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この国のはじまりについて―司馬遼太郎対話選集〈1〉 (文春文庫)
この国のはじまりについて―司馬遼太郎対話選集〈1〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎 (著), 関川 夏央 (監修)
文藝春秋 2006-04

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歴史作家・司馬遼太郎による対談を集めたシリーズの第1作。
本作では下記の6人との対談が収録されている。
  • 林家辰三郎(歴史学者)
  • 湯川秀樹(物理学者、日本人初のノーベル物理学賞を受賞)
  • 永井路子(歴史作家)
  • E・O・ライシャワー(駐日大使)
  • 網野善彦(歴史学者)
  • 原田伴彦(歴史学者)

著者のエッセイでもしばしば出てくる、武士という名の開拓者たちが登場して鎌倉時代となったことが日本と朝鮮半島との大きな違いとなったことや、北条政子が日本女性の強さや一夫一婦制の象徴のような存在であること、源頼朝や伊藤博文、大久保利通といったリーダーが日本では人気がないことなどの話が出てくる。

また、ライシャワー氏が研究テーマとした円仁という僧が唐での詳細な旅行記を残している話や、海に潜るのが嫌いな中国人が昔からナマコを日本から輸入していたこと、コンブが日本海経由で琉球などへ輸送されていた話など、興味深い話題が多い。

これまで対談形式の本はあまり読んでこなかったが、面白かったので第2作以降も読んでみようと思う。





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関連タグ : 司馬遼太郎,

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第三回小松左京賞受賞作である『神様のパズル』の著者による、近未来を舞台としたSF小説。

地球に接近した彗星”ニキ”に対して探査船が送られたが、「ライト・ビーング」という言葉を最後に通信が出来なくなった。
その後、その彗星の近くからニュートリノ信号が観測されたことから、その場所には何かがあると推定されたが、宇宙関連の予算があまりつけられない時代のため、探査船の計画も立っていない状態となっていた。

一方、日本初の有人月面着陸のパイロットとして選抜された香蓮や臣太たちはこの月面着陸計画が今後凍結される見込みだとの情報を得たこともあり、発射後の宇宙船の進路を勝手に変えて謎のポイントへ向かうことをたくらむに到る。

当然秘密裏に実施する必要があり、新たに宇宙船に物を積み込むことも難しいことから多くの課題があり、カラオケボックスの中で連日議論を重ね、発射の時期は近づいていく。

『神様のパズル』でもそうだったが、どうやら著者の作品は理屈っぽい議論が続くことが多いように感じる。
その理屈っぽさは好き嫌いが分かれるとは思うが、未知との遭遇や少々無茶な設定が面白く、そこそこ楽しめたと思う。



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