読んだ本の感想をつづったブログです。


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豊臣秀吉の系図学  近江、鉄、渡来人をめぐって豊臣秀吉の系図学 近江、鉄、渡来人をめぐって

宝賀寿男 (著), 蒲池明弘 (著, 編集)
桃山堂 2014-07-10

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豊臣秀吉とその関係者にまつわる、家計図や伝承についての考察を語っている作品。

秀吉は尾張の中村というところで織田家の鉄砲足軽だった木下弥右衛門と農家出身のなか(大政所)の間に生まれ、継父が織田家の茶坊主だった竹阿弥という人物というのが一般的に教科書や伝記に書かれている内容である。
しかしこれには異説も多いようで、各地に伝わる秀吉の家系伝説を紹介している。

まず母親のなかが農家の出身ではなく美濃(岐阜県)の鍛冶職人の娘という説があり、鉄を扱うことなどから渡来人系という話につながっていく。
そして父親は木下弥右衛門ではなく竹阿弥だったとかそのどちらでもない別の人物だったなど諸説あり、祖先が近江や北陸にゆかりのある人物があるという説、実は近江で秀吉と戦った浅井長政と同族だったという説まであり、ここでも家系に鉄にまつわる人物がいたことが示唆されている。

次に秀吉の縁者とされている加藤清正や福島正則、青木秀以(一矩)らの家系から、正妻だったおね(北政所)の実家である杉原家や浅野家、秀吉の軍師として知られる竹中半兵衛の家系、さらには和田竜の歴史小説『のぼうの城』に登場するのぼう様こと成田長親や甲斐姫の家である成田家の家系についても考察の範囲を広げている。

すると秀吉と家康が遠い親戚だった可能性や、おねの縁者でもある浅野長政が実は一文字違いの浅井長政とつながりがあった説、秀吉が元々称していた木下という姓が織田家の一族という説など、どんどん異説が紹介されていく。

家系図という性質上、どうしても貴種の末裔というフィクションが入ってしまう傾向があるのは確かだが、地縁や家業などから系図を推測するという作業がいかに知的興奮を与えるものであるかが分かってくる。

何らかの結論を出すための作品ではないのでついていくのが少々しんどかったりもしたが、興味深く読むことができたのではないかと思う。




豊臣女系図 哲学教授櫻井成廣の秀吉論考集豊臣女系図 哲学教授櫻井成廣の秀吉論考集

櫻井 成廣
桃山堂 2014-03-07

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先日東京へ旅行に出かけ、その中で原宿にある太田記念美術館へ特別展「江戸妖怪大図鑑」を観に行った。

連休ということもあってか一昨年に別の展示を観に行った際よりも入場者が多くて混雑していたので、順番は置いといて空いているところから観ていった。

この展示は時期による3部構成となっており、今回は最初の「化け物」をテーマにした浮世絵が展示されている。
絵師としては歌川国芳が最も多くて次に月岡芳年などの国芳の弟子たち、そして菱川師宣や勝川春章などの作品などが入っている。

題材としては源頼光と四天王が酒呑童子や土蜘蛛を退治する話や、藤原秀郷によるムカデの化け物退治、源頼政による鵺退治、源為朝の冒険といった説話を基にしたものが多い。
そして化け物に模した風刺画も多く、水野忠邦による天保の改革に対する不満を描いたものや、幕末から明示にかけての世相をあしらったものが目立つ。
ここではミカン=紀伊藩、イモ=薩摩藩、ロウソク=会津藩といった感じで、それぞれの藩を名産品の化け物に描いているのが特に面白かった。

充実した展示で、大いに楽しむことができた。



国芳妖怪百景国芳妖怪百景

須永 朝彦 (著), 悳 俊彦 (編集)
国書刊行会 1999-05

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「WING」フェス LIVE DVD
「夏空HANABI」フェス LIVE DVD


