読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル
2009/05/30『図説 妖怪画の系譜』
2009/05/27『インド―目覚めた経済大国』
2009/05/25『快人エジソン - 奇才は21世紀に甦る』
2009/05/22『「世界の古代文明」がよくわかる本』
2009/05/20『日出る国の工場』
2009/05/17『きちんとわかる木質バイオマス』
2009/05/14『仏像のひみつ』
2009/05/12『よくわかる「日本の妖怪」100 』
2009/05/11『多文明世界の構図―超近代の基本的論理を考える』
2009/05/09『できる100ワザ アフィリエイト 改訂版』
2009/05/06『「古代日本」誕生の謎―大和朝廷から統一国家へ』
2009/05/05『甲子夜話秘録鼠狩り』
2009/05/04『客家―最強の華僑集団 ルーツ・パワー・ネットワークの秘密』
2009/05/01『バーン・アフター・リーディング』


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図説 妖怪画の系譜 (ふくろうの本/日本の文化)
図説 妖怪画の系譜 (ふくろうの本/日本の文化)
兵庫県立歴史博物館 京都国際マンガミュージアム
河出書房新社 2009-04-22

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先週、姫路市の兵庫県立歴史博物館にて開催されていた特別展である、「妖怪天国ニッポン-絵巻からマンガまで-」を観に行き、江戸期から現代にいたる妖怪の絵巻物や紙芝居、漫画といった多くの作品を見ることが出来て非常に楽しむことができた。特に、百鬼夜行絵巻の実物を初めて見ることができたのが良かった。
本書はこの場で販売されていたものを購入したもので、今回の特別展の内容がほぼそのまま書かれている。

元々は人々の想像の中だけに存在した妖怪は絵などの形に表されることによってキャラクターとしての性格が付与されていくということが書かれており、この傾向は既に江戸時代には定着していたことが数々の浮世絵や絵巻物を見ていくと実感されてくる。

初めは怖い感じの妖怪が多かったのかもしれないが、途中からはユーモラスなものや世相を反映したもの、風刺やパロディなど現代に通じる多彩なキャラクターとなっているのがよく読み取れる。
神農が○で妖怪を退治する『神農絵巻』や、ヘマムシヨ入道(一見してなぜこの名前になっているかすぐに分かってしまう妖怪)など、くだらない笑いを意図した感じのものは特に印象に残る。

また、鳥山石燕や円山応挙のような妖怪画家のイメージの強い画家の他にも実は広重や北斎もけっこうこの手の妖怪画を描いており、画家たちの作風を比べるのも一興である。

こうした傾向は明治期にも続くものの、写真の普及で一時衰退する。
その後脇役的なポジションで残っていた妖怪は、紙芝居や貸本の形とも重なり合い、水木しげるという奇才の登場とともに第1次妖怪ブームが到来することになる。

その後民俗学的なアプローチもなされるようになってきた第2次妖怪ブームが到来、そして世相の移り変わりとともに凝った作品や萌え系の漫画も描かれるようになってきており妖怪イメージの変遷が楽しい。
最近の妖怪漫画の傾向やどんな作品が描かれているかも知ることができ、特別展に行ったのと本書を読んでさらに妖怪作品への興味が深まったと思う。


[本書および「妖怪天国ニッポン」で取り上げられていた、現代の妖怪もの作品]

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インド―目覚めた経済大国 (日経ビジネス人文庫)
インド―目覚めた経済大国 (日経ビジネス人文庫)
日本経済新聞社 (編)
日本経済新聞出版社 2007-05

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「今のインド」がわかる本 (知的生きかた文庫)
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インドビジネス―驚異の潜在力 (祥伝社新書 (050))
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インド2020―世界大国へのビジョン

BRICsの一国として経済成長の著しいインドについて、その現状を経済を中心に解説している本。
以下のような事柄が章ごとに分けて書かれており、興味深く読み進んでいくことができる。

