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壬申の乱の謎―古代史最大の争乱の真相 (PHP文庫)
壬申の乱の謎―古代史最大の争乱の真相 (PHP文庫)
関 裕二
PHP研究所 2003-06

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著者の別の作品である『聖徳太子は蘇我入鹿である』、『天武天皇 隠された正体』が面白かったので、続いて買って読んだ。

天智天皇の死後に起こった大海人皇子(天武天皇)と大友皇子の争いである壬申の乱、これで軍事的に劣勢であった大海人皇子がなぜ圧勝することができたのかという謎について考察している。

本書ではこの時代の東アジアの国際関係と、天武天皇とその背後にあった蘇我氏や尾張氏といった豪族の関係、そして東国と西国の確執について重点を置いて述べられている。

壬申の乱において大海人皇子が東国である美濃に到着し軍勢が集まった時点で大友皇子側は動揺し、蘇我系の重臣たちが相次いで寝返っているが、こうした部分から天武天皇と蘇我氏、そして蘇我氏と同族の尾張氏の関係、そして出雲と越の関係についての考察に発展していく。

今回も日本書紀の歴史歪曲についての記載が出てくる。本書では一見天武天皇を壬申の乱に勝利した勝者として称えているように書いてあるのだが、実際のところ天武天皇の生まれた年や前半生が全く分からないなど、その実像が抹殺されている。
これは天武天皇死後に権力を握った持統天皇(天智天皇の娘)と藤原不比等(中臣鎌足)という天智天皇側の人物の都合により書き換えられたものであるためだという。

最後は天武天皇は蘇我氏出身だったという結論で、細かいところまでは述べていないが、これは上記の2作品においてさらに突っ込んで考察されているので、こちらを読むのがベターだろう。




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