読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル
2015/03/30『弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論』
2015/03/29『船場狂い』
2015/03/28『誰も書かなかった 徳川家の謎』
2015/03/27『街道をゆく 14 南伊予・西土佐の道』
2015/03/26佐賀城本丸歴史館へ行った
2015/03/25『世界史で読み解く現代ニュース』
2015/03/24『養老孟司が語る「わかる」ということ』
2015/03/23『悪中論-中国がいなくても、世界経済はまわる』
2015/03/22『評価と贈与の経済学』
2015/03/21『たそがれ清兵衛』(朗読CD)
2015/03/20『もっと声に出して笑える日本語』
2015/03/19『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』
2015/03/18『流星航路』
2015/03/17『街道をゆく 21 神戸・横浜散歩、芸備の道』
2015/03/16『しぶちん』(朗読CD)
2015/03/15『マル暴甘糟』
2015/03/14『日本史の謎は「地形」で解ける【文明・文化篇】』
2015/03/13『世界史の極意』
2015/03/12『宇宙をぼくの手の上に』
2015/03/11『深呼吸の必要』
2015/03/10『ハーケンと夏みかん』
2015/03/09『食味風々録』(朗読CD)
2015/03/08『街道をゆく 18 越前の諸道』
2015/03/07『六つのナポレオン―シャーロック・ホームズ』
2015/03/06『腰・肩・ひざは「ねじって」治す - 魔法のリセット・トレーニング』       
2015/03/05『言葉が怖い』
2015/03/04『あなたの知らない地下のびっくり話』
2015/03/03『唖の十蔵』 (鬼平犯科帳)
2015/03/02『恋するソマリア』
2015/03/01『世界のなかの日本―十六世紀まで遡って見る』


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弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論 (アスペクト文庫 B 10-1)
弱者の兵法―野村流必勝の人材育成論・組織論 (アスペクト文庫 B 10-1)
野村 克也
アスペクト 2011-11-05

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関連商品
野村再生工場 ――叱り方、褒め方、教え方 (角川oneテーマ21 A 86)
リーダーのための「人を見抜く」力 (詩想社新書)
なぜか結果を出す人の理由 (集英社新書)
野村ノート (小学館文庫)
負けに不思議の負けなし〈完全版〉 上 (朝日文庫)


ノムさんによる自己啓発や教育について語っている作品。
本書では比較的、言葉の解説を丁寧にやっているように感じられる。

他の作品でもよく書かれているいるが、稲尾和久、森昌彦(祇晶)、福本豊といったライバルたちとのやり取りがここでも書かれていて、いかに勝つために知恵を絞ったかが伝わってくる。

本書で初めて読んだ話は、イチローの外見やマスコミ対応などの振る舞いをプロとして認めていないというところや、当時現役だった金本知憲が滅多なことで休まないすごさ、WBCでの監督決めや一部の采配での不満などが挙げられる。

また、プロ野球では名選手が監督となることがほとんどだが、社会人の野球やJリーグのように、ライセンスとまではいかなくても監督にも研修を受けさせることを提案していることには賛成できる。
そして順送りに監督を交代している風潮を漫然とやっているのはいけないが、例えば川上哲治までの巨人や若松→古田と交代したヤクルトのようにきちんと継続性を持たせる分にはいいというのもなるほどと思った。

品格の重要性を説いて、三原脩の他球団の選手への態度の悪さや東尾修が監督をしていた西武の野次の汚さ、長嶋巨人による報復死球などを指摘している一方で、自身も福本の盗塁対策としてぶつけるつもりで牽制球を投げさせたり、ささやき戦術で対戦相手のプライベートな話をして集中力を途切れさせたことも書いていて、あまりのダブルスタンダードぶりに「ちょっとそれはどうなの?」と苦笑しつつ、ノムさんらしいとも感じた。

豊かになってきてハングリー精神が足りない選手が多いことに対し、いかにモチベーションを持つべく考えさせるかというところは、現在ならではなのだろう。
著作の中では、まずまずいい方の部類に入る本ではないかと思った。




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関連タグ : 野村克也,

船場狂い 新潮CD船場狂い 新潮CD

山崎 豊子
新潮社 2008-02

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山崎豊子による短編集『しぶちん』に収録されている短編を収録した朗読CD。
先日聴いた『しぶちん』の朗読CDが期待以上に面白かったので、続けて聴いてみた。

大正から昭和、戦後にかけての大阪・船場が舞台で、船場と堀ひとつ隔てたところの商家の娘に生まれた久女(くめ)が主人公となっている。

船場というところは主人を「だんはん」(旦那様)、奥さんを「ごりょんはん」(御料人さん)と呼ぶなど独特のしきたりがあり、商人の中でも他とは異なる一ランク上の存在として扱われていたようなことが書かれている。

