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読んだ本の感想をつづったブログです。


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蕎麦ときしめん (講談社文庫)
蕎麦ときしめん (講談社文庫)
清水 義範
講談社 1989-10

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博士の異常な発明 (集英社文庫)

清水義範の代表的ともいえる短編集。

名古屋に赴任した東京人の目から見たカリカチュアライズされた名古屋人を描く設定の表題作の他、英語日本語源説という怪論文の序文という体裁を取った「序文」など6つの短編より構成される。

表題作も当然面白かったが、最もツボにはまったのは「商道をゆく」と「猿蟹の賦」。
両作とも司馬遼太郎作品をパスティーシュしたものであり、司馬の文体の感じをうまく再現してあるのはさすが。しかも内容が前者では社史の編纂を命じられた課長の独白として、後者は猿蟹合戦として描かれており、笑いがこみ上げてくる。




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内藤忍の資産設計塾―あなたの人生目標をかなえる新・資産三分法
内藤忍の資産設計塾―あなたの人生目標をかなえる新・資産三分法
内藤 忍
自由國民社 2005-01

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内藤忍の資産設計塾 実践編 ―自分も資産も成長する新・資産三分法
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内藤忍のお金持ちになる投資成功ノート
インデックス・ファンドの時代―アメリカにおける資産運用の新潮流

資産設計においては、何にどの程度割り当てるか、というアセット・アロケーションが投資の多くの部分を占めるので、目標とする収益に見合う投資はそこから計画していくべきとしている本。

著者が働いているマネックス証券に先日口座を開きいくつか商品を購入し始めたが、まだこわごわ行っている現状であるため、体系的に資産運用の方針やリスクとリターンに対する考え方(まずリスクを考慮した上でそれに見合ったリターンが得られるか)などが分かり非常にためになった。

また、それぞれの金融商品の特性が解説されていたり、投資により収益を得ることは社会に貢献することで少しもやましいことはないと最後の方で書いてあったのも良かった。

個別の金融商品についての本を読む前に、理解しておくといいことが多く書かれており、資産運用の教科書として有効に利用できそうである。


[本書の新版]
内藤忍の資産設計塾【第3版】----あなたとお金を結び人生の目標をかなえる法 (資産設計塾シリーズ)内藤忍の資産設計塾【第3版】----あなたとお金を結び人生の目標をかなえる法 (資産設計塾シリーズ)

内藤 忍
自由国民社 2012-11-29

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名将の陰に名僧あり―戦国時代を生き抜いた知恵と戦略 (祥伝社黄金文庫)
名将の陰に名僧あり―戦国時代を生き抜いた知恵と戦略 (祥伝社黄金文庫)
百瀬 明治
祥伝社 2006-02

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今川義元―自分の力量を以て国の法度を申付く (ミネルヴァ日本評伝選)
百姓から見た戦国大名 (ちくま新書)

戦国時代の僧侶が戦国武将へ対して果たした貢献について書かれた本。以下の6ケースを題材としている。
  • 足利尊氏の陰に夢窓疎石
  • 今川義元の陰に太原雪斎
  • 武田信玄の陰に快川紹喜
  • 毛利氏の陰に安国寺恵瓊
  • 徳川家康の陰に天海
  • 柳生宗矩の陰に沢庵宗彭

雪斎や快川、天海と割と有名なケースもあれば、夢窓疎石や沢庵のように普段戦国武将とは結びつけることの少ない人物もいる。

本書を読む前は雪斎や恵瓊は謀略や軍事ばかりを得意とする、やや宗教者としては胡散臭い坊主というイメージがあったのだが、あくまで僧侶が本職であり名将の心の師としての役割も大きかったようだ。

内容の中で一つ異議があるとすれば、恵瓊の章か。ここでは小早川隆景の理解を受けた面ばかりが強調されていたが、隆景が死ぬ前に残した遺言の中に”恵瓊を信じてはならない”といったことがあったとのことであるため、真意はともかくとして必ずしも隆景に好かれていたわけでもないようであると思う。
少なくとも個人的に恵瓊はあまり好きな人物ではない。

それはともかく、この手の切り口から書かれた本はあまりなかったようにも感じており、面白かった。



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ヤミナベ・ポリスのミイラ男 (光文社文庫)
ヤミナベ・ポリスのミイラ男 (光文社文庫)梶尾 真治

光文社 2006-02-09
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未来(あした)のおもいで (光文社文庫)
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好きな作家の1人である、梶尾真治のユーモア連作SF。

宇宙の平和を守る超人たちが集ったホテルで爆弾テロが発生して超人たちの体がバラバラに。頭脳が残っていたのはバイトの青年カズヒコのみだったため、それらをつなぎ合わせた形で超人ミイラ男として蘇り活躍(?)するというもの。

随所で作者がつっこみをいれたり、脇役に登場する三流超人のキャプテン・パープル(イメージとしてはDr.スランプのスッパマン)や、悪の秘密結社”希望抜きのパンドラ”の支部長であるオシリスの間抜けぶりが笑える。

アメリカのユーモアSFの場合、ときどき笑いのセンスが理解できない場合があって戸惑うことがあるが、梶尾氏ほど筆力のある作家の場合はためらうことなく大笑いでき、良い意味で計算できるのがいい。

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