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機龍警察 火宅 (ハヤカワ・ミステリワールド)
機龍警察 火宅 (ハヤカワ・ミステリワールド)
月村 了衛
早川書房 2014-12-19

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近未来を舞台として警視庁に所属する戦闘ロボットが登場するSF警察小説である『機龍警察』シリーズの連作短編集。

下記の8編で構成され、新設部署ということや外部からの人間が所属していることなどで警視庁の他の部署から忌み嫌われたり、官僚組織ならではの縄張り争いなどに巻き込まれたりしながらも活躍する人々を描いている。
  • 由起谷が以前指導を受けた警視の過去が徐々に明らかとなる表題作
  • 立てこもり事件が発生し、解決のために龍機兵の新兵器を使うことになる「焼相」
  • アフリカの武装組織幹部が来日し、その目的が分かるにつれて戦慄が走る「輪廻」
  • ライザが特捜部に入る前のエピソードを描いた「済度」
  • ユーリがある殺人事件を捜査するに当たり、ロシア民警時代に出会った事件との類似性に気づく「雪娘」
  • 由起谷が十代で荒れていた頃の意外さが際立つ「沙弥」
  • 宮近が暴力団幹部逮捕が大詰めになった時期に家族サービスがおろそかになっていることに悩む上、国会答弁の資料作りまでさせられるはめになる「勤行」
  • 汚職事件からある企業が開発中の新技術に沖津が珍しく焦りを見せる「化生」

主役である龍機兵のパイロットである姿、ユーリ、ライザの3人や特捜部長の沖津だけでなく、沖津を支える理事官の宮近と城木、捜査班主任の由起谷と夏川、技術班の緑や柴田、庶務班の絢子と、多くの人々がそれぞれの思いを抱えて活動を続ける姿が描かれていて、シリーズ全体に厚みを加えている。

これまで『機龍警察』『自爆条項』『暗黒市場』の3冊を読んでいて、それらのネタがところどころに書かれているのも読んでいてテンションが上がる。
おそらく4作目の『未亡旅団』のネタも入っていると思われるので、これも読んでおきたいところである。

物語を構成する多くのキャラクターが連作でそれぞれ活躍しているところなどは、今野敏の安積班シリーズ最新作である『捜査組曲 東京湾臨海署安積班』に似ていて、シリーズを多く読んでいるほど楽しめるところも共通している。

これまで長編が多かった分、短めの短編となっているのが新鮮で、その意味でも楽しむことができた。




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