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真昼の星―熱中大陸紀行 パタゴニアアマゾンチベット (小学館文庫 し 2-4)
真昼の星―熱中大陸紀行 パタゴニアアマゾンチベット (小学館文庫 し 2-4)
椎名 誠
小学館 2008-06-06

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椎名誠によるパタゴニア、アマゾン、チベットへの旅行記。
それぞれが章に分かれた3章構成となっている。

椎名にとって、第1章のパタゴニアは初期の名作『パタゴニア―あるいは風とタンポポの物語り』の舞台で苦しかった時期のことが書かれており、何度も訪れた思い入れの深い土地らしい。
ここでガウチョたちとともにパイネという険しい山に馬で登っていく過程が描かれており、一歩間違うと崖から転落するような道中だった。

第2章のアマゾンではアマゾン川の川中島(といっても九州ほどの大きさ!)での住民たちとの交流あたりから始まって上流の浸水林(雨季になると水没してしまうジャングル)での旅行に続いていく。
高温と湿気という熱帯特有の不快さや奇妙な生態の動植物など、椎名SFの舞台のようなところが生き生きと描かれていて興味深い。

第3章のチベット編ではチベット仏教の聖地を目指す旅となり、高地の過酷さもさることながら、チベットの街における人々の俗化が進んでしまっている現状に対して憂えていたところが印象的だった。

全体を通すと、椎名誠における初期のスーパーエッセイと呼ばれるがむしゃらな感じの語り口ではなく、比較的淡々と自己の考察を深めていく感じの語り口で、これはこれでなかなかいい。
人々との出会いと別れもかなり叙情的に述べられており、しみじみと読んでいくことができる。

特に、アマゾンの浸水林で椎名一行をお世話してくれたジョアキンさんとの交流については、感じ入るところが大きかった。



パタゴニア―あるいは風とタンポポの物語り (集英社文庫)
「パタゴニア―あるいは風とタンポポの物語り (集英社文庫)」
 著者:椎名 誠
 出版:集英社
 発売日:1994-06
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