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読書-伝記(世界):雨読夜話

ここでは、「読書-伝記(世界)」 に関する記事を紹介しています。



レッカ社 (編集)
カンゼン (2013/9/14)


中国の春秋戦国時代から始皇帝の時代、楚漢戦争期にかけて活躍した人物たちを、リアルなイラストとパラメータ、事績などとともに紹介している作品。

8割くらいは既知の人物で、2割くらいが初めて知ったと思われたり、名前以外はあまり知らなかった人物(例えば晋の叔向など)で、その意味では読んだ意義はあったかと思う。

ただ、イラストで絵が好みでなかったり化け物みたいになっていてどうかと思ったり、知力やら侠気やらのパラメータ設定がいい加減に感じられるところなども多く、いまいちな印象を受けたのも正直なところではある。





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島崎 晋 (著)
廣済堂出版 (2016/9/5)


世界史上の有名な人物について、残念なエピソードや意外な趣味などをからめて紹介している作品。

通説的な話と、スキャンダラスな話、錬金術やオカルトといった現代では怪しいとされる趣味、対人関係でのやらかしなどを同じ文脈で書いていて、この手の本にしては話にアクセントがなくて面白みに欠ける。

多分、通説的なエピソードと、意外だったり残念だったりするエピソードの話を分けて書いている本をこれまで何冊か読んできたために、そのように感じたのだろう。

研究の結果通説と異なるエピソードの紹介など、真面目に書かれていることは伝わるが、もう少し読み手に対する引っ掛かりが欲しいという印象である。

各人に割かれているページ数は少な目で、それなりに読みやすくはある。





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大野 正人 (著)
文響社 (2018/4/27)


「アチャ~」というセリフをキーに、偉人たちがやってしまった失敗から学んだ方がいいかもしれない(?)ことを子供向けに紹介している作品。

ライト兄弟、ココ・シャネル、フロイト、ベートーヴェン、手塚治虫、オードリー・ヘップバーン、ドストエフスキー、黒澤明、ウォルト・ディズニー、カーネル・サンダースなど24組が扱われている。

成功にしがみつく、業績を認めてもらえない、人の意見を聞かない、助けを求められないなど、ありがちなものからそうでないものまで偉人たちの失敗がいくつも出てきて、偉人を少しでも身近に感じさせてくれるものとなっている。

「一見立派な人なのにダメな人」としてこの手の本でよく登場する野口英世は出てくるが、石川啄木が出てこないのは学べる点を見出しにくかったためなのか、あるいは似たタイプでもっと上をいくドストエフスキーがいたためか?と考えたりしてしまった。

作品の性質上分かりやすさを重視して書かれているのと、名前は知っていても業績や人柄はあまり知らなかった偉人のことを知ることができたりもして、大人も楽しめる作品となっている。





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ローマ史を専門とする歴史学者が、2012年~2013年初めにかけて産経新聞のコラムとして連載していた51人分の人物評伝をまとめた作品。
1人当たり4ページという構成で読みやすい。

コラムという性質と時代背景から、3.11後の話や民主党政権の話、著者が好きな小沢一郎の話なども入っていて、好きではないがこれは仕方がない。

扱われている人物はカエサルや曹操、明治天皇のように多くの人が選ぶであろう人物もあるが、少し変化球みたいに思われるチョイスや、著者が競馬好きなためかダービーの語源となったダービー卿を選んだりしているなど、著者による偏りも面白い。

中でも、下記のような人物が印象に残った。
  • 十字軍の時代に外交交渉でエルサレムの引き渡しを実現したフリードリヒ2世とアル・カーミル
  • 五代十国の時代に複数の皇帝・王朝に数十年の間宰相として仕え続けた馮道(ひょうどう)
  • モンゴル帝国から(イスラム勢力を共通の敵とする)西欧諸国へ使節として派遣されて外交に当たったネストリウス派キリスト教僧侶のバール・サウマー
  • ナポレオン3世の時代、現在に続くパリの美しい街並みを整備したジョルジュ・オスマン
  • 国内の様々な勢力から嫌われながらも、イタリア統一に最大の功績があった首相のカブール

世界史で人物を約50人選ぶと人によって大きく差が出るものなのだろうと思いながら、興味深く読んだ。






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関連タグ : 本村凌二, ,


1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 人物編
デイヴィッド・S・キダー (著), ノア・D・オッペンハイム (著),
パリジェン聖絵 (翻訳)

文響社 2019/4/12



『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』シリーズの第2作で、人物編。
365人の簡単な伝記みたいな構成になっていて、指導者、哲学者・思想家、革新者、悪人、文筆家・芸術家、反逆者・改革者、伝道者・預言者の7つのカテゴリーに分けて輪番で紹介されている。

「アメリカ人がアメリカ人向けに書いた」本という性質上、アメリカ人が多くなるのは当然で、特にモルモン教やクエーカー教のようなアメリカで生まれたキリスト教系の新興宗教の創始者や、黒人や女性の地位向上に尽力した活動家たち、マフィアや暗殺者、爆弾犯、詐欺師のような悪人などが印象に残った。

中でも作品や研究実績を知らなければ理解しづらい哲学者や作家、科学者などと違い、悪人はやったことがある意味明快なので、どうしても読むところが多くなった。
言葉は知っていたが詳細は知らなかった「バウンティ号の反乱」や「切り裂きジャック」などの話も扱われていて、悪人列伝みたいな本の方が売れるような気もする。

選ばれた人物では思った以上にイスラム圏の人物が多かったり、中国や日本の人物が少ないのが予想通りだったりした。
選ばれていてもおかしくないのに選ばれていない人物ではエジソン(同時代のグラハム・ベルやニコラ・テスラは入っている)やキング牧師、ヒトラー(ムッソリーニは入っている)、ポル・ポトなどが挙げられ、その編集意図がどうなのかも興味深い。

扱われている人数が多くて一読しただけで覚えられるものではないが、どのような人がアメリカ人から見ると有名なのかの一例として知ることができる。






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