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読書-思想(東洋):雨読夜話

ここでは、「読書-思想(東洋)」 に関する記事を紹介しています。




企業経営者、コンサルタント、作家とさまざまな分野で活躍してきた人物による、出会った人々のエピソードや自身の経験を交えて菜根譚の言葉から得られる教訓を解説している作品。

順境に身を引き締めて逆境でも腐らずにやるべきことを続けること、自分自身や他人がいかに落ち着いた状態にするか、欲望に囚われすぎずにその場その場での楽しみを見つけることなど、いい言葉が多く収録されている。

著者と親交があったりエピソードを知った人物として稲盛和夫、松下幸之助、樋口廣太郎、スティーブ・ジョブズなどの話も書かれていて、有名な人物の話があるとより入りやすい部分はあると感じる。

この手の本を書く人にありがちな上から目線の感じもあまりなく、受け入れやすい文章なのも好感が持てる。
なかなかいい作品だと思う。






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関連タグ : 菜根譚,



『孫子』とクラウゼヴィッツの『戦争論』という東西を代表する兵書を比較しつつ、戦略の必要な場面、違いが出てきた背景、使いどころの違いなどを多くのエピソードとともに解説している作品。

先日読んだ著者の『最高の戦略教科書 孫子』の内容をさらに普遍的にしているような内容となっている。

まず、『孫子』は現代で言えば雇われ社長とかコンサルタントに近い立場から、群雄割拠でライバルが多数いて敗北が滅亡につながるようなやり直しが利かない状況を想定していることが書かれている。

一方の『戦争論』は(政治家の役割を果たしていない)プロの軍人の立場から、想定される敵は限られていて敗北が必ずしも滅亡にはつながらないという、よほど手痛い敗戦でなければやり直しが利く状況が想定されていると指摘されていて、『孫子』と

前者だと一発勝負で成功しやすいために多く戦略を仕掛ける話が多く書かれていることに対し、後者だと戦いを重ねることで戦略への対策を講じることができるために有効性が薄れていくことを指摘していて、いかに自軍を増強して力を発揮できるようにするかということに力点が置かれていることも対照的である。

また、戦いの場を選択する段階、評価基準の達成や支持者の獲得といった「競」の段階、相手を損ない合う「争」の段階と、3つの段階によって実施する内容が異なる話も分かりやすい。

『孫子』において勝てないまでも負けないで両軍ともに撤退するという「不敗」という考え方なども、敗戦によって取り返しがつかないことを避けるための知恵と取ることができる。

羽生善治や谷川浩司といった棋士、野村克也、森祇晶、江夏豊、江川卓といったプロ野球の選手や監督などによるエピソードや著述、マキャベリの『君主論』や宮本武蔵の『五輪書』などからの引用もあり、説得力のある話が多い。

戦いや戦略についてさまざまなことを考えさせられる内容となっていて、興味深く読むことができた。






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関連タグ : 守屋淳,

最高の戦略教科書 孫子
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『孫子』の言葉を現代的に解釈し、疑問のある記述についても書かれた背景や他の兵書などとの比較からどのように応用していくかなどを語っている作品。

「古典は抽象化して考える」という話がまず印象に残るところで、エッセンスを取り出すことで現代でのさまざまな場面で応用することが可能だと言う話は納得しやすい。

そして抽象化された話は武道家や企業経営者、スポーツ選手などの事例を挙げて再度具体化され、かなり分かりやすくなっている。

また、いまひとつ具体的に書かれていない部分は、著者の孫武が現代で言えば雇われ経営者やコンサルタントのようなポジションのため、売り込みのために文書に残さずにいたのではないか?と書かれていてなるほどと思う。

兵書としてはクラウゼヴィッツの『戦争論』も有名だが、『孫子』と真っ向から対立する話も書かれていて、これは敵が単独なのか複数なのか、そして再戦を想定しているか一度で敵を破ることを想定しているかで異なってくると解説してあることも納得しやすい。

後半では『孫子』の記述に対して「そもそも現代で戦うことはないのでは?」とか「ジリ貧状態で不敗をしても意味がないのでは?」、「弱者はどのように振る舞えばいいのか?」など、多くの人が抱いたであろうツッコミに対しての著者ならではの解答を模索しているところも興味深い。

長めの作品ではあるが丁寧に分かりやすく書かれていて、ためになる1冊だった。






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関連タグ : 孫子, 守屋淳,

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『孫子』に書かれている言葉のエッセンスを、現代の人間関係やビジネスに生かす形で超訳している作品。
著者は会社経営やコンサルティングもやっていたことから、自身が出会った人を例に挙げていたりもする。

地形をシチュエーションに置き換えたり、火攻めの話をイメージ戦略として活用するなど、しばしば「そういう使い方があるのか!」という驚きを受けながら読んでいった。

専門というか得意なことを2つ以上持って活かしていくことや、人を追い詰めてはいけないこと、幅広く長期的な視野から無理はできるだけ避けるべきことなど、経験に裏打ちされたと思われる重要なことが書かれている。

参考になる1冊で、興味深く読んだ。






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関連タグ : 孫子,

巧みな「人心操縦術」中国古典の教え: 華僑大富豪の成功法則 (知的生きかた文庫 お 67-2)
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華僑の大物から中国古典に由来する人生やビジネスの要諦を学んだ人物による、『華僑の大富豪が教えてくれた「中国古典」勝者のずるい戦略: 欲しい「答え」はここにある』の続編に当たる作品で、成功するために周囲の人を動かす方法を解説している作品。

単に成功を収めて目立つと嫉妬を受けたり謀略を仕掛けられるため、陰陽の考え方から事前工作を密かに実施して表でさっと実行、成功したら目立つ前に身を潜めるという方法論が書かれている。
これは以前読んだ『鬼谷子-100%安全圏から、自分より強い者を言葉で動かす技術』ともかなり通じる内容となっている。

賢い人、成功している人と見られることはある種のリスクを抱えることになるという理屈は、まあ理解しやすい。
目立たないようにするには、自慢したい気持ちを抑えて理性的に考えることができるかどうかがポイントのようである。

そして後半では、上司、同僚、部下とそれぞれのカテゴリーで扱いにくい人の利用法をタイプ別に解説している。
その人が名誉と富のどちらを求めているか、何を恐れているかを把握した上で、こちらの意図を悟られないようにしながら人を動かす方法を語っている。

嫌いなタイプの人を動かすことも多いわけで、このあたりもいかに感情をコントロールして実行するかが試されるのだろう。
成功するには必要なのだろうが、ちょっと実行が難しい。

やりすぎにならないようにうまく実施するヒントが多く書かれていて、かなり参考になる内容だと思う。






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