読書-投資:雨読夜話

ここでは、「読書-投資」 に関する記事を紹介しています。


五輪景気を逃すな!J-REIT「金メダル」投資術
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酒井 富士子
秀和システム 2013-12-26

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2020年の東京オリンピック開催やアベノミクスなどが投資環境を有利にしているとの前提から、J-REIT(東証で取り引きされる不動産投資信託)投資について解説している作品。

タイトルはダサいと思うが、内容は意外とまともなものになっていて、あまり知らなかったことも多く書かれている。
そもそもREITに関する入門書はそれほど多くないように感じているので、こうした本は貴重だと思う。

REITは株式に比べると値動きが緩やかで、価格が下がって分配金の利回りが高い時期に購入してインカムゲインを狙うという手法が基本のようである。
当然、安全性などのチェックも必要となる。

投資対象は大別してオフィス、商業施設、物流施設、マンションのような住居、ホテルなどがあり、これらの複合型、総合型のタイプも存在する。
この中では物流施設に投資するものに関心を持った。
(倉庫などの不動産投資にも関心があるが、価格やリスクが高くてとても手が出ないので・・・)

REITの指数に連動するインデックスファンドやETFについては特に書かれていないので、個別の銘柄と比較してどうなのか?という点については、他の本を読んだりデータに当たったりして調べることになる。

実際に投資してみないと分からないことも多いわけで、基準価格が安いものを試しに購入してみようかと考えている。
資産運用の本にありがちな変な危機感(国家債務とか年金とか・・・)を煽ったりもしなくて文章も読みやすく、まずまず興味深く読むことができた。






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橘 玲
文藝春秋 2014-05-20

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以前読んだ『臆病者のための株入門』の著者による、金融商品や不動産投資の勧誘などにまどわされずに資産形成するための手法について語っている作品。

宝くじ、金融商品、保険、不動産などについて、販売者側にミスリードされて不利な商品を買わされてしまいがちな話が多く書かれており、特に前半は少し前に読んだ『金融商品にだまされるな!』に近い内容となっている。

例えば、宝くじにおける期待値のべらぼうな低さについて、金融商品に適用されている但し書きを適用するといかに悲惨な表現になるかを語っているところは、リアルすぎて少し引いてしまう。

中盤には具体的な資産運用の方法が書いてあり、「世界的な株式の暴落時に、世界経済全体に投資するインデックスファンドやETFを購入する」というものだが、タイミングを見計らってさらに下がる恐怖に耐えて購入するのは難しい。
そのため、経済の動向を読む自信がなければ、購入タイミングを分散して購入するのが無難かと思う。

また、円安による購買力の低下というリスクに備えて、一定の割合で外貨、例えばドルを保有しておくことも書かれている。
ただし金利と通貨の価値はトレードの関係にあるので、高金利を狙うという戦略には疑問を呈している。

そして終盤では、不動産市場が一般の人にとってははなはだしく不利な構造になっていて、素人が持ち家の購入やマンション投資などでいい物件を購入することはできないと、かなりシビアなことが書かれている。
株式や為替の市場はオープンなためにプロでも勝てるとは限らない(し、素人も勝てる可能性がある)ことと比較しているので分かりやすい。

不動産会社の社員が賃貸の住宅に住んでいて、持ち家を購入するのはいい物件を回してもらえる地位に出世してからとか、マンション投資で家賃保証というシステムがあるが、この家賃は低く抑えられるとも書かれていて、うまい話なんてないと再認識させられる。

変に夢を持たせるようなことも書かれていなくてかなり辛口だが、それだけに参考になる内容で、あとがきにもあったように遅い思考をすることで変な勧誘にひっかからないように気をつけようと思った。






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世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由
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松本 大 (著), マネックス証券株式会社 (監修)
東洋経済新報社 2013-11-29

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マネックス証券の社長による、米国株投資のすすめ。
メインで利用している証券会社ということもあり、読んでみた。

米国株投資を勧める理由としては、米国経済が長期的に最も有望なことと、円安ドル高による円建て資産の実質価値の低下リスクへの備えという2つの方向から書かれている。

そして米国株を購入する方法としては下記の4種類を上げていて、立場上当然ながら4番目を勧める流れとなっている
  1. 国内の株式市場に上場している米国企業の株を購入する(少ない)
  2. 米国株を組み入れた投資信託を購入する
  3. 米国企業の日本法人の株式を購入する
  4. 国内あるいは海外の証券会社を通じて、米国株を購入する
この選択肢の立て方は偏っていて、例えば
  • 国内の株式市場に上場している米国株式のETFを購入する
のような選択があるのに挙げていない辺りは恣意的だと思う。
(ETFも投資信託に含むという言い訳はできるが)