久女はこれに対して子供の頃から強烈な劣等感と憧れを持っており、いつか船場の住民になれるようにしきたりを習ったり、船場風の振る舞いを自分が行うだけでなく使用人などにも強要するなど、周囲の人たちから引かれるくらいの言動を繰り返している。

船場の向かい岸にある小間物問屋へ嫁いだ後もその志向は変わらず、蓄財して船場に店を構えるという強烈なモチベーションによって商いに精を出すという結果をもたらしている。

『しぶちん』同様に強烈なキャラクターの主人公が生き生きとユーモラスに描かれていて、本作も楽しんで聴くことができた。




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誰も書かなかった 徳川家の謎 (中経の文庫)
誰も書かなかった 徳川家の謎 (中経の文庫)
小泉 俊一郎
中経出版 2008-12-26

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歴史を動かした徳川十五代の妻たち (青春文庫)
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徳川十五代の将軍を中心に、元の松平家や御三家、御三卿、親藩なども含めた徳川家の人々に関する話を解説している歴史読み物。

最初に、徳川の字は正式には「川」(徳の十四と心の間に一が入っている)という話があっていきなり驚かされる。
そして徳川家がルーツと称する新田家の正統に近いのは上野(群馬)の岩松家だったが、当時の当主が名門のプライドから家康を冷たくあしらったために120石という薄禄しかもらえなかったという話も面白い。

著者によると、2/3を史実に則った話で、残り1/3を俗説によっているとしていて、少々怪しい説を紹介しているのがいい。
例えば八切止夫の『徳川家康は二人だった』で扱った家康入れ替わり説や、家光出生の疑惑など多くの説が扱われている。

著者が考察しているところも多く、家康が信康、秀康、忠輝といった英邁だが粗暴な傾向のある息子たちに冷たかった理由として、祖父の清康と父の広忠が家臣に暗殺されたのもそうした性向にあると見ていたことがあったのではないかという話にはなるほどと思った。

五代将軍綱吉が行った政策には自己顕示欲が強かった理由として身体的なコンプレックスがあったのではないかという話や、七代将軍家継には清武という弟がいたが母親の身分が低くて越智家の養子となったために将軍継承候補になれなかった話、NHK大河ドラマ『篤姫』で堺正人が演じた十三代将軍家定が実は料理好きだったなど、あまり知られていないマニアックな話がいくつも書かれている。

一般的な話を並べた作品だろうと予想していたが、思った以上に濃い話が多くて得した気分になった。




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街道をゆく 14 南伊予・西土佐の道 (朝日文庫)
街道をゆく 14 南伊予・西土佐の道 (朝日文庫)
司馬 遼太郎
朝日新聞出版 2008-11-07

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司馬遼太郎の歴史紀行シリーズの第14作で、愛媛県を訪れている。
江戸時代の藩では県庁所在地のある松山藩よりも大洲藩や宇和島藩、宇和島藩の支藩である吉田藩の方が多く扱われている。
副題には西土佐ともあるが、何らかの都合があったのか訪れたことがほとんど書かれていない。

大洲藩では秀吉の家来だった脇坂安治、次いで加藤光泰を祖とする加藤氏が藩主となって明治まで続いていたことが書かれている。
江戸中期に加藤泰侯という藩主が領内で産出する砥石の削りくずから焼き物ができないかと思いついて家臣に調査を命じ、砥石ではうまくいかなかったものの良質な陶土が見つかったために砥部焼ができたエピソードが書かれている。
以前友人と訪れたことのある内子町のことも書かれており、蝋や白壁のことを思い出した。

宇和島藩では戸田勝隆(暴君)、藤堂高虎(名君)、富田信高(著者曰く粗末な男)と藩主が代わり、伊達政宗の長男である秀宗が藩主となってから明治まで続いている。

ここではまず、政宗から派遣された家老の山家清兵衛についての話が印象に残る。
彼は当初からの財政難を乗り切るに当たって年貢を増額することに反対して給与カットを主張した結果、秀宗あるいは反対派が差し向けたと思われる刺客に暗殺されたが、領民に慕われていたことや祟りを恐れられたために和霊神社として祀られているという。

他にもシーボルトに蘭学を学んでシーボルトの娘イネを保護した二宮敬作や、幕末の四賢侯に挙げられる伊達宗城、宗城の先代で殖産興業に成功して宗城が活躍する財政基盤を築いた伊達宗紀などの話が書かれており、特に宗紀の業績はもっと知られてもいいように感じた。

それ以外では吉田藩での武左衛門一揆や伊予と土佐の住民間でのいざこざ、佐賀の乱で敗れた江藤新平がこのあたりを逃亡していた話などが扱われている。

行ったことのある場所が扱われていた分、より興味深く読んでいくことができた。




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