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徳川家康は二人だった (八切意外史)
徳川家康は二人だった (八切意外史)
八切 止夫
作品社 2002-05

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三河の小大名の息子松平元康が徳川家康になり、徳川幕府を開いたというのが歴史上の定説である。これに対し松平元康と徳川家康は別人だとする観点からこれを論証し、書かれた小説。

一部の文献には徳川家康が自己のことを”子供の頃売り飛ばされたことがある”と述べている部分や、元康は長顔だったのに家康は狸顔だったなどの記述があり、これらを総合すると、家康は駿河の浪人・世良田二郎三郎という人物で三河の領主松平元康と戦い、和睦した後尾張国森山で元康を暗殺して松平家を乗っ取ったという流れで話は進んでいく。

家康の長男岡崎三郎信康は元康の子で、当初は松平家を乗っ取る上で必要だったのだが、後に実子の秀康や秀忠が生まれて不要かつ邪魔になったため武田と内通した嫌疑で切腹させられたということになる。

家康は三河譜代の家臣を一万石以下の旗本と冷遇したのに対し、徳川四天王と呼ばれる酒井(駿河)・井伊(遠江)・榊原(伊勢)など三河以外の譜代とされる武将たちを優遇した背景に以上のことがあると説く。

普段では歴史上の事実として疑いすらしないことをあっさり覆して、しかもきちんと論証しているあたりがすごい。
家康が浪人だったとする方が、秀吉並の大出世ということになり、面白いと思う。

ところで、隆慶一郎の『影武者徳川家康』では関ヶ原の合戦直前に忍者に暗殺されていることになっていて、世良田二郎三郎が替え玉になったという設定であるし、また大阪夏の陣で家康が真田幸村に殺され小笠原という大名が替え玉になったという説もあり、空想科学の歴史風に言うと、家康は4度死んだことになる。

①松平元康、森山崩れで安倍弥八郎に暗殺される → 世良田二郎三郎(1)が交代
②家康、関ヶ原で忍者に暗殺される       → 世良田二郎三郎(2)が交代
③家康、大阪夏の陣で真田幸村に討ち取られる  → 譜代大名の小笠原に交代
④家康、鯛のてんぷらを食べ過ぎて死ぬ。

という感じか。どれも絶対にないと言い切れないところがポイントである。




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