イヌジニン ―犬神人― (1) (怪BOOKS) | |
室井 大資 角川グループパブリッシング 2008-08-18 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 妖怪研究家ヨシムラ (怪COMIC) コミック怪 Vol.04 コミック怪 2008年 冬号 Vol.05 魍魎の匣 (2) (怪COMIC) 世界制服 1 (サンデーGXコミックス) |
先日読んで面白かった『妖怪研究家ヨシムラ 』の著者が描いている、もののけとの戦いを扱っている漫画。
ギャグ4コマ漫画の『妖怪研究家ヨシムラ 』とは作風が全く異なり、こちらはシリアスなオカルトアクションである。
設定としては現代に人々の負の思念が”け”という存在を生み出し、それが実際に災いを引き起こすため、それを調査・退治する組織が犬神人で、犬神人に属する人々が連作の形で毎回”け”と戦うことになる。
ここまでは映画『ゴーストバスターズ』のような感じだが、うまいのはその”け”が一般の人間が感知できず、”け”を見ることができる者、耳で動きを感知できる者、霊力で攻撃できる者などそれぞれ霊的な異能者の技能が分かれており、密接に協力しなければ”け”を退治できないという設定である。
そのため事情を知らない人からは血まみれの奇祭をやっているカルト集団と見られがちであり、あくまで影の組織として活躍していく。
主人公と思われるのは”け”に攻撃する能力を持つ三隅で、霊的なエネルギーを右手に握った拳銃型の神木で発射して攻撃する。スタイルとしては漫画『幽☆遊☆白書』の幽助にちょっと近いかもしれない。
少し絵のタッチと内容との組み合わせが微妙な気がしないでもないが、細かい設定がよく作りこまれており、現代の世相も取り入れられており面白い。