読んだ本の感想をつづったブログです。


鎌倉繚乱―神の血脈
鎌倉繚乱―神の血脈
伊藤 致雄
角川春樹事務所 2007-05

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異星人(?)から重大な使命とそれを果たしうる絶大な能力を与えられた乾一族の活躍を描いたSF小説である、 『神の血脈』 の鎌倉時代編。

平安時代の院政期、異星人(?)の使いでカラスの姿を借りたヨサムは150年ほど後に蒙古の襲来があることを予測し、その時期に日本がそれを防ぎうる武力を持つように調整をするよう、当時の乾家当主であった憶良に依頼する。

乾家では憶良を始めとして娘の綾と光、孫の弥一、曾孫の小弥太と代々にわたって後白河法皇、頼朝、義経、比企能員、北条泰時といった要人たちを導き、日本が武家政権として武力をつけていくよう働きかけていく。

前作よりもタイムスパンを長く取っている関係から乾家の主役が移り変わり、それぞれが個性を発揮しつつ妙に人間くさいヨサムと掛け合いをやっていくので、家系のつながりが実感しやすい。
アクションシーンの描写はあまりうまくないが、妙に思った伏線が後で生きてきてあっと思わされる点、歴史好きがニヤリとしそうなエピソードもあり、続編が出れば読みたいと思わせてくれる。


[著者の他の作品]

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神の血脈
神の血脈伊藤 致雄
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小松左京賞を受賞した伝奇SF小説。

ストーリーは5000年前に地球へ来た異星人(?)の残した知性体と、彼らに見込まれた乾一族が日本の開国にあたり活躍するというもの。

乾家の当主になった風之介はカラスに身をやつした知性体のヨサムから黒船が来る事が近い事を知らされ、老中の阿部正弘や若き日の勝海舟といった幕末のキーマンに会い今後取るべき方策についてアドバイスを行っていく。

さらにヨサムやその仲間のジュジュの力を借りてペリー提督にも会い、交渉を通じて日本と欧米列強の出会いが悲劇的なものとならないよう陰で尽力する。

ストーリー自体は淡々と進むが、乾一族の先祖とヨサムたちの出会いから幕末に当主たちとヨサムやジュジュのやりとりなど舞台設定が面白い。
系統的には半村良に近い作品で、この著者の作品には注目していこうと思う。


[他の小松左京賞受賞作品]

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臥竜の天―長編歴史小説 (下)
臥竜の天―長編歴史小説 (下)火坂 雅志

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伊達政宗を描いた歴史小説の下巻。

豊臣から徳川へと代わりつつある時代の中でも政宗は野望を捨てておらず、豊臣秀次へ接近したり、関ヶ原のどさくさにまぎれて領土拡大を図ったり、スペインの後援を得て松平忠輝(家康の息子)を立てての天下取りを狙うなどあくなき行動を続ける。

当然やりすぎると討伐されるリスクは高いが、引き際を心得た進退と何をしでかすか分からないという恐怖を相手に与える事でしぶとく生き続ける。

火坂長編ではいまいちの方だが、エンターテイメントのツボを押さえた書き方は健在のようだ。
もっとも面白かったシーンは、重臣の小十郎の息子がピンチに陥り、やられかけたところを出奔していた成実が救うというところで脚色しすぎだがかっこよかった。


[伊達政宗を扱った歴史小説]

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臥竜の天 上 (1)
臥竜の天 上 (1)火坂 雅志

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伊達政宗の生涯を描いた歴史小説の上巻。

冒頭、父・輝宗が敵にさらわれてしまい、政宗が非情の決断に迫られるシーンから始まる。

その後葦名や佐竹といった周囲の敵との戦いを経て奥羽の半分近くを領有するにいたるが、当時北条を攻めていた秀吉への勝ち目が薄いことを見定めてその配下に入る事にする。
結果として領土をたびたび減らされるが、旧領で一揆を起こさせて牽制役として送り込まれた蒲生氏郷との駆け引きを繰り広げる。

その後朝鮮出兵に参加してなすところなく帰るも、まだ野心を捨てていないところで上巻が終わる。


[大河ドラマ化された、政宗の敵にあたる直江兼続を描いた歴史小説]

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飛ぶ男、噛む女 (新潮文庫)
飛ぶ男、噛む女 (新潮文庫)椎名 誠

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著者の実情に近い一人称の主人公が、ある女性を殺した記憶に悩まされる表題作のほか、山奥であやしい雰囲気を持った女性と出会う「ぐじ」や「すだま」など、少し不気味な作品を集めた小説集。

著者のエッセイや私小説にあったエピソードも随所に出てきて、現実と非現実をわざと混同させたような感じがある。
面白いかといえばまあそこそこだが、あまり好みではない。

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