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読んだ本の感想をつづったブログです。


老子・列子―中国の思想 (徳間文庫)
老子・列子―中国の思想 (徳間文庫)
奥平 卓 (翻訳), 大村 益夫 (翻訳)
徳間書店 2008-07-04

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徳間書店の中国の思想シリーズにおける老子および列子を扱ったもの。
両者とも大きくは道家にくくられており、相対的なものの見方が特徴的に感じられる。

「天網恢恢祖にしてもらさず」や「大道廃れて仁義あり」など有名な言葉がいくつも入っており、つかみにくいところもかなりあるが味わい深い。

人民を無知無欲にさせておくのがいいというくだりがあって、韓非子などで愚民政治に近いような受け取り方をされることもあるが、別の項で為政者が欲望を煽り立てるのが人命軽視につながるとも語っており、人民に人災を与えないよう気を配ることを主張していることが感じ取れる。

中国の古典では荀子や孫子、韓非子などの方が現代人にとってはとっつきやすいが、固定観念から開放されることを重視すると老子もなかなか有用だと思う。



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マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)
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塩野 七生
新潮社 1992-11

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『君主論』などの著作やマキャベリズムという言葉で知られるマキャべリの言葉を、『君主論』や『政略論』その他の著作から抜粋した作品。

『君主論』自体は当時のフィレンツェ共和国やベネチア共和国、さらには古代ローマ帝国などの例があちこちに出てきたり註が本文と同じくらいの量があったりと決して読みやすくはないので、かなり分かりやすい形となっている。

中国の孫子や韓非子に通じる冷徹な感じの言葉も多いが、あくまで人間一般の問題によるものであり、その業をいかに抑えて秩序と平和を築くかということが念等に置かれているということは感じる事が出来た。

それぞれの言葉は読み返すほどに深みを感じる事が出来、文庫版でもあり読み返すには適切な一冊といえる。



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荀子 (中国の思想)
荀子 (中国の思想)杉本 達夫

徳間書店 1996-06
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中国の古典ものでも特に読みやすいと思われる、徳間書店の中国の思想シリーズにおける、荀子編。

荀子については孟子の性善説に対し、人間の本性は悪であるから教育により矯正すべきとする性悪説を唱えたこと、弟子に李斯や韓非子といった法家の論客がいたことは知っていたものの、それ以外はあまりイメージがなかった。

読んでみたところ儒家なので徳による王道政治を基本的な理想としているが、覇道による富国強兵策にもそれなりの理解を示していて、時代背景を考えるとかなり現実的な内容となっている。

礼や道の重視が繰り返し述べられているが、その意図するところは法や秩序を指していて、弟子に法家を輩出しているのも納得できる。
また、瑞兆などまやかしにすぎないと切って捨て、人間の能力に対する信頼が強く感じられる。

哲学的なところだけではなく政治や経済政策、心理学的なところまで幅広く触れられており、合理的な思考方法が非常に分かりやすい。


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諸子百家 [図解雑学] (図解雑学)
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浅野 裕一
ナツメ社 2007-04-24

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中国の古典である諸子百家について、儒家、墨家、道家、兵家、法家の5流について主な思想家やその思想の内容について解説している本。
従来から知られているものに加え、近年発見された『太一生水』(道教に関連した文書)や『曹沫の陳』(『孫子』以前の兵書)のことにも触れられている。

著者によるそれぞれの思想家への辛口の批評もついており、以下のような感じになっていてかなり手厳しい。
  • 孔子が重んじるべきと主張している周初の礼は、実は孔子自身も知らないはずなので詐欺的性格が強い
  • 孟子が理想とする王道政治は、徳のみで実力が伴っていないので所詮は空論
  • 韓非子は法をきちんと施行する体制が構築できれば凡庸な君主でも治められるとするが、実際にはおべっかにだまされない君主と清廉潔白な法術の士の組み合わせを前提としていて実は理想を追い求めている

通り一遍以上のところまで書かれており、どのような学派があったのかが分かったのでよかった。
法家や兵家は論旨が比較的明快なので分かりやすく、逆に道家がもやもやした概念が多く出てくるので分かりにくいという感じを受けた。



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関連タグ : 孔子, 韓非子,

韓非子 (中国の思想)
韓非子 (中国の思想)西野 広祥 (翻訳), 市川 宏 (翻訳)
徳間書店 1996-03

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最近中国の古典が面白いのでいくつか読んでおり、中でも徳間書店のシリーズが本文が翻訳文という形になっていて読みやすい。

本書もそうで、比較的現代でも分かりやすい部分をおさえていて、老子の影響を受けたと思われるややこしい部分が出てこず、説話の箇所を多く入れてある点が良かった。

このところ徳間文庫でこのシリーズが出てきており、本書の文庫版が出たら購入したい。




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