読書-投資一般:雨読夜話

ここでは、「読書-投資一般」 に関する記事を紹介しています。


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以前読んだ『臆病者のための株入門』の著者による、金融商品や不動産投資の勧誘などにまどわされずに資産形成するための手法について語っている作品。

宝くじ、金融商品、保険、不動産などについて、販売者側にミスリードされて不利な商品を買わされてしまいがちな話が多く書かれており、特に前半は少し前に読んだ『金融商品にだまされるな!』に近い内容となっている。

例えば、宝くじにおける期待値のべらぼうな低さについて、金融商品に適用されている但し書きを適用するといかに悲惨な表現になるかを語っているところは、リアルすぎて少し引いてしまう。

中盤には具体的な資産運用の方法が書いてあり、「世界的な株式の暴落時に、世界経済全体に投資するインデックスファンドやETFを購入する」というものだが、タイミングを見計らってさらに下がる恐怖に耐えて購入するのは難しい。
そのため、経済の動向を読む自信がなければ、購入タイミングを分散して購入するのが無難かと思う。

また、円安による購買力の低下というリスクに備えて、一定の割合で外貨、例えばドルを保有しておくことも書かれている。
ただし金利と通貨の価値はトレードの関係にあるので、高金利を狙うという戦略には疑問を呈している。

そして終盤では、不動産市場が一般の人にとってははなはだしく不利な構造になっていて、素人が持ち家の購入やマンション投資などでいい物件を購入することはできないと、かなりシビアなことが書かれている。
株式や為替の市場はオープンなためにプロでも勝てるとは限らない(し、素人も勝てる可能性がある)ことと比較しているので分かりやすい。

不動産会社の社員が賃貸の住宅に住んでいて、持ち家を購入するのはいい物件を回してもらえる地位に出世してからとか、マンション投資で家賃保証というシステムがあるが、この家賃は低く抑えられるとも書かれていて、うまい話なんてないと再認識させられる。

変に夢を持たせるようなことも書かれていなくてかなり辛口だが、それだけに参考になる内容で、あとがきにもあったように遅い思考をすることで変な勧誘にひっかからないように気をつけようと思った。






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金融資産の値上がりによるキャピタルゲインではなく、配当や分配金、利息といったインカムゲインをメインとした投資方法を解説している作品。
債券に投資する海外ETF、REIT、FXなどの為替投資といったあたりを中心に書かれている。

一般的な投資の入門書ではあまり書かれていない部分を意識して書いていることがあとがきで語られていて、投資に関する一定以上の経験や知識がある人向けの内容となっている。
そのため、あまり知識のない人が安易に手を出すべき内容ではないように思う。

そのあたりも考慮しているのか、一見有利そうに見える金融商品に隠された罠や仕掛けについての解説も丁寧に書かれている。
この部分は吉本佳生著『金融商品にだまされるな!』『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか』あたりと読み比べることで、さらに理解が深まるかと思う。

インカムゲインの有効性はある程度以上の投資額があってのことと考えているので、「長期投資の結果として資産が増えたら、このような方法で安定して増やすこともできる」くらいの気持ちで読むのがいいのだろう。

まだ大した知識も金融資産も持ち合わせていない現状からすると、国内の金融機関で購入でき、流動性も一定以上あって仕組みが理解できる一般的な金融商品に投資するのが身の丈に合った投資方法だと改めて感じた。






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石田 秀明
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現在シンガポールに在住している国際税理士・コンサルタントによる、日本で一般に購入されるものとは少し異なった金融商品による長期投資の方法を解説している作品。

年齢や現在保有する資産額を考慮した上で、ファンドや不動産などを紹介している。
日本の証券会社で販売されているものは手数料が高いからとばっさり切り捨てて海外のものを勧めているが、インデックスファンドのようなものもあるわけで、ちょっと断定的に過ぎるような気がしないでもない。

ただし、書かれている条件を見る限りでは最小投資額が高いことを除くとなかなか有利なように見える。
例えばアメリカの株式指標であるS&P500に連動したインベスターズ・トラスト社のインデックスファンドの場合、1万ドルからの購入、元本確保、投資期間7年、管理手数料0.125%と、投資信託なのに長期保有することで損をしないというのはすごい。

これを購入するには単価と海外という点で敷居が高いので、手近なところでは東京証券取引所で上場されているETFの「SPDR S&P500 ETF」(銘柄コード1557)で代用するのも一案かと思う。
(このETFは元本確保ではないが、少額から日本円で購入できるのは魅力)

他には不動産でアメリカやブラジルの「不動産区分所有権購入投資」なども紹介されていて、海外で金融商品や不動産を購入することでの面倒さやリスクの見極めといった高いハードルを越えると、魅力的な商品があるのだろうということが伝わってくる。
そのハードルを越えるのが庶民には難しいのだが・・・

