読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル
2014/08/30『大航宙時代-星海への旅立ち』
2014/08/29 『政界汚染―警視庁公安部・青山望』
2014/08/28九州国立博物館「クリーブランド美術館展-名画でたどる日本の美」
2014/08/27『デラックスじゃない』
2014/08/23『ニッポン地下観光ガイド』
2014/08/21『宇宙エレベーターの本: 実現したら未来はこうなる』
2014/08/20『向日葵』
2014/08/17福岡市博物館「軍師官兵衛」展
2014/08/15『河鍋暁斎絵日記: 江戸っ子絵師の活写生活』
2014/08/14『ゲームシナリオのためのSF事典 知っておきたい科学技術・宇宙・お約束110』
2014/08/13『警視庁科学捜査最前線』
2014/08/06『炎上 警察庁情報分析支援第二室〈裏店〉』
2014/08/05『FP技能士3級 合格マイスター 基本講義 '14−'15年版』
2014/08/03『警視庁情報官 シークレット・オフィサー』


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大航宙時代: 星海への旅立ち (ハヤカワ文庫 SF ロ 9-1)
大航宙時代: 星海への旅立ち (ハヤカワ文庫 SF ロ 9-1)
ネイサン・ローウェル (著), 中原 尚哉 (翻訳)
早川書房 2014-04-10

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彷徨える艦隊 外伝2 星々を守る盾 (ハヤカワ文庫SF)
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銀河帝国を継ぐ者 (創元SF文庫)


商用の宇宙船に乗り込んだ青年が成長していく、王道な長編SF。

主人公のイシューは企業惑星に勤める研究者の母親が事故死したことにより住んでいた惑星からの立ち退きを通告され、生活費を稼ぐために商船のロイス号に司厨員(コック補助)として働くことになる。

イシューが最初に得た資格が四半株というもので、原題も『QUATER SHARE』(四半株)となっている。
これを直訳しても何のことか分からないことと、舞台を例えばルネサンス期におけるイタリア都市国家の船乗りに置き換えても話が成立しそうなので、大航海時代をもじった『大航宙時代』という邦題になっていると思われる。

イシューは職を続けるために船内の業務資格を取得すべく勉強したり、同僚のピップと組んで個人に割り当てられた質量の枠内で個人貿易を試みたり、異なるセクションに属する他の船員たちと協力関係を築いていくなど、現状を改善するためにさまざまな働きかけをしていく。

ロイス号が惑星系内では太陽風を受けて進み、惑星間はワープ航法で進むことは少し目新しいが、それ以外は一般的な宇宙を舞台としたSFに登場する道具がほとんどであり、すんなり読んでいける。
元々オーディオブック用に書かれたそうなので、例えばワープ航法のハードSF的な解説のように想像するのに時間がかかるものは入れなかったのだろう。

船員同士のいさかいとか、不慮の大事故による混乱、異星人とのトラブルといったものが出てこないのも安心感がある。
話の作り方によっては地味で単調になる危険があるものを、ぐいぐい読んでいけるのはテンポがいいからだと思う。

今年読んだSFのベストになりそうな気がする。
原書は『太陽風帆船の黄金時代』シリーズとして第6冊まで出ているそうなので、翻訳・発行されるのを楽しみにしている。




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政界汚染―警視庁公安部・青山望 (文春文庫)
政界汚染―警視庁公安部・青山望 (文春文庫)
濱 嘉之
文藝春秋 2012-03-09

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完全黙秘―警視庁公安部・青山望 (文春文庫)
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濱義之による警察小説である、青山望シリーズの第2作。

三多摩地域で病院のグループを経営する医師が参議院議員選挙に出馬して落選するが、比例区の序列最下位の議員が死亡したことで繰り上げ当選を果たす。
しかしその医師の周囲の人物が次々と不自然な死に方をしていく。

事件は多摩と京都で発生しているが、京都府警では上層部の人物がある宗教に入信していることもあり、捜査をストップさせられる事態に陥る。

警視庁では選挙参謀、暴力団、宗教団体、鍼灸師、刀匠と様々な勢力の方々が登場して大きな事件になることが分かり、今回も青山(公安総務課)、藤中(捜査第一課)、龍(捜査第二課)、大和田(組対第四課)のカルテットが活躍することとなる。

