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読んだ本の感想をつづったブログです。


村上ラヂオ (新潮文庫)
村上ラヂオ (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社 2003-06

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雑誌『アンアン』で連載されていたエッセイ集。今作はそれぞれの1篇が約3頁と短い。
『村上朝日堂』あたりから村上春樹のエッセイ集は好んで読んでいるが、なんというか村上さんの世間とのずれ加減が面白い。

外国の映画や音楽に関する話題の時は、これらの趣味があまりないのでよく分からない場合が多いが、世間のしきたりなどに皮肉をかますときなどがつぼにはまるとけっこう笑えたりする。

一番面白かったのは、書評を書かなければならない羽目に陥った際、架空の本をでっち上げてそれを詳しく論評した話だった。反響が何もなかったというところが拍子抜けするところで、また微妙にトホホで笑える。

挿絵は大橋歩という人の版画で、いい味を出している。「平凡パンチ」の表紙を描いている人らしい。
私としては安西水丸のビミョウな絵が村上エッセイとは一番マッチしていると思うが、まあこれも悪くない。


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秦の始皇帝 (文春文庫)
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陳 舜臣
文藝春秋 2003-08

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中国の原型を造った秦の始皇帝の戦国統一から滅亡までの過程を描いている。
基本的には著者の以前書いた『中国の歴史』の第2巻にあることとそれほど変わってはいないが、対象を秦の始皇帝に限定している分詳しく書かれている。
秦の中央集権的かつ独裁的な支配体制は、遊牧民族の体制が影響していることが大きく書かれている。西方にあるだけに遊牧民族の影響を受けたのか、あるいは遊牧民族そのものであったということだろう。
中国の歴史書では中華思想があるので野蛮人とされる遊牧民から影響を受けたなんて書きたがらないので、その点を念頭に置いて歴史の流れを見る必要がある。

また、始皇帝は軍隊や富、人材などを本拠地に集めておけば、抵抗することができないだろうという考え方だったようなのだが、人民の支持がなければ国は滅びてしまうという例も、秦帝国の興亡からみることができ、その後の王朝が反面教師としたようである。
焚書坑儒など悪政も多かっただろうが、著者も述べているように始皇帝の一族が滅亡したので弁護してくれる人がいなかったとあり、良くも悪くもまとまりのなかった中国大陸を統一したという行為はすごいと思う。

でも、人口や面積から考えると、果たして中国が1つであるのはいかがなものか。華<北と華南、沿岸と内陸など大きく違う部分が多いので、もしかすると中国は統一されずにいくつかの国が競争する形であった方が、相乗効果でアジア的停滞に陥らずに済んだのかもしれない。
その後の歴史でも多くの戦争や王朝が繰り返し起こるが、あまり変化や発展がなかったことを考えると、統一をしてしまった始皇帝は評価が難しい。




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