読んだ本の感想をつづったブログです。


モーツァルトの子守歌 (創元推理文庫)
モーツァルトの子守歌 (創元推理文庫)
鮎川 哲也
東京創元社 2003-12

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鮎川哲也の三番館シリーズ第6作となる最終巻。
一人称の探偵が事件の捜査に行き詰まり、三番館のバーテンに状況を語り解決してもらうという安楽椅子ものミステリである。

本作では肖像画や版画、プレミアもののレコードなど美術品がらみの事件を扱ったものが多い。

叙述にある手がかりから語る三番館のバーテンの推理はスマートで大好きなだけに、これで終わりなのは実に残念。




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プリズンホテル〈1〉夏 (集英社文庫)
プリズンホテル〈1〉夏 (集英社文庫)
浅田 次郎
集英社 2001-06

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従業員もヤクザ、宿泊客の多くもヤクザというツッコミどころの多い設定のホテルを舞台とした小説。

強いて主人公格といえる任侠小説で人気のある作家の孝之助は、ヤクザの叔父が運営しているホテルに招待される。それが通称”プリズンホテル”ことあじさいホテルだった。
ここで個性的な人物が多数登場して、さまざまな笑いと涙の人間ドラマが繰り広げられることになる。

ヤクザたちのほかにフィリピン人の従業員、たまに来る堅気の客も心中を決行しようとする一家や熟年離婚間際の夫婦、さらには幽霊まで登場する。

テンポの良いドタバタ劇、そして時々しんみりしてみたりして非常に面白かった。他に3冊続編があるので、これらも読むことにする。


[こちらもまた、ヤクザがドタバタを繰り広げる小説]
唐獅子株式会社 (新潮文庫)
「唐獅子株式会社 (新潮文庫)」
 著者:小林 信彦
 出版:新潮社
 発売日:1981-03
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超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)
超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)東野 圭吾

新潮社 2004-04
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税金対策のために書かれた推理小説、ひたすら枚数を稼ぐことを命じられた推理作家など、推理小説や出版会の舞台裏を皮肉ったような短編集。

推理小説を皮肉った著者の作品には他に『名探偵の掟』があるが、本書の方が作家と編集者、そして少しだけ読者といった風に推理小説を取り巻く人々が登場する分こちらの方が面白かったと思う。


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日はまた昇る 日本のこれからの15年
日はまた昇る 日本のこれからの15年
ビル・エモット/著 吉田利子/訳
草思社 2006-01-31

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日はまた沈む―ジャパン・パワーの限界
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これから10年、新黄金時代の日本 (PHP新書)
日本の選択
20世紀の教訓から21世紀が見えてくる

『日はまた沈む』という著作でバブル崩壊を当てたとされる米国のジャーナリストが、今度は日本の復活を描いている本。

90年代に日本は不況に陥り、その影響から逃れるための方策は遅々としてなかなか進まなかったが、15年かかってようやく問題解決の見通しが立ったとしている。
そして今後もドラスティックな変化はないものの着実に日本はよくなっていくと予測する。

米国の知識人が日本について書いているため、欧米ではこのような見方をされているのかということは分かったが、それほど内容は深いものではなかった。


日はまた沈む―ジャパン・パワーの限界
「日はまた沈む―ジャパン・パワーの限界」
 著者:ビル エモット
 出版:草思社
 発売日:1990-03
 価格:¥ 1,835
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 野望の峠徳間文庫
野望の峠徳間文庫

戸部新十郎(著者)
徳間書店/
2004/05/15

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新宮十郎行家や北条早雲、小早川秀秋など7人の武将たちの生き様を描いた短編集。

表題作の主人公である新宮十郎行家(源行家)は、源氏の頼朝・義経兄弟の叔父に当たる。平家打倒のさきがけとなった源頼政の乱では以仁王の令旨を全国の武士たちにもたらしたことが多少知られている。
本作ではトップになれない憤懣を晴らすために策謀をめぐらすこずるい小人として描かれている。この人物は平家打倒の動きが再開してからは木曾義仲についたり義経を頼ったりとふらふらした動きに終始し、どうやら以仁王の令旨を伝えることで歴史上の使命が終わったのではないかとすら思えた。

また、小早川秀秋も行家と同じように動乱の世の中で妙な動きをして悪い方で目立ったタイプの人物である。
彼が登場する「離れ駒」では以前周囲にちやほやされて暮らして来た秀秋が、関ヶ原の合戦においてはちやほやされる対象が秀頼に変わり、自分は群れの端にいる離れ駒の役割であることを実感するという描かれ方をしている。

癖があるわりにスケールが小さいため、長編の主人公にしづらい人物をよく描いていたと思う。


[著者の他の作品]


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