読書-思想(東洋):雨読夜話

ここでは、「読書-思想(東洋)」 に関する記事を紹介しています。


[超訳]老子 心が安らぐ150の言葉 (PHP文庫)
[超訳]老子 心が安らぐ150の言葉 (PHP文庫)
岬 龍一郎
PHP研究所 2011-08-03

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
[新訳]老子
超訳 老子の言葉 「穏やかに」「したたかに」生きる極意 (知的生きかた文庫)
老子・荘子の言葉100選―心がほっとするヒント (知的生きかた文庫)
[超訳]論語 自分を磨く200の言葉 (PHP文庫)
[決定版]菜根譚
老子―自由訳
心の疲れがすうっと消える 老子 上善の言葉 (ナガオカ文庫)
老子の無言: 人生に行き詰まったときは老荘思想 (光文社知恵の森文庫)
「いいこと」がいっぱい起こる!老子の言葉: ほっとする!道が開ける!「タオ」の智慧 (王様文庫)
「手放す」生き方 心を晴ればれと軽くする (WIDE SHINSHO 160) (新講社ワイド新書)


『老子』の言葉150を分かりやすい現代語訳で翻訳している作品。

余計なことはしない、自然のままに任せるという印象が強かった『老子』だが、へりくだることや他者への思いやりを語っている言葉がけっこう含まれていることに少し驚く。

そして「大器晩成」、「天網恢恢疎にしてもらさず」、「無為にして化す」、「如水」、「足るを知る」、「小国寡民」、「無用の用」など、日本語の中に定着していると思われる言葉、『老子』からの言葉と知らなかった言葉があることを再認識した。

また、『老子』には「怨みに徳を以て応じる」という言葉があり、『論語』だと孔子がこれに対してそれではダメで、「怨みに直を以て応じる」という趣旨の話があり、孔子より前の時代に書かれたことを思い出したりもする。

著者がまえがきやら解説文やらで3.11の原発事故や現代の世相について憂いてみせ、教訓ぶった話をしているのは『老子』的でない気もするが、本文自体は興味深く読むことができた。






にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

関連タグ : 岬龍一郎, ,

40代から悔いなく生きる中国古典の知恵 (知的生きかた文庫)40代から悔いなく生きる中国古典の知恵 (知的生きかた文庫)

守屋 洋
三笠書房 2011-08-20

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


中国史で活躍したとされる、伝説上の堯舜から元代の耶律楚材にいたる人物にまつわる名言やエピソードを1項目当たり見開き2ページで紹介している作品。

『左伝』、『戦国策』、『史記』、『三国志』、『十八史略』、『宋名臣言行録』といった古典の言葉が引用されていて、思想家っぽい人物よりも政治家や将軍タイプのエピソードが多く扱われている。

例えば『三国志』で権謀術数を用いる悪役のイメージが強い曹操の意外な気さくさや、劉邦や李世民といった皇帝と名臣たちのやりとりなどが興味深い。
特に南北朝時代以降はそれまでと比べて日本で知名度の高い人物が少なそうなこともあり、初めて知る話が多かった。

そこから組織で活躍するための心得などを抽出しているという形で、そういう使い方をするのかと思いながら読んでいった。

たまに「このエピソードは教訓として適切なのか?」というところや、しばしば最後の一文で「それに比べて現代は・・・」という嘆きを入れているのはあまり好感が持てない。
前者は好みが分かれるところだろうが、後者だと読者がこれを読んで「そうだ、頑張らないとな」ということにはならないと思っていて、もう少し効果を考慮してほしいところではある。

この手の本を数十冊読んだこともあるためか、1回読むには興味深いが、再読するほどの内容でもないと感じた。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 守屋洋,

孔子、老子、韓非子から孫子、尉繚子まで 知っていると役立つ「東洋思想」の授業
孔子、老子、韓非子から孫子、尉繚子まで 知っていると役立つ「東洋思想」の授業
熊谷 充晃
日本実業出版社 2016-11-17

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
マンガ 老荘の思想 (講談社+α文庫)
マンガ孫子・韓非子の思想 (講談社+α文庫)
僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意
中国古典「一日一話」 (知的生きかた文庫)


