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読書-債券・外貨・不動産:雨読夜話

ここでは、「読書-債券・外貨・不動産」 に関する記事を紹介しています。



加藤鷹幸 (著)
秀和システム (2021/8/31)


ありがちな悩みを抱えるサラリーマンが、給与以外に得る所得を増やすことで、悩みの多くを解決するストーリーで書かれた戯曲みたいな本。

方法というのは不動産投資によるインカムゲインを得るもので、うまくやればできるのだろうがリスクも大きい。
そのあたりの注意点などはさらっと流されているように見え、あまり得るものはなかった。

そもそも奥さんに家計を握られている著者が、どうやって不動産投資の原資を捻出したのだろう?

よく行く図書館のキャンペーンでもらった本だが、それほどハードルを上げていなかったのでがっかりもしていない。





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能登清文 (著)
ごま書房新社 (2021/8/31)


タイトルにある通りの米国債投資と、その応用編としてのドル建て社債への投資を勧めて紹介している作品。

この手の作品で以前読んだ『証券会社が売りたがらない米国債を買え!-絶対減らしたくない、でも増やしたい人のための資産運用術』と似ているだろうと思っていたが、ドル建て社債への切り替えをする手法は多分初めて読んだと思うので、この点が非常に参考になった。

相場が株式有利の時期は相対的に国債が安くなるので米国債を買い増していき、株式が下がって国債が上がったタイミングで米国債を売却してキャピタルゲインを得、株式に連動して値下がりするドル建て社債を購入して高い利回りでインカムゲインを得るという形となっている。

また、債券投資を得意とする北海道にあるFPL証券という証券会社のことも知らなかったので、少し調べてみようとも思った。

不安に感じたのは債券は株式における東証みたいなオープンなマーケットで売買されるものではないため、証券会社の提示した買値・売値で売買するしかないところだが、そういう性質の金融商品ということなのだろう。

それと、米国債の比較対象として米ドルのMMFや外貨預金などを挙げていたのはいいとして、先進国債券に投資する投資信託やETFあたりとの比較も入れてほしかったかな?とも感じた。

全体的にはあまり知っているとは言えない債券投資の手法がさまざまに紹介されているところに刺激を受け、興味深く読むことができた。





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八木 剛 (著)
幻冬舎 (2016/1/30)


タイトルにある通り、不動産投資を始める人々が必ずしも知っているわけではない不動産投資における注意すべきポイントを、具体的な計算や、関係者の利害によって投資家の不利益になる言動をする場合があるエピソードなども含めて解説している作品。

著者は不動産業界で長年勤めて独立した人物であり、問題点を熟知している一方、これらに対しての対策をきちんと実施すれば8割~9割くらいの物件は利益を上げることが期待できることを書いていて、単純に「不動産投資は恐ろしい」だけの話になっていないところは好感が持てる。

注意すべきポイントとしては、販売業者や管理会社といった不動産業者の見極め、空室への対策、経年劣化に対するメンテナンス、融資を仰ぐことになる銀行や銀行員の事情、節税対策をする場合の税制の複雑さなど多岐にわたり、不動産投資は「投資」というよりも「事業」の性質が強いことを認識させられる。

特に印象に残ったのがサブリース(マンションなどの管理を管理会社に任せる手法)を利用する場合にハズレの管理会社を選んでしまうと大変な目に遭うという話のところで、この業界はレオパレスや大東建託、かぼちゃの馬車などを思い浮かべても、知名度や事業規模にかかわらず不誠実な対応、法的に問題がある対応をする業者が多いようである。

コマーシャルや勧誘では手間をかけずに儲かるかのような美辞麗句が語られがちだが、本書を読むと不動産投資はそのような生易しいものではないことが分かり、私は手を出すのをやめておこうとの思いを強くした。

比較的気軽に不動産に投資したい場合は、REITとか関係企業の株式くらいにとどめておくのがよさそうである。






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J-REIT(日本の不動産投資信託)を投資するに当たっての基礎知識が解説されている入門書。

これまでに読んだ『不動産投信で「儲け」と「副収入」を手に入れる! はじめてのJ-REIT完全ガイドブック』『五輪景気を逃すな!J-REIT「金メダル」投資術』と重なる部分も多いが、テーマが同じであればどうしてもそうなる。

基本的には分配金を主眼とした長期投資で、リスクに備えての調査や選択が必要なことがメインで書かれている。
本書では個別の銘柄の業績などを判断するための指標が多く紹介されていて、まだよく理解できたわけではないものの、参考にできそうである。

また、J-REITの構造や種類、これまでの歴史などについても書かれていて、多くのことを知りたい人にとっても役立つ内容となっている。

株式とはまたことなる動きをする金融商品であり、こちらにも少しずつ投資しているので、より理解を深めて投資のスタンスをより強固にしたいところである。





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2020年の東京オリンピック開催やアベノミクスなどが投資環境を有利にしているとの前提から、J-REIT(東証で取り引きされる不動産投資信託)投資について解説している作品。

タイトルはダサいと思うが、内容は意外とまともなものになっていて、あまり知らなかったことも多く書かれている。
そもそもREITに関する入門書はそれほど多くないように感じているので、こうした本は貴重だと思う。

REITは株式に比べると値動きが緩やかで、価格が下がって分配金の利回りが高い時期に購入してインカムゲインを狙うという手法が基本のようである。
当然、安全性などのチェックも必要となる。

投資対象は大別してオフィス、商業施設、物流施設、マンションのような住居、ホテルなどがあり、これらの複合型、総合型のタイプも存在する。
この中では物流施設に投資するものに関心を持った。
(倉庫などの不動産投資にも関心があるが、価格やリスクが高くてとても手が出ないので・・・)

REITの指数に連動するインデックスファンドやETFについては特に書かれていないので、個別の銘柄と比較してどうなのか?という点については、他の本を読んだりデータに当たったりして調べることになる。

実際に投資してみないと分からないことも多いわけで、基準価格が安いものを試しに購入してみようかと考えている。
資産運用の本にありがちな変な危機感(国家債務とか年金とか・・・)を煽ったりもしなくて文章も読みやすく、まずまず興味深く読むことができた。






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