を収録しているアンソロジー。

本作では、「聞き耳頭巾」、「小説の感想屋」、「思い出自販機」、「目には目を」、「人格者」、「悪魔の憂鬱」、「聖夜の贄」、「偽作の証明」といった作品が面白かった。

また、「飛び首」は作品自体はそこそこというところだが、中国の怪奇小説で良く出てくる設定である「飛頭蛮」が扱われていてその話を思い出して楽しく読んだ。
「聞き耳頭巾」もそうだが、昔話や神話、怪奇小説をうまく組み入れた作品が私の好みの1つに入るようである。

阿刀田高氏による選評コメントや採点ではその通りと思うものもある一方で納得しづらいものもありで、人によって分かれるのだろうと感じた。

そして、あんどー春氏や奥泉明日香氏のように、複数の作品が収録されている投稿者もいて、もしかするといずれ作家として活躍するのかもしれないと期待させてくれる。




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阿刀田 高 (編)
講談社 (2016/4/15)


小説現代のショートショート・コンテストで入選した作品を収録したシリーズの、2012年~2013年頃の60作品を収録しているアンソロジー。

本作ではハッピーエンドになったりいい雰囲気の作品が目立つように感じていて、「じゃんけん必勝男」、「美術館の少女」、「赤ペンラブレター」、「新婚すれ違い」、「伊藤さん」、「私と彼女となんとなく」などが好きな作品だった。

それ以外のタイプの作品では、「運の悪い男サトウ」、「ロシアン・ルーレット」、「体で覚えろ」、「仲間」などが良かったように思う。

あと、「小さなレンズの向こう側」では意外な展開になったところで、もう1つさらにひねりを加えてくると予想していたらそこまではしていなくて肩透かしを勝手に食らったようになったが、ネタの予想を読もうとし過ぎてしまったのだろう。

ショートショートは必ず意外性や驚きがなくてもいいこともこのシリーズを読んでいて認識することが多く、色々な作品があるものだと感じた。




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阿刀田 高 (編)
講談社 (2007/5/15)


小説現代のショートショート・コンテストで入選した作品を収録したシリーズの、2003年~2004年頃の63作品を収録しているアンソロジー。

巻末には選者の阿刀田高による「あとがきと選評」が収録されていて、ショートショートに必要な要素や、どのようにすればもっと面白くなったかを語っていて、ちょっと微妙に感じた作品ではとくにそうした指摘がなるほどと思ったりする。
例えばタイトルが内容と必ずしも合っていないと思われていたり、アイデアはいいのに結末までの話が長すぎたり記述が足りなかったりするケース、単純に文章力の問題などで、投稿した作者たちからすると耳が痛い意見だろう。

出来不出来や合う・合わないが出るのは毎回のこととして、本作では少し馬鹿馬鹿しい感じの作品で面白いものがあったり、読み出してすぐに結末が読めても面白い作品があることに気づくなど、楽しく読むことができた。

「三方一両得」、「秘密の穴」、「うっかり同盟」、「他人の日記」、「タクシー」、「殺人者」などが好きな作品だった。
ショートショートの性質上ネタバレになるので、内容は読んでみてくださいということになる。




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阿刀田 高 (編集)
講談社 (2017/4/14)


小説現代のショートショート・コンテストで入選した作品を収録したシリーズの第9巻。
選者の阿刀田高氏が巻末の「あとがきと選評」で、それぞれの作品の採点と感想、こうしたらもっと良くなったのではないかというアドバイスなどを語っている。

60作で全て異なる作者のため、出来不出来や合う合わないが出てくるのはこの手のアンソロジーでよくあることで、傾向としてはセリフが少なくて改行が少ない作品や、変に抒情的な感じを出した作品がいまいち相性が良くないようである。

収録された作品の中では、十二支の話である「少数精鋭」や、宝くじの話題から始まる「当たりくじ」、主人公が若い頃の妻の夢を見る「週末の浮気」、ドライブデートの会話で話が展開する「かもしれない運転」などが良かったと思う。

本作の次の作品が出ていないようで、小説現代はショートショート・コンテストをやらなくなったのだろうか?




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