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偽史日本伝 (集英社文庫)
偽史日本伝 (集英社文庫)
清水 義範
集英社 2000-10

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清水義範が日本史を題材に描いた小説集。
大化の改新をワイドショー的に描いた「大騒ぎの日」や南北朝時代の北畠親房の頑固さぶりを描いた「日本一の頑固親父」、秀吉から見た家康を描いた「転がらぬ男」など、清水氏が描いた日本史という感じで話が進む。

この中で最も好きなのは幕末の長州藩主であった毛利敬親を描いた「どうにでもせい」である。

敬親は家臣のどのような意見に対しても常に「そうせい」と賛成をしてついには倒幕時の藩主となってしまう人物である。
凡庸だとかお飾りだとか保身のためにそうするしかなかったなどという批判はあるが、村田清風を起用して藩政改革をさせたり、吉田寅次郎(松陰)を見出したり倒幕時に過激派の意見に対しても「そうせい」と言うことは凡人にはとてもできることではない。

中でも高杉晋作や久坂玄瑞が罪を犯してもすぐには処罰できなかったり、倒幕時の混乱の最中でも寅次郎の命日を思い出して食膳から魚を下げさせたりと心優しい面があり、そのあたりを歴史小説家でないからこそ良く描けていたと思う。




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