アイドルグループ・PASSPO☆(この時は旧名のぱすぽ☆)のメジャーデビュー後2枚目のCDアルバム。
本作が出た後のフライト(ライブ)DVDである『渋谷公会堂フライトDVD ~さようなら ぱすぽ☆ こんにちは PASSPO☆~』を観て良かったので購入した。

タイトルは世界一周旅行をイメージしてつけられたそうで、LA風(「Next Flight」)、ドイツ風(「WING」)、和風(「夏空HANABI」)など多彩なロック曲が入っている。

ぱすぽ時代のベスト盤である『ぱすぽ☆ベスト1』『ぱすぽ☆ベスト2』に多くの曲が収録されていて、「Final Vision」、「ピンクのパラシュート」、「君色のサンバ」のみがおそらく本作のみの収録となっていると思われる。
ベスト盤とは異なる並びでの曲目なので、また別の感覚があって新鮮である。

付属のDVDには「Next Flight」、「夏空HANABI」、「WING」のミュージックビデオとダンス映像、そして「Love Diary」のミュージックビデオが収録されている。
定点から撮影されたダンス映像では頻繁なポジション変更や歌唱パートでのクルー(メンバー)の振り付け、ライブ映像では映らないことが多い端っこや後ろでのクルーの動きなどが確認できるのが印象に残る。

7月13日(日)に福岡で開催されたフライトに行き、クルーの森詩織が考えたという”九州男児”セットリストの中にはよく歌われる「WING」や「夏空HANABI」、「WANTED!!」などの他、「Love Diary」や「Pock☆Star」など本作の曲もいくつか披露されていて楽しかった。

開演前には8月20日発売予定のシングル『向日葵』のエコノミークラス版の予約購入をした特典に個別握手券がついていたのでクルーの増井みおと握手し、終演後に11月23日(日)開催予定のフライトチケットも購入した。
増井は普通にいい子だった(ように見えた)し、『向日葵』と次回のフライトも楽しみである。



向日葵(エコノミークラス盤)向日葵(エコノミークラス盤)

PASSPO☆
ユニバーサル ミュージック 2014-08-20

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ぱすぽ☆ベストMUSIC CLIPS [DVD]ぱすぽ☆ベストMUSIC CLIPS [DVD]

ぱすぽ☆
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細居 幸次郎 (写真)
東京ニュース通信社 2013-04-01

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警視庁公安部・青山望 報復連鎖 (文春文庫)
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濱 嘉之
文藝春秋 2013-03-08

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公安も経験した元警視による作品である『完全黙秘―警視庁公安部・青山望』のシリーズ第3作。
第1作があまりに面白かったので続けて読んでみた。

築地の市場に青森の大間漁港から送られてきたマグロの箱が1個多く、開けてみると1つから内臓を切り取られて冷凍された死体が発見されるところから話が始まる。
それを発端に大間のマグロ利権と原発利権、そしてチャイニーズマフィアの香港系と東北系の対立、ヤクザ、政治家、中国外交官の怪しいつながりなど、事件の背後にある問題が大きいことが分かってくる。

第1作ではそれぞれ警視庁の係長(警部)だった青山カルテットと呼ばれる4人の同期たちはそれぞれ所轄の課長(警視)に昇進しており、青山は六本木を抱える麻生署の警備課長となっているが、事件の背後に元暴走族の半グレ集団が関わっていることを察知し、事件に関わっていく。
青山は持ち前の勘の良さと情報収集能力、そして人物相関図の作成能力などで定評があり、藤中の指揮能力などと合わせて組織内で重宝されている描写が随所でされている。

また、本作では警視庁公安部に長年所属する巡査部長の佃が大間での捜査に着任してから一連の事件に大活躍していくところもポイントとなっている。

本庁と所轄、刑事部や公安部、組織対策部といった組織間でのやり取りもこのシリーズの見所だが、予備知識が少ないとついていくのがちょっと大変なので、警察組織などを解説した本を読んでおくとより楽しめるのではないかと思う。



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オフィステイクオー
実業之日本社 2014-01-11

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