病院というビジネスがいかに利益を得やすくて闇の勢力に付け入られやすいかや、中国の国家ぐるみでの謀略のいやらしさ、警察の上層部が闇の勢力につながっている場合のやっかいさなどが書かれていて、本作もかなりビターな感じに書かれている。
それに対して青山たちが連携を取って捜査を進めていくのがこのシリーズの醍醐味である。

特に、藤中と青山の会話の中で捜査一課は事件が起こってからでなければ動けないのに対し、公安は事件が起こってしまった事件で負けというやり取りが出てくるのが印象深い。

先日読んだ『警視庁科学捜査最前線』でも出てきた科学捜査の手法や、鑑識や科捜研といった組織に属する捜査員たちの活躍も書かれていてテンションが上がった。

本作で一旦青山たち4人は警視庁本庁を離れて所轄の課長として赴任していくことが終わりの方で触れられている。
やはりこのシリーズは面白いと再認識できた。



警視庁公安部・青山望 機密漏洩 (文春文庫)警視庁公安部・青山望 機密漏洩 (文春文庫)

濱 嘉之
文藝春秋 2013-08-06

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警視庁公安部・青山望 濁流資金 (文春文庫 は)警視庁公安部・青山望 濁流資金 (文春文庫 は)

濱 嘉之
文藝春秋 2014-09-02

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先日九州国立博物館へ「クリーブランド美術館展-名画でたどる日本の美」(2014年7月8日~8月31日)を観にいった。
このクリーブランド美術館というのはアメリカのオハイオ州にある美術館で、日本美術では全米屈指の質と量を誇るという話である。

行ってみると仏教関連の絵画や水墨画、狩野派に琳派、曾我蕭白、渡辺崋山、河鍋暁斎と有名な画家の作品も多く展示されていて、充実した展示となっていることが分かる。

水墨画ではどうしても雪舟ばかりをイメージしてしまうが、南宋や明の絵師や、雪舟と同時代に活躍した相阿弥などの作品が展示され、作風の違いを楽しむことができる。

渡辺崋山のところでは、専用のレンズを用いて当時としてはかなり写実的な、2mを越える巨漢力士を等身大で描いた『大空武左衛門像』が印象に残る。

河鍋暁斎による室町時代の遊女を描いた『地獄太夫図』では七福神や閻魔を描いた着物のあざやかさが目を引くし、展示されていた曾我蕭白の『蘭停曲水図』の他に、実は九州に2つも曾我蕭白の作品があって別の展示室で見ることができたのにはかなりテンションが上がった。

他にもピカソ、モネ、ルソー、モリゾといった西洋の画家の作品も展示されていて、お得な感じがした。
行ってみて良かったと思う。



[作品が展示されていた画家たちに関する本]


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デラックスじゃない
デラックスじゃないマツコ デラックス
双葉社 2014-06-21

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続・世迷いごと (双葉文庫)
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あまから人生相談


マツコ・デラックスによる、2006年から今年にかけて自身の来歴や趣味、テレビの今後などについて語りおろしたものをまとめている作品。

元々は毒舌、巨漢、女装というキャラクターでテレビでよく目にするようになったが、見た目に反して硬派な意見を語ることが徐々に知られるようになったことが人気を長続きさせているように見える。

本書でも、マイノリティがマイノリティを叩くのはしないことにしていると語ったり、テレビは23時台が新たなゴールデンタイムになってきているように感じるのでこの時間帯でバラエティ番組に力を入れるとテレビの視聴率が上がるのではないかという提言、ネットや雑誌媒体における無責任な叩き方への批判などが書かれていて、著者の言論が受けている理由の一端が伝わってくるように思う。

ジオラマやGoogleマップという趣味や、体重のせいでベッドをいくつも破壊した経験から大塚家具の有明にあるショールームへ行った際の感想、モーニング娘。などハロプロへの傾倒とAKB48への嫌悪など、趣味的なところも書かれている。

そして自身の来歴や、だらしないと自嘲する私生活、ホテルでバスタブに嵌まり込んでしまって抜け出すのに苦労したエピソードなども触れられているのも興味深い。

語りおろしということでテレビと同様の語り口で書かれているのが読みやすく、なかなか面白かったと思う。




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