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読んだ本の感想をつづったブログです。



徐 朝龍 (著)
角川書店 (2000/8/25)


”中国の古代文明 = 黄河文明”という通説に真っ向から挑んでいる本。
タイトル通り、長江流域に稲作を中心とした文明が発生し、黄河文明と共に中国の文明を形作っていることを多くの発掘資料などから述べている。
殷の甲骨文字のようなものこそ発見されていないが、巨大な城塞都市の遺跡や多様な青銅器や玉製品、陵墓などが各地で発見されていて高い文明を持っていたことがよく分かる。

また、一つの文明圏だけが出来たわけではなく、上流域(巴蜀など)、中流域(三苗、楚など)、下流域(呉越など)とその流域によっていくつもの古代王国が誕生しては夏・殷・周など黄河流域の政権と交渉を持っていたことが書かれていて非常に興味深かった。

結果としてこれら南方の諸政権は秦など黄河流域の政権に敗れてしまうが、仮に南方の政権、例えば楚などが中原を制していたら、中国はさらに面白い歴史をたどったのではないかなどと空想してしまった。



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