  • 産業ではITがどうしても注目されがちだが、GDPに占める割合はさほど高くないものの、農業に従事する人口が多いという意味では農業国という面を持つ。
    この農業には拡大の余地が大きく残っており、灌漑設備や農民への融資システムなどが整えば農産物の大輸出国として変貌を遂げる可能性が高い。
  • 世界最大の人口を擁する民主主義国として知られ、金権政治の傾向はあるものの、これだけの人口と多様性を持つ国が一つの政府で動いていること自体が驚異的である。
  • インフラが劣悪なのが経済成長の足かせとなっており、貨物鉄道や高速道路などのインフラ整備が進められている。
  • 独立以来計画経済を進めてきたが、1991年の経済危機に際して自由化路線に転換した結果が現在の成長につながっている。
    ただし、外資の進出に対する規制はいくつかの産業において残っており、例えば小売業では外国企業は直接投資ができない。その他、金融業などでも投資制限がある。
読むほどにインドがいかに巨大で多様性のある国かが感じられ、先日再選を果たしたマンモハン・シン首相などインドの指導者たちがいかに優秀なのかが分かってくる。
日本にとってのインドの重要性がさらに増していくことはほぼ確実なので、他の本も読んでさらにインドについての知見を広げていきたい。

[現代のインドについて書かれている本]
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快人エジソン - 奇才は21世紀に甦る (日経ビジネス人文庫)
快人エジソン - 奇才は21世紀に甦る (日経ビジネス人文庫)
浜田 和幸
日本経済新聞社 2000-11-07

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天才エジソンの秘密 母が教えた7つのルール
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エジソンと言えば発明王で、ひたすら努力型の人物であったという風に伝記などに書かれ、また世間一般でもそのようにのみ思われているが、それ以外の多くの面について書かれている本。

まず、”天才とは1%のひらめきと99%の努力である”とは一般にエジソンが努力の重要性について語っていると取られる言葉であるが、これはひらめきの方に重点を置いてエジソンは語ったのであり、ひらめきがなければ努力は無駄ということを言っているようである。

また、発明家として傑出していたのはもちろん、宣伝やマーケティング、資本家から資金を集める才能にも恵まれていたことからこれほど多くの発明を製品として人類に貢献してきたということが書かれている。

他に、ジョーク好きであることや日本びいきだったこと、晩年はスピリチュアルな研究にも取り組んでいたことなど、知るほどにエジソンの多面性を感じることができる。

特に印象に残ったのは、エジソンが残した膨大な量のメモや資料の整理・解析が大プロジェクトで進んでいるというところで、近年ようやく意味が判明したこと、今なお不明なことなども多いということである。
エジソンが過去の人というだけでなく、未来にもまだまだ影響を与える人物であり続けるというのはかなりすごい。
構成や文章も読みやすく、興味深い内容だった。


[エジソンについて書かれている本]

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「世界の古代文明」がよくわかる本 巨大神殿の謎からファラオの呪いまで (PHP文庫)
「世界の古代文明」がよくわかる本 巨大神殿の謎からファラオの呪いまで (PHP文庫)
島崎 晋
PHP研究所 2007-03-02

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日本の「神話」と「古代史」がよくわかる本 (PHP文庫 に 12-55)

四大文明(メソポタミア、エジプト、インダス、黄河)の他、地中海文明(ギリシアやローマ、カルタゴなど)および巨石文明(中南米やアイルランドなど)についての概略を解説している本。

資料が日本でもそれなり揃っている黄河文明は別として、他は素人からするとコレはという入門書を知らないので、初めて知ることも多かった。
扱っている場所の範囲が広いために興味のあるところもあまりないところも出てくるが、当時の人々の生活にも触れているあたりは、堅苦しい学術書と違った良さが感じられた。

印象に残ったのは、
  • 古代エジプトで信仰された神々(太陽神ラーやオシリス、イシスなど)
  • インダスで信仰された神々(インドラやアグニ、ヴィシュヌ、シヴァなど)
  • 仏教の脅威を受けたバラモン教の巻き返し戦略
    (他の宗教を本地垂迹型で取り込んだ)
  • ハンムラビ法典に書かれた、行政による損害補填の条項
    (行政府は、犯罪の被害者にその被害を賠償する義務がある)
  • 古代ギリシアでの個性豊かなポリス(都市国家)の特徴やポリス間の関係
といったところである。

各々の古代文明に関する本に進む上でのきっかけとして、十分に役立ったと思う。


[古代文明について書かれている本]

世界の謎と驚異

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