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龍馬の船 (集英社文庫)
龍馬の船 (集英社文庫)
清水 義範 (著)
集英社 2009-12-16

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清水義範による、龍馬が船オタクという設定を全面に出して描かれた歴史小説。
冒頭は龍馬が勝海舟に弟子入りを申し込むところから始まり、龍馬が船の詳細なスペックをとうとうと語った結果、勝からは”フナムシ”と呆れられる。

ペリーの来航した黒船を見て蒸気船の船乗りへの夢を強くした龍馬は、勝への弟子入り後に操船技術のスペシャリストと成長して仲間とともに夢の実現に向けて突き進んでいく。

下級武士でありながら富裕な商人の親戚でもある龍馬は、その出自ゆえに大金や肩書に対して臆するところがなく、武士の常識にとらわれない行動力を見せるのが面白い。

当時の幕末の情勢は混乱を極めていたが、あくまで龍馬は夢の実現への障害を取り除くために政治に関わっており、あくまで船を自由に動かせるにはどうすればいいかというスタンスで描かれている。

薩長同盟や大政奉還の言いだしっぺが龍馬のように思われることもあるが、ほとんどは以前に他の人が考えたがあきらめかけたアイデアを絶妙なタイミングで調整を図ったという視点にはなるほどと思わされる。
(司馬遼太郎の作品で読んだことがあるような気もするが・・・)

過去のいきさつやメンツの問題にとらわれずに適切な協力者やスポンサーを見つけてきたり、多くのトラブルに対してもあっさり切り替えのきくバイタリティを見せる龍馬のキャラクターを楽しんで読むことができる。

少々龍馬の土佐弁や西郷隆盛の薩摩弁がかなり怪しいのと、それでいて土佐の後藤象二郎や薩摩の小松帯刀が標準語を話したりしているのがおかしいが、このあたりはご愛敬といったところだろう。




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