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読書-SF(日本:長編):雨読夜話

ここでは、「読書-SF(日本:長編)」 に関する記事を紹介しています。


宇宙人相場 (ハヤカワ文庫JA)
宇宙人相場 (ハヤカワ文庫JA)
芝村 裕吏
早川書房 2014-11-21

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遙か凍土のカナン7 旅の終わり (星海社FICTIONS)
マージナル・オペレーション改 01 (星海社FICTIONS)


35歳男性のオタクである高野という主人公が彼女の父親から半強制的に勧められて投資をすることになり、宇宙人?とのメールをやり取りも発生している小説。

高野はオタク趣味が高じてグッズ会社を経営していたが、婚活を考えていた矢先に妙(たえ)という病弱で少しエキセントリックなところのある女性と知り合い、これまた変わり者の父親から個人投資家としての活動をするように命じられる。
指定された投資手法はデイトレードよりもさらに短期で売買を繰り返すスカルピングというもので、筋がいいのか続けていくことになる。

そして高野が使用する携帯電話のメールアドレスに”金融とは何か?”のように端的に質問をしてくるメールが届くようになり、面白がって返信をしていると、どうやら宇宙人が書いているのでは?という疑惑を持つようになる。
話はリーマンショック前後を扱っていて、何度か市況が荒れるタイミングとメールのタイミングがリンクしているように感じられたことも、高野の疑惑を増していく。

高野と妙、そして妙の両親といった濃い人々のやり取り、高野がしばしばアニメの言葉を使用してしまうこと、そして株式投資の手法や金融についての学習やおさらいをすることができるようにもなっていることなど、ゆるい舞台設定ながら思っていた以上に楽しむことができた。

著者の他の作品にも関心を持ったので、どれか読んでみようと思う。






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時空の巫女 (ハルキ文庫)
時空の巫女 (ハルキ文庫)
今野 敏
角川春樹事務所 2009-05

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バトル・ダーク―ボディーガード工藤兵悟〈3〉 (ハルキ文庫)
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アイドル発掘の話から超能力者に深層心理、そして次元や予知といったところに話が展開していくSF作品。

芸能プロダクションの関連会社社長である飯島は親会社社長の中根からアイドルプロデュースを命じられ、部下の曽我とともにアイドル候補探しをするうちに、「ちあき」という名の2人の女性と出会う。

これとは別に自衛隊の情報部門に所属する綾部は、米軍の超能力者の研究をしている機関から大爆発で甚大な被害が出る現象と「チアキ」という女性の救世主の夢を見る超能力者が多いため調査に協力してほしいとの要請を受けて困惑するが、上司の指示もあって来日したマクルーハン教授とともに調査に当たることとなる。

この2つの話が途中からリンクし、破局を回避するにはどうしたらいいかという流れで話が進んでいく。

書かれたのが90年代後半ということで、ノストラダムスの大予言がブームとなっていたことが反映されたものと思われるが、次元や多元宇宙(パラレルワールド)の話が続いたりしてついていくのがつらかったりする。

著者の作品の中では、安積班シリーズの『イコン』『蓬莱』、他には『神々の遺品』あたりが近いように感じた。
全体的には、まあそこそこという内容だった。



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関連タグ : 今野敏,

コロロギ岳から木星トロヤへ (ハヤカワ文庫JA)
コロロギ岳から木星トロヤへ (ハヤカワ文庫JA)
小川 一水 (著), 橋本晋 (イラスト)
早川書房 2013-03-29

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天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫JA)
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宇宙軍士官学校―前哨―4 (ハヤカワ文庫JA)
深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)


小川一水による、21世紀の地球と23世紀の小惑星の間でやりとりがなされる時間SF。

23世紀、ヴェスタに敗戦して占領下に置かれたトロヤの少年リュセージとワランキは、展示されていた昔の宇宙戦艦を探索していたところ謎の存在を見つける。

一方、21世紀に飛騨のコロロギ岳山にある天体観測所で観測に当たっている天文学者の百葉(ももは)はある朝、異変に遭遇することとなる。

そしてリュセージとワランキが危機に追い込まれている状態だったため、コロロギ岳とトロヤの宇宙戦艦との間で、時空を越えてのコンタクトがなされていく。

時間に関するパラドックスや干渉が発生するところやパラレルワールドっぽい展開は、以前読んだ鯨統一郎の『タイムスリップ森鴎外』に始まるシリーズや、J・P・ホーガンの『未来からのホットライン』、などを思い起こした。

ネタバレになるのでこれ以上内容については触れないが、パラドックスでこんがらがりそうな題材なのに、軽妙に話を進めているのは著者らしくて面白かった。




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関連タグ : 小川一水,

臨機巧緻のディープ・ブルー (朝日ノベルズ)
臨機巧緻のディープ・ブルー (朝日ノベルズ)
小川一水
朝日新聞出版 2013-10-18

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女子高生、リフトオフ! (ロケットガール1)


小川一水による、ファースト・コンタクトを扱ったSF長編。
人類が太陽系だけでなく複数の銀河系に進出し、異星の種族とのコンタクトも果たしている時代、甲坂を指令とする調査艦隊はカラスウリ星系のディープ・ブルーと名づけた水の惑星を発見したが、その軌道上には異星人の艦隊が駐留しており、退去するよう警告を受ける。

しかしその艦隊は他の星系から来たもので、原住の種族は別にいると推定されたことなどから、地球の艦隊は調査隊をディープ・ブルーへ派遣することを決定し、新人カメラマンのタビトもAI(人工知能)のポーシャとともに参加することで話が展開していく。

人類の知に対するあくなき探求心や調査チームと軍人チームの確執、見た目や思考方法、行動様式の異なる2種類の異星種族の関係、そして異星種族内部でもいくつかの勢力に分かれていることなど、多くの要素が組み合わさっていて厚みのあるものとなっている。

J・P・ホーガンやロバート・J・ソウヤー、堀晃などの作品に出てきた設定を思わせる部分もあり、そういえばと思い出しつつ興味深く読んでいった。
著者らしいまとまった作品となっており、安心して楽しむことができた。





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関連タグ : 小川一水,

侵略教師星人ユーマ (メディアワークス文庫)
侵略教師星人ユーマ (メディアワークス文庫)
エドワード・スミス
アスキーメディアワークス 2012-02-25

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教師として赴任してきた異星人がドタバタを引き起こすSFライトノベル。

舞台は海岸沿いにある町で、10年前にアゾルデ星人と名乗る宇宙人が資源採掘を名目として沖合に巨大な基地を建設し居座っていた。
各国の政府が攻撃したもののことごとく返り討ちに遭い、近づかなければ何もしないこともあってアンタッチャブルとされていた。

主人公はこの町の女子高生の舞依で、新学期を迎える日に長身で銀髪の男が、アゾルデ星人の基地に対して出ていけと叫んでいるのを見かける。
それが担任として赴任してきた教師のユーマで、弟のソーマも舞依のクラスへ転入してくる。

ユーマは地球侵略に来たと公言するなど宇宙的なスケールの発言が多いが、妙に辻褄が合っていて教育熱心さや教え方のうまさもあって人気教師となり、舞依やその友人たち、そして姉妹もユーマのペースに巻き込まれていく。

始めの方は話の展開がまどろっこしかったが、中盤で舞依の妹の麻美がユーマにからむあたりから徐々に面白くなっていく。

ユーマが掃除をサボる生徒に対し、アフロヘアーと角が特徴的な超人の技をお見舞いするなど、他の漫画やアニメのオマージュをしている部分も多く見受けられ、こうした部分も楽しむことができた。





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