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現代人の論語 (文春文庫)
現代人の論語 (文春文庫)
呉 智英
文藝春秋 2006-11

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これまで論語がいかに誤読、あるいはまともに原典を読み込まれていなかったかを憤り、このような解釈ではないかと現代語訳および解説している作品。

まず儒教には、
  1. 孔子以前の前儒教
  2. 孔子が説いた原儒教
  3. 孔子の弟子たちや後世の学者たちがまとめた経典儒教
の3段階があり、3.は後世の人が孔子を聖人とする観点から解釈しているのでかなり無理があるとしている。

そして2.は当然としてその背景となる1.も重要としている。
例えば礼が音楽とセットになっていて演じるような形でなされることや、博打が神の意思を問う占いのようなものとしていることなどで、原始的な宗教のような解釈となっているのが興味深い。

また、顔回、子路、子貢といった弟子たちのキャラクターについて、それぞれ章を割いて解説しているのも厚みがあって面白い。

結果として孔子の教えは曾参のような真面目で優秀だがスケールの小さな人物たちが主流となって引き継がれていったことが語られ、多くの思想や宗教でもそのような経緯をたどったことが分かる。

孔子が実は熱い人物だったのではないかという解釈が新鮮で、興味深く読むことができた。
著者が影響を受けたという白川静の『孔子伝』も読んでみようかと思う。



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