読書-思想(海外):雨読夜話

ここでは、「読書-思想(海外)」 に関する記事を紹介しています。


もうひとつの「孫子の兵法」 孫?(そんぴん)に学ぶ勝つ極意 (PHP文庫)
もうひとつの「孫子の兵法」 孫?(そんぴん)に学ぶ勝つ極意 (PHP文庫)
福田 晃市
PHP研究所 2006-08-02

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一般的に知られる春秋時代・呉の孫武が著したとされる『孫子』ではなく、戦国時代・斉の孫臏(そんぴん)が著したとされる『斉孫子』にある言葉を現代語訳と例を挙げて解説している作品。
1項目当たり見開き2ページで、読み下し文、現代語訳、中国史での例、著者の解説で構成されている。

兵が多いだけでもダメ、物資が豊富なだけでもダメ、装備が充実しているだけでもダメと、場所によっては韻を踏んでリズムが感じられる言葉があったりと、よみやすい文章になっている。

ただ著者の書き方はくせが強く、好き嫌いが分かれるような気がする。
他の人の訳書が多ければ比較しやすくなるので、他の人の作品も読んでみたいところである。

著者の作品は本書で2冊目だが、中国史上における(日本で知名度が低い人も含めた)名将たちが活躍している例を多く挙げているのが面白いので、こちらをメインで1冊くらい書いてほしいと思った。
(書いたけどボツになったとか、売れなかったということはあるかもしれないが・・・)






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関連タグ : 孫子,

自分の価値に気づくヒント (ディスカヴァー携書)
自分の価値に気づくヒント (ディスカヴァー携書)
ジェリー・ミンチントン (著), 弓場 隆 (翻訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン 2016-08-11

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自分の価値を認識して前向きに生きるためのヒントについて、1項目当たり見開き2ページで100項目で語っている作品。
著者の『うまくいっている人の考え方』『心の持ち方』の2冊が良かったので、続けて読んだ。

本書でも心に響く方法がいくつも書かれていて、中でもポジティブなことについて方法や計画を色々と考えてみることや、過去に自分がうまくできたことをリストアップして書き出しておくことなどは、快適な形で効果がありそうだと感じた。

また、他人からのアドバイスや批判についてはまずは内容を吟味すること、その上で本当に自分のために言われたものか、それとも悪意や支配する意図があるものかを判別してそれに応じた行動をすべきというくだりも印象に残る。

自尊心の低さを他人を下げることで晴らそうとする人、他人を支配して操ろうとする人は必ずいることがしばしば書かれていて、こうした人からの影響をいかに排除するかが重要ということは非常に納得できる。

自分の中に批判者と支援者が存在するという表現も面白く、これらが過去に他人から受けた言動に起因するところも大きいとしていて、たまには自分を見つめなおすための方法論としていいと思った。

本書もよく売れていることが納得できるし、折に触れて読み返したい。






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“迷わない心”をつくる論語100選 (知的生きかた文庫)“迷わない心”をつくる論語100選 (知的生きかた文庫)

境野 勝悟
三笠書房 2013-04

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禅宗の僧侶による、『論語』の言葉100を引き合いに出して生き方などについての自身の考え方を語っている作品。

徳とか仁とかの言葉が出てくるたびに「宇宙の力に生かされて云々・・・」という話につなげている箇所が多く、法話として聞くならありがたいお話なのだろうが、文章で読む分にはあまり面白くない。

『論語』の言葉と関連しているかどうか納得しづらいというか、『論語』に求めれているのと異なるような感じを受け、あまりはまらなかった。

これはおそらく、孔子が「怪力乱心を語らず」という言葉を語っているように、確認できないような存在の話(宇宙の力も当然当てはまる)をしたがらなかったことを知っているためではないかと自己分析した。

著者の作品は『超訳 菜根譚』『陽明学と禅のこころ』を読んでいてどちらも良かったので本書をよんだのだが、残念ながらはずれという感想となった。
著者の語ることと、私がイメージする『論語』の相性が良くなかったのかもしれない。






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関連タグ : 孔子,

[新訳]論語
[新訳]論語久米 旺生
PHP研究所 2009-02-28

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『論語』から百言百話として、孔子とその弟子たちなどによる200の言葉とエピソードを現代語訳している作品。
現代語訳と読み下し分が併記されているバランスが読みやすい。
(白文は読まないので、私にとっては必要ない)

前半では子路、子貢、顔回など、弟子たちとのエピソードに関する話が多く収録されている。
それぞれの言葉が語られた背景や、他の言葉との関連性についても丁寧に書かれているところに好感が持てる。

中島敦の短編「弟子」に描かれているように元々ごろつきだった子路もそうだが、弁舌にたくみで商才もある子貢なども、孔子に出会っていなければ悪の方で名を知られていたかもしれない。

ストレートに疑問をぶつける子路、ひねった言い回しで孔子に問いかける子貢など弟子たちの個性が出ていて、それに対して孔子が回答の内容や表現に工夫をしているシーンを随所で見ることができる

孔子の御者をやっている弟子はあまり飲み込みが早い質ではないのか、他の弟子がしないような初歩的な質問をあれこれしていて、後世の我々にとっては理解を助けてくれる存在となっている。
孔子に対して農作業のやり方まで聞いているのも、ちょっと面白い。

後半では孔子の「吾十有五にして学に志す」から始まる人生での出来事と関連した言葉やエピソードを、時系列で構成している。

出身国の魯だけでなく、斉、衛、陳といった国々の君主や大臣たちとのやり取りがなされていて、中には陽虎(日本で言えば松永久秀)のような梟雄、衛の南子(素行が悪いとされる君主夫人)、さらには隠者などとの話も収録されている。
孔子の弟子で誰が優れているかという問いをしばしば受けているのは、人材豊富な集団だと評価が高かったためだろう。

言葉やエピソードとの関連性については、本書内の項目番号を振って表示しているのが、ゲームブック(選択肢によって××ページに移動、という形式の読み物)を思い起こさせてもくれて分かりやすい。
『論語』関連の訳書としては構成が整っていて、いい部類に入ると思っている。





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超訳 韓非子 善をなすために、悪を知る (知的生きかた文庫)
超訳 韓非子 善をなすために、悪を知る (知的生きかた文庫)
中島 孝志
三笠書房 2015-10-22

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中国の古典『韓非子』の言葉を、古今の事例や著者の経験なども交えて分かりやすく解説している作品。
経営者が好む古典としては表向きは『論語』や『孫子』と答えるが、実は『韓非子』を愛読している人は多いという。

人間が利益や名誉、恐怖や不安などによって動くことを直視し、その上でルールを厳格に適用したり、相手が求めているものや恐れているものを推察して人を動かすという部分が多く書かれている。

情報を伝えるべき相手以外に伝えてしまうと何が起こるのかという話では、著者が出版社の人に企画の話を漏らしてしまったために、同じような企画の本を出されてしまったという失敗を例に出していて、実際の体験だっただけに後悔していることがよく伝わってきた。

他にも賞罰の権利を部下に委任すると取って代わられる危険があることや、職務怠慢と越権は同じくらい問題であること、意欲のありすぎる人を組織で大きな仕事をさせることのリスクなど、古来から多くの指導者たちに読まれてきた理由が理解できる。
そして、リーダーでなくても対人関係で応用できる部分が多いのもすごいと感じている。

読みやすい形式で書かれていて、折に触れて読み返すことでさらに効果が出る1冊だと思う。






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