中国の春秋戦国時代に活躍した諸子百家から、孔子、孟子、荀子、老子、荘子、韓非子、孫子、呉子、尉繚子の思想を分かりやすく解説している作品。

それぞれ文献の来歴や構成、著者とされる人物の業績、ポイントとなる言葉の解説、故事成語となった言葉などが書かれている。
この中では特に、著者とされる人物についての話が充実しているように感じた。

知っている話も多いが、春秋時代に活躍した人物(孔子や孫子)とその後の戦国時代に活躍した人物(荀子や韓非子)では経済の発達や国際政治が複雑になったこともあり、より政治的な話が多くなっているという傾向を指摘しているのはなるほどと思った。

この手の作品では扱われることが少ない荀子や尉繚子についてそれなりにページが割かれているのも好感が持てる部分となっている。

それぞれの書物が江戸時代や明治時代に及ぼした影響についても書かれていて、いかに時代を通用する思想となっているかを再認識することにもなった。

ところどころでケアレスミスと思われる記述が散見されるのはマイナスポイントだが、それ以外は入門書としてまずまずの内容になっていると思う。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 孔子, 荀子, 韓非子, 孫子,

現代語訳 論語 (ちくま新書)
現代語訳 論語 (ちくま新書)
齋藤 孝
筑摩書房 2010-12-08

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)
現代語訳 武士道 (ちくま新書)
現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)
現代語訳 福翁自伝 (ちくま新書)
インサイト
論語 (岩波文庫 青202-1)
自分で決める、自分で選ぶ―これからのキャリアデザイン―
マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?
文庫 声に出して読みたい論語 (草思社文庫)
シンプルな戦略: 戦い方のレベルを上げる実践アプローチ


齋藤孝による、『論語』を現代語訳した作品。
「すっと読めて」「完全にわかる」ことを意識し、白文や読み下し文、解説などはなく、現代語訳のみの構成で書かれている。

用語や背景が分かりにくいところは現代語訳の本分の中に違和感が出ない程度に書かれていて、中国の春秋時代の予備知識があまりなくても読みやすいものとなっている。

文体についてもかなり平易なものとなっていて、孔子が御者を務める弟子のレベルの低い質問に少しいらだったり、多弁な傾向のある司馬牛にやんわりと諭したりと、やり取りの感じがよく出ているように思う。

その分、孔子や儒教では弱いとされていると思われる、政治や礼楽以外の職業の人への敬意があまり感じられないところや、秩序にこだわりすぎるところなども出ていて、『論語』のいい部分もいまいちな部分も出ているようだった。

下に挙げる関連記事で取り上げた作品と同等くらいに、『論語』を現代語訳した作品として優れていると思う。
そこから先は、訳し方や文体の好みということになる。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 齋藤孝, 孔子,

よくわかる論語―やさしい現代語訳よくわかる論語―やさしい現代語訳

永井 輝
明窓出版 2001-02

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


『論語』をまずは一通り通読してもらうことを重視して現代語訳している作品。
その意図から、白文や読み下し文は入れておらず解説も最小限に抑えていて、現代語訳のみで書かれている。

「仁→人間愛」、「君子→立派な人」、「小人→つまらない人」のように、いかにも儒教っぽい表現をできるだけ一般的な言葉に置き換えていて、読み進めるのが容易になっている。
訳者も本書はあくまで『論語』の入り口になればということをあとがきで書いていて、その試みは成功していると思う。

さすがに孔子や『論語』に関係する本を30冊以上読んできたので、ある程度の感じがつかめるようになってきた。

本書と近いスタンスで現代語訳した作品では、下村湖人訳の『[現代訳]論語』と佐久協訳の『高校生が感動した「論語」』を読んでいて、訳の仕方によって感じが違っているのも興味深い。
私の好みでいくと、下村訳>本書>佐久訳の順になる。

1冊を何度も繰り返して読み返す方法もあるが、『論語』については異なる現代語訳の本や解説書を読む形で読んできたことになる。
まだ何冊か読んでいない『論語』に関連した本を積読しているので、これらも読んでいくつもりである。






にほんブログ村 本ブログへ

関連タグ : 孔子,