他にはサラリーマンでも週末起業として税務署に開業届を提出すれば入れる「小規模企業共済の投資商品」というものが気になった。
これは事業を辞めたり企業を退職した時のために月額で最高7万円で拠出することができる積立型の金融商品で、税金が安くなることや利回りが高いなどのメリットがあり、対象に入るケースに該当する場合(副業を始めた時など)はぜひ利用を検討したいところだと感じた。
これをやる前に、まずは確定拠出年金からでいいと思うが。

けっこう上級者向けの商品や手法が多く書かれているように感じたが、さまざまな手段があることを知るだけでも興味深く読むことができた。
実際の利用には、きちんと情報を集めてからの検討が必要だとも思う。





[参考文献に挙げられていた作品]


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社会的に信用がありそうなイメージがある銀行員に資産運用の相談をすると、高い手数料を取ったり過大なリスクのある金融商品を購入させられる危険があることと、そうならないための考え方を解説している作品。

毎月分配型の投資信託、バランス型ファンド、ラップ口座、リスク限定型投資信託、仕組み債などは手数料が高いことが多く、客をカモにする金融商品の代表格だということが分かってくる。

そして中盤では、他の金融商品や投資方法についての誤解されがちなことに関しても、さまざまなことが書かれている。
例えば債券の投資信託の期待リターンがいまいちなので個人向け国債の方がましということや、投資(株式や債券)と投機(FXやコモディティ)の違い、高金利の通貨は下落リスクと引き換えなのでお得でもなんでもないこと、長期投資だからリスクが低減されるわけでもないことなどで、何となくのイメージと異なるので気をつけたい。

しかも今年読んだバートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー』に書かれている一部の記述は誤っている上に金融機関などに悪用されていると指摘しており、大いに参考にしていた本だったので驚いた。

そして本文の大半で「これをしてはいけない」的な書き方となっていてつまらないと感じられたかもしれないからと、終盤ではどのような資産運用がいいかを語っている。

内容としてはいつでも使えるようにする資産は普通預金、すぐに使わなくても減らしたくない資産はMRF、MMF、個人向け国債など、リスクを取って増やすことを狙う資産は国内:海外で50:50の割合でインデックスファンドあるいはETFを利用することを勧めている。
具体的には国内ではTOPIXに連動するETF、海外ではMSCIコクサイインデックスに連動したインデックスファンドのうち、信託報酬が安いものがいいという。

海外部分ではEUや新興国を捨ててアメリカだけでいいと割り切れば、アメリカの代表的な株式指数であるS&P500に連動するETF(信託報酬が安いものだと0.09%程度)に置き換えてもいいかもしれない。

銀行員に関する自分の経験としては、少し前に利用している銀行から電話がかかってきて、要件は普通預金が貯まっているけど利子があまりつかないので、来てもらって相談に乗ってあげようか・・・というものだった。
(あれくらいの預金額で電話をしてくるな)
これはコストの高い投資信託を売りつけられると思い、忙しくてそんな暇はないと断った。

他にも職場の労働組合を通して労働金庫から面談の打診があり、しぶしぶ行ってみると年金の財形貯蓄を勧められた。
それに対して確定拠出年金との兼ね合いがあるから・・・と答えると明らかに嫌そうな表情をされ、組み合わせで何とか・・・と苦しいことを言われたが、検討しますの一言でスルーした。
(確定拠出年金の中で分散ができるので、そんなものはいらない)

私のところにも営業をかけてくるくらいだから、日銀のマイナス金利政策その他によって各金融機関は厳しい状況にあるのだろう。
だからといって、それに応じて不利な金融商品を購入させられるわけにはいかない。

金融機関の手口と、資産運用に関する考え方が幅広くかつ率直に書かれていて、大いに参考になった。
ポートフォリオの見直しのきっかけにもなり、一部の手直しを考えている。






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投資や経済分析について誤解されていると思われることについて、実際はこうだと語っている作品。

「まぐれが起きないと勝てないギャンブル、まぐれが起きなければ勝てる投資」というのがまず目につき、投資信託の分配金は解約しているのと同じことになるという指摘、利益確定するのはいいが次にどの金融商品に投資するかという問題があることなど、投資する上で抑えておきたいポイントが書かれている。

インデックスファンドが最強ではない、というところではコストの低さや分かりやすさ、長期的にインデックスを上回るアクティブファンドが少ないことなどからインデックスファンドがいいという話はしばしば目にしたし実際に一定の割合をインデックスファンドに投資しているが、弱点もそれなりあることが分かる。
インデックスファンド、アクティブファンドともにそれぞれ長所と短所があるということが書かれていて、偏った内容になっていなくて良かった。

そして金融商品についての特性だけでなく、為替や金利、財政や金融といった政策の影響、決算書を読むことの重要性といった分野にまで話が広げられている。

「そんなに誤解されているとも思えない」とか「そもそも誤解されるほど意識されるものなのか?」という部分もあり、著者の思い込みが入りすぎたように感じたりもした。

期待していたほどの内容ではなかったが、マスコミの報道や金融商品の広告などから、漠然とこういうものなのではないか?と思わせられているイメージを疑うきっかけになるという点で、まずまずの良書だと思う。





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