読んだ本の感想をつづったブログです。


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斗宿星―田釐子・成子伝 (時代小説文庫)
斗宿星―田釐子・成子伝 (時代小説文庫)
塚本 青史
角川春樹事務所 2004-06

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中国の春秋時代、東方の大国であった斉を後に乗っ取ることになる田乞(田釐子)と田常(成子)の親子の活躍を描いた歴史小説。

斉の大臣だった田乞は、領民に種籾を大きな升で貸し、小さな升で返してもらうという少々露骨な人気取りをする一方、出入りする商人から情報を集めるなど地道な活動を行い地歩を築いていく。
当時は晋や呉、楚などの諸侯国間の戦争だけでなく君主と大臣の反目や大臣同士の対立も激化したきな臭い時代であり、心の弱さに乗じた孔子教団が暗躍するなど複雑な政情が続いていた。

当然斉にもそれは及んでおり、田乞と跡を継ぐことになる田常は国内外の各勢力の動きを見極め、対立する者達を毒蛇で暗殺するなどえげつない謀略を次々と繰り出してのし上がっていく。

古い時代ではあるが国際謀略小説という感じが強く、ここまであくどい謀略を実行する主人公が登場する歴史小説もあまり読んだことがなく、新鮮で面白かった。


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さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)
さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)
ロバート・J. ソウヤー (著), 内田 昌之 (翻訳)
早川書房 1996-10

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恐竜時代へのタイムスリップを描いたSF小説。

古生物学者2人が恐竜絶滅の謎を解明するために白亜紀末期にタイムスリップしたところ、出合った恐竜がなぜか英語を話し、それは身体にとりついた謎のゼリー状の物体によるものだったとか、地球に第2の月があったりと、予想外の事がいくつも発生する。

これ以上内容に触れるとネタばれになってしまうので書かないが、ダイナミックな展開や最近の科学的発見を踏まえているらしいこと、なにげない伏線が後で生きてくるなどエンターテイメントとしてかなり面白かった。

この著者の作品は他にもいくつか翻訳されていて、結構評判もいいみたいなのでこれらも読むことになると思う。

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宇宙エレベーター
宇宙エレベーターアニリール・セルカン
大和書房 2006-06-22

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「宇宙医学」入門―宇宙空間でヒトの体はどう変わるか

トルコ人初の宇宙飛行士であり、宇宙物理学者でもある人物による、宇宙や時間、科学技術などについて語った科学エッセイ。

最近放送されていたガンダム00に出ていた軌道エレベーターを思い起こさせる宇宙エレベーターに関心があって購入したが、著者の提唱した宇宙エレベーターはとりあえず地上ではなく軌道上に乗り換えポイントを造るタイプで、地味だが実現性の高いもののようだ。ただ、数ページしか触れられていなかったのは残念。

他には宇宙の外の概念や4次元どころか11次元まである可能性、時間について、古代のシュメール文明では実はかなりの科学技術が存在したのではないかなど、時空に関して多くの論点から語っていて興味深い。著者が日本語にも堪能で、文章も読みやすい。

(追記 : 2011年5月30日)

2010年3月、著者は不正な方法により学位を受けた事実が判明したため、東京大学から授与された博士学位を剥奪されたという。
この処分は東大史上初とのことで、よほど悪質な行為と判断されたのだろう。

他にも経歴詐称や学術論文の剽窃(パクリ)などの悪行も判明しているという。

本書で書かれていることの信憑性にも疑問を持たざるを得なくなったわけで、残念に思う。




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吉田観覧車
吉田観覧車吉田 戦車
講談社 2006-06-30

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『吉田自転車』 『吉田電車』 に続く吉田戦車のエッセイ集第3作。

今回はあちこちにある遊園地の観覧車をネタにしているが、実は著者は高所恐怖症であるために冒頭で出てきた台詞の”ふつうに怖い”というのが基調として流れるのが特色である。
葛西臨海公園の観覧車の前まで行ったはいいがビビッて逃げ出したり、編集者の調査不足で遊園地が閉まっていて編集者が苦悩する横で妙にホッとしたりと相変わらず力の抜けた展開が面白い。

変なイラストも随所に登場し、怪しい占い師のイメージや鎌倉武士の妄想など、実際に見たものよりも適当に想像で描いたと思われるものの方が笑える。スキーをガンダムに出てくるドム感と表現したり、麺類の記載にあらわれるこだわりなど文章もいい。

[本書の文庫版]
吉田観覧車 (講談社文庫)
「吉田観覧車 (講談社文庫)」
 著者:吉田 戦車
 出版:講談社
 発売日:2009-12-15
 価格:¥ 550
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