当然ながら米国株には為替リスクと値動きのリスクがあるわけだが、前者に対しては米ドルのまま投資を続けること、後者に対しては米ドル建てのゼロ・クーポン債と組み合わせることでリスクヘッジする方法が紹介されていて、ここは参考になる。

インデックス投資か個別株投資かという話では後者に妙味があるようなことが書かれているが、研究に時間をかけるほどのやる気もないので、私は前者で問題ないと思っている。
(日本株でさえ銘柄選びができているとは言えないのに、米国株の銘柄選びなんて面倒と感じる)

本書では書かれていないが、東京証券取引所には米国株式のインデックスに連動するETFが複数上場されている。
取引数や種類が少ないという弱点はあるものの、手数料や信託報酬が比較的安いものが多く、円建てで損益が分かりやすいのは大きな魅力である。
それで、昨年から今年にかけて以下の3種類を少しだけ購入している。
  • SPDR S&P500 ETF(1557)
  • iシェアーズ エマージング株ETF(1582)
  • iシェアーズ 米国小型株ETF(1588)
この3つはニューヨーク証券取引所でも(おそらく)上場されていて、本書に書かれている時点でのETFの取引数ランキングでそれぞれ1位、2位、6位に該当しているようだったので、そう悪い選択でもなかったのだろうと勇気付けられた。

すぐに実行に移すかといえば上記の理由からしないが、マネックス証券で米国株を取り引きする手続きが丁寧に書かれているので、関心のある人には役立つ内容だろうと思う。






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玉川 陽介
日本実業出版社 2014-09-26

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金融資産の値上がりによるキャピタルゲインではなく、配当や分配金、利息といったインカムゲインをメインとした投資方法を解説している作品。
債券に投資する海外ETF、REIT、FXなどの為替投資といったあたりを中心に書かれている。

一般的な投資の入門書ではあまり書かれていない部分を意識して書いていることがあとがきで語られていて、投資に関する一定以上の経験や知識がある人向けの内容となっている。
そのため、あまり知識のない人が安易に手を出すべき内容ではないように思う。

そのあたりも考慮しているのか、一見有利そうに見える金融商品に隠された罠や仕掛けについての解説も丁寧に書かれている。
この部分は吉本佳生著『金融商品にだまされるな!』『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか』あたりと読み比べることで、さらに理解が深まるかと思う。

インカムゲインの有効性はある程度以上の投資額があってのことと考えているので、「長期投資の結果として資産が増えたら、このような方法で安定して増やすこともできる」くらいの気持ちで読むのがいいのだろう。

まだ大した知識も金融資産も持ち合わせていない現状からすると、国内の金融機関で購入でき、流動性も一定以上あって仕組みが理解できる一般的な金融商品に投資するのが身の丈に合った投資方法だと改めて感じた。






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「普通の人」が「日本株」で年7%のリターンを得るただひとつの方法
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伊井 哲朗
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コモンズ投信の社長による、日本株で成長する銘柄を選定して投資する方法、そしてこの方法で運用を行う投資信託への投資について語っている作品。

著者とともにコモンズ投信を経営する渋澤健氏、「ひふみ投信」を運営するレオス・キャピタルワークスの藤野英人氏、セゾン投信の中野晴啓氏らとほぼ同じスタンスで投資についての考え方が書かれている。

大雑把に要約すると、日経平均やTOPIXなどの経済指標に連動するインデックスファンドはいまいちな大企業を含んでいるのでパフォーマンスが悪く、長期的に成長していく企業を集めるという考え方で投信を設定しているということになる。

コモンズ投信による30社くらいに厳選する形での投資方法がどれくらいのパフォーマンスを出すのか?については、ここ数年だとTOPIXと比較して少し分が悪いようなのと、インデックスに組み入れられている銘柄もけっこう入っているらしいのは、説得力に欠ける気がしないでもない。
(その点、中小企業の株式を多く組み入れている「ひふみ投信」は結果を出しているので説得力がある)

「数年くらいの短期で評価しないでほしい」と反論があるかもしれないが、理念自体はそう間違っているとも思わないので、パフォーマンスをチェックしておくことにしたい。

本書に書かれている考え方からすると、上記のようなアクティブファンドを利用するのも一案だが、JASDACや東証マザーズのような新興市場の指数に連動するインデックスファンドやETFを利用する形でもいいのではないか?と思っている。
この比較についても、当記事で挙げた方々に語ってほしいところである。

タイトルはいまいちだが、語られている投資に対する考え方はしっかりしていると思うので、まずまずの内容だと思う。
もちろん、何にどれくらいの額を投資するかは、コストやリスク、パフォーマンスなどを考慮の上で選定していく。






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