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読んだ本の感想をつづったブログです。


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光の帝国―常野物語 (集英社文庫)
光の帝国―常野物語 (集英社文庫)
恩田 陸
集英社 2000-09

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何事も忘れない記憶力や予知能力、空を飛ぶ能力といった超能力を持ち、それでいて権力からは離れてひっそりと暮らしている”常野”(とこの)の人々を描いた連作。
サブタイトルからは柳田國男の『遠野物語』や、日本神話でスクナヒコナが帰った常世国(とこよのくに)を連想させられる。

記憶を”しまえる”春田家の人々や長命なツル先生、未来を予知できる美耶子など穏やかで優しい人々が登場し、あたたかさともの哀しさが基調として流れている。

シチュエーションとしては 『神の血脈』 『産霊山秘録』 に似ているが、これらとは違って日常的な感じの中で物語が展開し、雰囲気のよさが印象に残る。


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イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)
イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)
Robert J. Sawyer 内田 昌之
早川書房 2002-10

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異星人が被告として裁かれる殺人事件の裁判を描いたSFミステリー。

アルファ・ケンタウリから異星人のトソク族が地球を訪れ、ファースト・コンタクトはまずまず順調になされた。
しかし滞在先の施設で地球人の惨殺死体が発見され、当時の状況からトソク族の一人が容疑者として逮捕されるという事態が発生する。
滞在地がアメリカのカリフォルニア州だったために裁判は陪審制で行われることになり、大統領の科学顧問であるフランクは、弁護人に黒人の公民権がらみの事件に強い弁護士を雇って前代未聞の裁判を闘っていくことになる。

トソク族の生態の描き方のうまさや裁判でのトソク族と検察官の落語のような掛け合い、そして後半に見られる急展開など、ソウヤー作品の特徴がよく出ていて面白く読むことができた。

ただ、読んでいて陪審制はあまりいいシステムではないように感じ、裁判員制度も効果が期待できるものではないと考えている。

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関連タグ : ロバート・J・ソウヤー,

まもなく宇宙人が到着します
まもなく宇宙人が到着します
田村 珠芳
ハギジン出版 2007-05

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宇宙人が人類を助けて高い段階に引き上げてくれ、これまで世界を支配してきた秘密結社のイルミナティとそのメンバーであるブッシュやチェイニーが失脚するという予言を行っている本。
系統的には江原啓之のスピリチュアルな本に近い。

空気中から無尽蔵にエネルギーを取り出すフリーエネルギー装置があればいいと思うが、クラークの『幼年期の終わり』のような人類の未来は、すでに旧世代に属するであろう立場からするとあまり楽しくない。





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はじめてわかる国語 (講談社文庫)
はじめてわかる国語 (講談社文庫)清水 義範

講談社 2006-02-16
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清水義範:文、西原理恵子:イラスト、という構図で書かれるお勉強エッセイシリーズの国語編。

今回は清水が教員免許をもっている専門ともいえる国語が題材として扱われており、国語教育の問題点や日本語の変化、漢字のややこしさといったことが書かれていて言いたいことの多さがうかがえる。

国語は高度なことを教えようとしているがそれがうまくできているかは別問題とか、正解に至るプロセスが不明瞭などといった点も述べられていて納得する。

また、西原理恵子のイラストは本書のものがシリーズの中では最も面白いと思った。


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関連タグ : 清水義範, 西原理恵子,