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読んだ本の感想をつづったブログです。


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侵略教師星人ユーマ (メディアワークス文庫)
侵略教師星人ユーマ (メディアワークス文庫)
エドワード・スミス
アスキーメディアワークス 2012-02-25

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教師として赴任してきた異星人がドタバタを引き起こすSFライトノベル。

舞台は海岸沿いにある町で、10年前にアゾルデ星人と名乗る宇宙人が資源採掘を名目として沖合に巨大な基地を建設し居座っていた。
各国の政府が攻撃したもののことごとく返り討ちに遭い、近づかなければ何もしないこともあってアンタッチャブルとされていた。

主人公はこの町の女子高生の舞依で、新学期を迎える日に長身で銀髪の男が、アゾルデ星人の基地に対して出ていけと叫んでいるのを見かける。
それが担任として赴任してきた教師のユーマで、弟のソーマも舞依のクラスへ転入してくる。

ユーマは地球侵略に来たと公言するなど宇宙的なスケールの発言が多いが、妙に辻褄が合っていて教育熱心さや教え方のうまさもあって人気教師となり、舞依やその友人たち、そして姉妹もユーマのペースに巻き込まれていく。

始めの方は話の展開がまどろっこしかったが、中盤で舞依の妹の麻美がユーマにからむあたりから徐々に面白くなっていく。

ユーマが掃除をサボる生徒に対し、アフロヘアーと角が特徴的な超人の技をお見舞いするなど、他の漫画やアニメのオマージュをしている部分も多く見受けられ、こうした部分も楽しむことができた。





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真夏の方程式 DVDスタンダード・エディション
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ポニーキャニオン 2013-12-25

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先日、福山雅治主演の『ガリレオ』シリーズの映画第2作である『真夏の方程式』を観に行った。
地方都市で公開から少し経っているので空いていると思ったが、大入りで少し驚いた。

ストーリーとしては湯川(福山)が玻璃ヶ浦(はりがうら)という町へレアメタル探査のアドバイザーとして赴き、その途中で恭平(山﨑光)という少年と出会い、旅館の緑岩荘でも再会する。
子供嫌いな湯川は恭平にだけはウマが合うのか、科学の重要性を実地で教えたりもする。

その緑岩荘では翌日、泊っていた元刑事の塚原(塩見三省)が海岸で死んでいるのが発見される。
当初は酔っ払って堤防からの転落死と思われたが、捜査の結果一酸化炭素中毒死と判明し、謎が深まる。

この塚原と、恭平の親戚で緑岩荘を営む川畑家の重治(前田吟)と節子(風吹ジュン)の夫婦、そして娘の成実(杏)の一家との関わり、そして16年前の殺人事件との関連など、多くの謎が出てくる。
湯川と岸谷(吉高由里子)はその謎に挑んでいく。

成実が玻璃ヶ浦の海を守る背景がいまひとつ伝わらなかったが、それを除けばまずまず面白かったと思う。
このあたりは原作を読んだ方がいいところだろう。



[本作の原作]
真夏の方程式 (文春文庫)真夏の方程式 (文春文庫)

東野 圭吾
文藝春秋 2013-05-10

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[ガリレオシリーズ]


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対談集 東と西 (朝日文芸文庫)
対談集 東と西 (朝日文芸文庫)
司馬 遼太郎
朝日新聞社 1995-04

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司馬遼太郎と各界の著名人との対談集。
下記の方々と対談を行っている。
  • A・D・クックス(戦史学者)
  • 開高健(作家)
  • 桑原武夫(仏文学者)
  • E・O・ライシャワー(元アメリカ駐日大使)
  • 網野善彦(歴史学者)
  • 大岡信(詩人)
  • 李御寧(文明批評家)
  • 樋口陽一(憲法学者)
内容としてはノモンハン事件、モンゴルと中国の文化の違い、儒教の受容度や商業への考え方といった日本と中国・韓国の違い、日本では歌や謡に対して身分を越えて親しまれてきたことなどについて語っている。

なお、ライシャワー氏と網野氏との対談は先日読んだ『この国のはじまりについて―司馬遼太郎対話選集〈1〉』にも収録されている。

この中では、開高氏とのモンゴル人が水気を嫌ったり文明に同化されすぎない話や、大岡氏との後白河法皇が編纂した『梁塵秘抄』や室町時代に編纂された『閑吟集』に関する話が面白かった。

反対に面白くなかったのは李氏との日韓の違いを論じるはずだったのが、日本では原理がないから日韓併合や戦争に突入していったという日本をけなす話に終始してしまった部分である。
最初は日本には儒教がないというところだったので日韓比較ということで面白そうだったのが、李氏が韓国のことにあまり触れずに日本の悪口を続け、司馬氏もそれに乗ってお得意の日本自虐ネタを語ってしまっている。
紙面の都合があったのかもしれないが、韓国系の金達寿氏と対談している『歴史の交差路にて 日本・中国・朝鮮』ではそれなりに面白かっただけに、話のしょぼさが際立つ。

司馬作品が面白くなくなるケースはノスタルジックな余談と行き過ぎた日本自虐ネタのどちらかが前面に出ている時だと思っており、上記の対談は後者がもろに出ていたように感じた。

読んだ司馬氏の対談集は3冊目となるが、全体的には本作が最も面白くなかった。



[対談者たちの作品]


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半夏生―東京湾臨海署安積班 (ハルキ文庫)
半夏生―東京湾臨海署安積班 (ハルキ文庫)
今野 敏
角川春樹事務所 2009-02

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今野敏による、佐々木蔵之介主演のTVドラマ『ハンチョウ』の原作ともなっている警察小説である安積班シリーズの長編。

話はアラブ系の男がお台場の衆人環視の中で倒れ、病院に搬送されたものの間もなく亡くなることから始まる。
少し前に会社をリストラされてホームレス生活を送っていた原田はその第一発見者となるが、直後にチンピラに因縁をつけられて乱闘となった際、殺人をしたと思い込んで逃亡し、結果として事態を複雑なものとしている。

安積はこの件を上司の榊原課長へ報告したところ、伝染病を感染させるバイオテロの疑いがあるということで、警察だけでなく各省庁を巻き込んだテロ対策本部が設けられることとなった。

そして臨海署には公安のキャリア官僚である岸辺がテロ対策本部を指揮することとなり、各省庁の上層部で連携がとれていないのか、右往左往しながらの捜査となる。

さらに現場に居合わせた須田と黒木は病気に感染した疑いで病院に隔離され、さらに村雨が家庭の事象で無理ができない状態となり、安積は人員不足の中捜査に当たる中で、事件の不自然な点に気がついていく。

本作では、レギュラーの交通機動隊の速水小隊長や鑑識係長の石倉だけでなく、盗犯係長の木村や暴力班係の真島といった臨海署の他の部署の担当と連携を取って捜査に当たっていくところが見所である。
安積がいかに人望があり、上司の使い方も心得ているという描写はサラリーマンにとって魅力的なのだと思う。

本作はテロへの対策が扱われていた分、他の作品よりも異色な感じだった。
シリーズは6冊読んだので、安積班シリーズのコンプリートを目指す。



[安積班シリーズで未読の作品]


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