読んだ本の感想をつづったブログです。


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池上彰教授の東工大講義 学校では教えない「社会人のための現代史」
池上彰教授の東工大講義 学校では教えない「社会人のための現代史」
池上 彰
文藝春秋 2013-10-15

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池上彰による、東京工業大学での講義内容をまとめている作品の1冊。
本書では第二次世界大戦後の歴史、中でも冷戦や社会主義、宗教紛争といったあたりに重点を置いて語っている。

アメリカとソ連の東西冷戦はある程度分かっているつもりだったが、スターリンの異常さに端を発する冷戦が開始した経緯や、社会主義国家で行われた共産主義政策や知識人の弾圧が招いた悲惨な結果、資本主義国と社会主義国の代理戦争だけでなく社会主義国間での代理戦争まで発生していたことなど、二十世紀がいかに波乱に満ちた世紀だったかが分かる。

特に、カンボジアにおけるポル・ポト派(クメール・ルージュ)による大虐殺の悲惨さや、アメリカ、ソ連、中国、ベトナム、タイなどによる駆け引きによって内戦が続いていたことなどはいまいち分かっていなかったので驚いた部分が多かった。

現代史について頭の中で整理できていなかったり、理解がもやっとした部分について丁寧に解説されており、興味深く読むことができた。




[著者の他の作品]


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関連タグ : 池上彰,

天主信長 我こそ天下なり
天主信長 我こそ天下なり
上田 秀人
講談社 2010-08-26

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信長が天下統一が進んでいくにつれて見せた変質や本能寺の変にまつわる歴史ミステリー。

冒頭は明智光秀が斎藤利三や明智左馬助といった重臣たちに「敵は本能寺にあり」の話を打ち明けた後に何やらいわくありげな言葉を発するところから始まる。

次のシーンでは数年時を遡り、信長が比叡山の焼き討ちや、裏切った浅井長政への攻撃、キリシタンへの対応や安土築城と活動を続ける中、秀吉の与力につけられた竹中半兵衛と黒田官兵衛の2人が信長の猜疑心の強さなどに危機感を持つようになっていく。

そして後半では信長の天下構想が語られたり、仲がいい設定となっている秀吉と光秀の動きなど、話が大きく展開していく。

歴史の真相を探るという感じの内容となっているが、前半が割と平板に感じたり後半の話がちょっと現代寄りの視点が強すぎるように感じたりと、あまり入り込めない内容だった。



[本書を元に表・裏として書き下ろされた作品]

天主信長〈表〉 我こそ天下なり (講談社文庫)天主信長〈表〉 我こそ天下なり (講談社文庫)

上田 秀人
講談社 2013-08-09

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天主信長〈裏〉 天を望むなかれ (講談社文庫)天主信長〈裏〉 天を望むなかれ (講談社文庫)

上田 秀人
講談社 2013-08-09

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交錯―警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫)
交錯―警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫)
堂場 瞬一
角川春樹事務所 2010-01

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策謀  (警視庁追跡捜査係)
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警視庁に設置された、未解決事件を捜査する部署の2人の刑事が活躍する警察小説。

主人公は追跡捜査係の沖田と西川で、沖田は積極的に動き回るハードボイルドなタイプなのに対して西川がPCと捜査資料から推理を得意とするインテリな感じと、仕事のやり方も考え方が異なっている上にいがみ合うことが多い。

沖田は連続殺傷犯人を刺して逃走した人物の捜査を、そして西川は貴金属店強盗の事件を捜査しており、数少ない手がかりを捜査しているうちに、それぞれの事件が意外な関係を持っていることが分かってくる。

たどっていっては途切れる手がかりに苦悩したり、事件が動き出してからのハードな仕事など、警察の業務の大変さがかかれて厚みを持たせているのが面白い。

また、足で稼いでいた沖田が時計に詳しくて盗品の調査で効率のいい捜査をしたり、滅多に現場に出なかった西川が駆けずり回るようになるなど、途中からキャラクターが変わったのではないかというくらいに意外な面を出していくところも面白い。

シリーズは4冊ほど出ているようなので、他も読んでみたいと思う。




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ゆがめられた地球文明の歴史 ~「パンツをはいたサル」に起きた世界史の真実~ (tanQブックス)
ゆがめられた地球文明の歴史 ~「パンツをはいたサル」に起きた世界史の真実~ (tanQブックス)
栗本 慎一郎
技術評論社 2012-04-14

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パンツを脱いだサル―ヒトは、どうして生きていくのか
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経済人類学者の栗本慎一郎による、通説とは大きく異なる世界史の流れについて書いている作品。
以前読んだ『シルクロードの経済人類学―日本とキルギスを繋ぐ文化の謎』が面白かったので本書を読んだわけだが、さらに踏み込んだ内容となっている。

まず現在では前提のものとされる市場、貨幣、交換、発展といった概念は必ずしも自然発生するものではなく、むしろ病気と捉えることもできるという話から始めている。
そして、それが発生したのは四大文明の中でもメソポタミア文明で、しかも中央アジアや南シベリアあたりから移動してきた民族によるものだという。

そして、(ゲルマン系を主力とする)ヨーロッパ人と中国人の歴史から都合が悪いために伏せられているという歴史が描かれていく。
これは彼らの出身が元々は南シベリアから満州北部にかけての地域で活動していた遊牧民で、その文化の影響を強く受けているというもので、それぞれのプライドの高さからはそれをどうしても認めたくないという。

そして本来であれば歴史で取り上げられるべきなのにそうなっていない国として、スキタイやパルティア、突厥、カザールといった遊牧民の帝国の影響力の大きさについて語っている。
この中では支配者がユダヤ教に改宗したことから、アシュケナジー系ユダヤ人(おそらくヨーロッパの白人タイプのユダヤ人)はカザール出身だったのではないかというケストラーという学者の説を紹介している。
現在トンデモ本扱いされているらしいが、内容自体はかなり関心があるので読んでみたい。

あまり馴染みのない国名や民族名が多く出てきて少し読むのに時間がかかったが、従来の歴史観を覆すような話がいくつも出てきて興味深く読んだ。
著者の他の作品もいくつか読んでみようと思う。



ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎

アーサー ケストラー (著), 宇野 正美 (訳)
三交社 1990-04

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